小さな話でございます。
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石矢魔のクラスで行われる予定のクリスマス会。
その中で、くじ引きによって、クラス全員にプレゼントを配るサンタが2人選ばれた。
みんなのアイドル、神崎と姫川だ。
「アイドルってなんだよ。ヤだよ。誰だよ、「ただのプレゼント交換だけじゃ面白くないっス! サンタさんに配ってもらいましょーよ! パネェ」って言ったアホは」
サンタ服に着替えた姫川は、クリスマス会で盛り上がる教室の、隣の教室で待機中だ。プレゼントの入った袋もちゃんと準備できている。
リーゼントがなくても、あとはやる気だけだ。
「ぶつくさ文句言ってんじゃねーよ。サボったら罰ゲームがあるんだからな」
トイレから帰って来たのは、同じくサンタ服を着た神崎だ。
それを一目みただけで姫川のテンションは一気に上がる。
理性を突きぬけて。
「姫川、ちょっとベルトが緩いみてーなんだけど…、解くなぁっ!!」
姫川は神崎の腰のベルトに手をかけて早速外そうとした。
神崎はその手首を素早くつかんで阻止する。
「トナカイの方がいいと思ったけど…、これはこれでアリだな。腰の細さ丸わかり…!」
「この変態っ。トナカイの方がいいって、どこに興奮する要素があんだよ」
ピエロのような赤鼻をつけて、トナカイの着ぐるみを着た自分を想像する。
「トナカイの全身タイツ…。破きたくなる…ッ!!」
「てめーの脳内変換はどーしてそうアダルティなんだよ」
ドン引きする神崎をよそに、姫川は「なぁ?」ともう一度神崎のベルトに手をかける。
「せっかくの性夜なんだぜ? サンタの登場まで時間あるし…な?」
「「な?」じゃねーよ! 漢字も違うっ!!」
隣の教室にはクラスの連中がいる。
途中で入ってこられるのもまずい。
クリスマスにトラウマをプレゼントをするのは忍びない。
「神崎…、他の奴らより先に…オレにプレゼントくれる?」
黒の手袋を外され、手の甲に口付けられる。
上目遣いに弱いのを知られているのか、唸った神崎はしばらく黙ったあと、「5分で済ませろ」と言って真っ赤な顔を逸らした。
それからプレゼントを配る時間になっても戻ってこない2人に、クラス中がざわめく。
「遅いっスねー。呼んで来ましょうか?」と教室に行こうとする花澤。
「やめなさい。すごく嫌な予感がするから」と花澤を止める邦枝。
「これだから女子にしようって言ったんすよー。あの2人だと絶対真面目にやってくれないってわかってたからー」と机に倒れて脱力する古市。
「とりあえず教室に顔を出したら、“滅りぃクリスマス”だな」とコブシを鳴らす男鹿。
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