リクエスト:天使はちっちゃくても天使です。
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午前11時頃、神崎は12歳、古市は10歳の姿になっていた。
ズボンは完全に落ちてしまい、手は袖で隠れ、学ランが膝上のワンピースのようになっている。
右頬に絆創膏を貼り付けた神崎はムスッとした顔のまま古市と一緒に机に座っていた。
「ついに神崎先輩も小学生ですか」
「うるせぇよ」
「声高っ」
「神崎先輩マジパネェかわいいっス!! ぷにぷにっス!! ぺろぺろしたいっス!!」
飛びついてギュッと抱きしめる花澤に、神崎は恥ずかしがって「放せパー子!!」と手をバタバタさせた。
ムッと嫉妬した姫川は花澤の手から神崎を奪い取る。
「コラ花澤。あんまりベタベタ触るんじゃねえ」
「おまえもなぁっ!!」
元の姿より細くなった足で姫川の腹を蹴るが、18歳の神崎と違って威力は格段に落ちている。
(クソゥ、カワイイな。誘拐してもいいかな)
「犯罪者の顔になってんぞてめぇ!!」
身の危険を感じた神崎は激しく抵抗した。
「なんか初めて会った時のこと思い出すよな」
男鹿は懐かしみながら古市の頭を撫でる。
「そっか、男鹿君と出会ったのもこの頃か…」
全員の動きが止まる。
「男鹿…「君」?」
「あ」
邦枝の呟きにはっとする。
思わず口をついて出てしまったのだ。
「その呼び方も懐かしいなっ」
男鹿はさらに激しく撫でまわす。
「なんか不意に…っ。つか、撫でまわし過ぎ! ちょっと痛いっ」
「キミ達、全然授業どころじゃなさそうだね」
ずっと授業をしていた佐渡原は悲しげに呟いた。
午後12時。
昼時を迎え、神崎と古市はまた2歳若返る。
10歳の神崎と8歳の古市だ。
「いよいよ年齢が半分になってきた。せめて1時間に1歳とかなら…」
また小さくなってしまった自分の体に、古市はまた焦燥感に襲われてしまう。
「古市ー、コロッケ食べようぜ」
「神崎、ヨーグルッチ飲むよな?」
「なのにあいつらの呑気さったら…」
「しょーがねーだろ。元に戻れる薬が作れるわけでもねーのに」
神崎は姫川にもらったヨーグルッチを飲む。
「落ち着いてもっともなこと言わないでください」
「ほーんとちっちゃくなったなぁ。ほら」
「うわっ」
男鹿に両脇をつかまれ、「高い高い」と抱き上げられてしまう。
「下ろせよ男鹿っ」
「回て~ん」
抵抗するが、男鹿は構わず回りだす。
「♪」
しばらく回っていると、古市が両腕を広げてキャッキャッとはしゃぎだした。
男鹿は意外な反応に硬直してしまう。
「はっ!!」
古市も我に返った。
「…もしかして、記憶はそのままだけど、逆成長に応じて精神年齢も若返っていくんじゃない?」
夏目の推測に姫川の耳がピクリと動き、じりじりと神崎ににじり寄る。
「やめろ近づくなっ!! はしゃぎそうなオレが見える!!」
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