想いを綴りましょう。
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家に神崎は風呂に入ったあと、布団の上で夏目の言葉を思い出してみる。
“言葉で直接言うのもいいけど、言葉じゃ素直に言えないこととかあるでしょ?”
なにか見透かしたような目をされた気がする。
*****
翌朝の登校中。
「神崎さん? 酷い隈じゃないですか;」
「うるせぇ…」
城山に指摘され、横目で睨みつける。
普段より余計に目付きが悪い。
そんな神崎は、ポケットに入れた手紙を握りしめていた。
(書いちまった…。夜通しで書いちまった…)
今となって、どうしてこんなものを書いてしまったのかと後悔する。
右隣にいる夏目はそれを見破ったのか、神崎から目を逸らし、右手を口に当てて笑いを堪えている。
気付きながらも、神崎は無視した。
そのまま噴き出したら話は別だが。
(つうか、どうするんだコレ。やっぱりあいつに書いたんだから、あいつ本人に渡すべきなんだろうな。……渡して…、読まれて…………っ!!!)
「神崎さん!?」
想像しただけで顔を真っ赤にした神崎は、よろめいて近くの電柱に額をぶつけてしまった。
何事かと驚く城山に対し、夏目は急いで角を曲がって神崎の見えないところに移動して両膝をついてうずくまり、痙攣するようにガクガクと体を震わせて笑いを堪えていた。
「渡せるかこの馬鹿ああああああ!!!」
「か、神崎さ――――ん!!?」
羞恥のあまり、神崎は電柱を蹴ってヒビを入れたあと、城山と夏目を置いて学校まで猛ダッシュした。
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