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(おいおい…)
睡眠の間に元に戻り、目を覚ました姫川は現状に言葉が出なかった。
神崎が、腕枕してくれてるうえ、すぐ目前で寝顔を晒している。
いつもはこっちからくっついても「暑い」「鬱陶しい」「くっつくな」とか言って離れるクセにだ。
デレ全開の神崎に姫川は動揺が隠せなかった。
(一体なにがあった? 覚えてねえし…、う…、動けねぇ…っ)
幼児になっていた間の記憶はない。
だが今日半日のことは体が覚えていたようで、酷く疲れていた。
「ん…」
じっと寝顔を見つめていると、神崎が薄く目を見開いた。
もっと見ていたかったのに、と姫川は内心で舌を打ち、刺激を与えないように声をかけようとしたが、瞬時に目を覚ましたのか真っ赤な顔をした神崎にベッドから蹴り落とされた。
「痛いっ!」
うつ伏せに落ちてしまい、打った膝が強烈に痛かった。
なんだ、とズボンをめくってみると、覚えのないガーゼが貼られていた。
それを見たとき、優しい夢の一部を思い出した。
「違うからなっ!! これ別にそういうんじゃなくて!!」
神崎はベッドの上で必死に言い訳する。
「ちょっと待て、落ち着けって」
なにが違うんだ、と姫川は膝を擦り、身を起こした。
普通に、神崎、と声をかけるつもりだった。
「一」
あっと気付いた時には、羞恥のあまり投げつけられた枕が顔面に当たった。
それでも姫川は手を伸ばし、夢の中でされたようにその体を優しく抱きしめた。
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