リクエスト:親離れ?恋人離れ?野良離れ?
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※とある猫シリーズ
空は快晴。
猫達にとっては最高の日向ぼっこ日和だ。
はじめとたつやの2匹の子猫は今日も元気に…、
「「はぁ…」」
元気に…?
「「はぁ…」」
元気ではない様子で街を歩いていた。
「…たつやぁ、やっぱり家に帰ろうぜ?」
「まだ飛び出して30分も経ってねえよっ。おふくろが反省するまでオレ絶対帰らねえからなっ」
どうやら、オス猫であり、ボス猫であり、はじめとたつやの母猫である神崎と親子喧嘩したようだ。
*****
数十分前、神崎達の住んでいる廃車置場で、神崎によるはじめとたつやへの説教タイムが始まっていた。
「だからっ、自分に見合う狩りしろっつったんだよっ。ここ1週間のおまえらの狩りの仕方はどうだ!? よその猫の獲物取ろうとして傷だらけになったり、川の魚取ろうとして溺れかけたり、魚屋のオヤジから取ろうとして殺されかけたり…」
「「みゃう…」」
小さな2匹は長々と続く説教に頭も上がらなかった。
それを遠巻きに、他の猫達と一緒に城山と夏目も廃車の上から眺めていた。
「神崎君、今日もオカンモード全開だね」
「普段のボス猫神崎さんより恐ろしいな」
そんな神崎の恋人である飼い猫の姫川は、
「Zz…」
お叱り中の神崎に構わず、その背中に背をもたせかけてお昼寝中だ。
神崎は文句ひとつ言わず、説教に集中している。
「あいつもよくあの状況であの位置にいるな」
「神崎君も姫ちゃんも慣れたんだろうね」
「ったく、まだまだ独り立ちさせるわけにはいかねーな」
ため息とともに言うと、小さな2匹は同時に顔を上げた。
はじめの目は涙ぐんでいる。
「オレ、独り立ちしたくねえよ…。おふくろと親父ともっといたい」
その顔に絆されかける神崎だったが、自分が親猫だということを思い出してわざと厳しく返す。
「それじゃあ野良猫世界では生きてけねえんだよ」
「じゃあ、親父みたいに飼い猫になる。食事も美味しいし、ベッドもあるし、車に轢かれねえからな」
「甘ったれるなたつや。姫川はともかく、世の中には動物を虐待する人間もいるんだ。家で飼われてる限り、逃げ場なんてねえんだ。それに、最初は可愛がってもらえても、すぐに捨てる奴もいるしな。人間をナメるな。おまえらは生まれも野良だ。オレが立派な野良に育てるから…」
また説教が長引きそうになり、神崎の言い方にたつやの頭に青筋が浮かんだ。
「おふくろはそう言ってオレらを追い出したいだけだろ!」
「はあ?」
「オレ達のこと、おじゃま虫だと思ってんだろ!? こっちだって、いつまでも親父とおふくろのイチャイチャラブラブっぷりにはうんざりだ! 昨日の夜だって、親父がおふくろのしっぽを」
「コラァアアア!!! ガキが何見てんだああああっ!!!」
(((((しっぽ?)))))
聞いていた面々は何をされたのか気になった。
「たつや、聞けよ。別にオレはおまえらを追い出したいわけじゃなくてだな…」
「うるせぇ!! おふくろなんか嫌いだああああ!!」
「た、たつや!」
はじめは走り去るたつやのあとを追いかけた。
「待て!! おまえら!! …ひっ!!」
追いかけようとした時、不意に寝惚けた姫川にしっぽを甘噛みされてしまう。
「むぐむぐ」
「起きろバカネコ!!!」
たつやとはじめが飛び出してしまった事態に、神崎は姫川の顔に肉球を押し付けて起こす。
.
空は快晴。
猫達にとっては最高の日向ぼっこ日和だ。
はじめとたつやの2匹の子猫は今日も元気に…、
「「はぁ…」」
元気に…?
「「はぁ…」」
元気ではない様子で街を歩いていた。
「…たつやぁ、やっぱり家に帰ろうぜ?」
「まだ飛び出して30分も経ってねえよっ。おふくろが反省するまでオレ絶対帰らねえからなっ」
どうやら、オス猫であり、ボス猫であり、はじめとたつやの母猫である神崎と親子喧嘩したようだ。
*****
数十分前、神崎達の住んでいる廃車置場で、神崎によるはじめとたつやへの説教タイムが始まっていた。
「だからっ、自分に見合う狩りしろっつったんだよっ。ここ1週間のおまえらの狩りの仕方はどうだ!? よその猫の獲物取ろうとして傷だらけになったり、川の魚取ろうとして溺れかけたり、魚屋のオヤジから取ろうとして殺されかけたり…」
「「みゃう…」」
小さな2匹は長々と続く説教に頭も上がらなかった。
それを遠巻きに、他の猫達と一緒に城山と夏目も廃車の上から眺めていた。
「神崎君、今日もオカンモード全開だね」
「普段のボス猫神崎さんより恐ろしいな」
そんな神崎の恋人である飼い猫の姫川は、
「Zz…」
お叱り中の神崎に構わず、その背中に背をもたせかけてお昼寝中だ。
神崎は文句ひとつ言わず、説教に集中している。
「あいつもよくあの状況であの位置にいるな」
「神崎君も姫ちゃんも慣れたんだろうね」
「ったく、まだまだ独り立ちさせるわけにはいかねーな」
ため息とともに言うと、小さな2匹は同時に顔を上げた。
はじめの目は涙ぐんでいる。
「オレ、独り立ちしたくねえよ…。おふくろと親父ともっといたい」
その顔に絆されかける神崎だったが、自分が親猫だということを思い出してわざと厳しく返す。
「それじゃあ野良猫世界では生きてけねえんだよ」
「じゃあ、親父みたいに飼い猫になる。食事も美味しいし、ベッドもあるし、車に轢かれねえからな」
「甘ったれるなたつや。姫川はともかく、世の中には動物を虐待する人間もいるんだ。家で飼われてる限り、逃げ場なんてねえんだ。それに、最初は可愛がってもらえても、すぐに捨てる奴もいるしな。人間をナメるな。おまえらは生まれも野良だ。オレが立派な野良に育てるから…」
また説教が長引きそうになり、神崎の言い方にたつやの頭に青筋が浮かんだ。
「おふくろはそう言ってオレらを追い出したいだけだろ!」
「はあ?」
「オレ達のこと、おじゃま虫だと思ってんだろ!? こっちだって、いつまでも親父とおふくろのイチャイチャラブラブっぷりにはうんざりだ! 昨日の夜だって、親父がおふくろのしっぽを」
「コラァアアア!!! ガキが何見てんだああああっ!!!」
(((((しっぽ?)))))
聞いていた面々は何をされたのか気になった。
「たつや、聞けよ。別にオレはおまえらを追い出したいわけじゃなくてだな…」
「うるせぇ!! おふくろなんか嫌いだああああ!!」
「た、たつや!」
はじめは走り去るたつやのあとを追いかけた。
「待て!! おまえら!! …ひっ!!」
追いかけようとした時、不意に寝惚けた姫川にしっぽを甘噛みされてしまう。
「むぐむぐ」
「起きろバカネコ!!!」
たつやとはじめが飛び出してしまった事態に、神崎は姫川の顔に肉球を押し付けて起こす。
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