とんだ奴らが入れ替わりました。
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翌朝、神谷は目を覚まし、ベッドの上にいることに気付いた。
「ん…」
身を起こすと、ズキッ、と頭に痛みが走った。
同時に、昨夜の非科学的な出来事を思い出し、「あの悪魔…」と宙を睨む。
「マジで魂取られたかと思った…」
本当に願い事を叶えてくれたのだろうか。
もしそうならどうやって確かめようか。
そう思いながらベッドから降りようとしたとき、隣に誰かが眠っていることに気付いた。
「あ?」
最初に目にしたのは、短い金色の短髪。
ヘアバンにしては髪が短すぎる。
変な汗が出るのを覚えつつ、その頭をつんつんとつついてみると、それは「んん…っ」と唸り、こちらを見た。
「どうした…?」
東邦神姫の神崎一。
神谷にとって憧れの人物が、自分の隣で真っ裸の状態で眠っていた。
言葉を失う神谷。
「おい…?」
不審に思った神崎がゆっくりと身を起こし、毛布をめくって肌を晒す。
ブッ!!!
同時に神谷は鼻血を噴き出した。
「うおっ!!?」
突然の出血に驚いた神崎は思わず仰け反った。
(なんで神崎さんがオレの隣で。つうかなんで真っ裸。いついたした? オレ達いついたしたの? なんでオレ覚えてないの。つうかここどこ。絶対オレの家じゃないし。ラブホ? いつそんなとこへ。神崎さんと。神崎さんと―――っっっ!!!)
「シーツがっ!! 早く洗面所行って来いよっ!!」
神崎が言うままに、神谷は鼻をつまんで洗面所へと向かい、絶句した。
見たことない、鼻血を垂らしたイケメンが鏡の中にいる。
「…んん?」
色んなポーズをとってみるが、鏡の中のイケメンも同じように動いた。
頬を引っ張ってみると同じように痛がる。
まさか、と自分の頬や身体を触ってみた。
明らかに、鍛え方の違う体。
色も白く、髪も長い銀髪。
「なにやってんだよ、姫川」
怪訝な目でこちらを見る神崎が確かに「姫川」と言った。
「なにィィィィィ!!?」
そこで現状を把握する。
神崎の恋人である、姫川になっていることに。
「あれ!? じゃあオレの体は!?」
*****
その頃、姫川は神谷の体にいた。
ヘアバンの部屋で目覚め、知らない部屋を見回し、一緒に眠っていたはずの神崎を探して家の中をフラフラと歩き、脱衣所に到着し、鏡を見てフリーズしていた。
「……………」
どこかで見たことのある顔だ。
そこで、コンビニから帰ってきたヘアバンが声をかけてきた。
「あ、神谷さん、よかった。目が覚めたんですね。頭、大丈夫ですか?」
そう言われて頭をさすってみると、なぜか頭上に大きなコブができていた。
「……………」
「あの…、大丈夫ですか? 体に異常とかあります?」
「?」
「ていうか、神崎さんに会わないとわからないか…。あの悪魔、マジでかなえる気ですかね…。あ、これ、ヨーグルッチも買ってきました」
コンビニのビニール袋からヨーグルッチを出したヘアバンに、姫川は手を伸ばし、そのアゴを渾身の力でつかんだ。
「いだでででででででっ!!?」
「その話…、詳しく聞かせてくれるか・なぁ?」
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