12年前、とある大激闘がありました。
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石矢魔公園の近くに、時空移動の地点はあった。
そこから男鹿が取り戻した魔石を使用し、元の時代に戻ることに成功した。
戻ってきた現代は、12年に飛ぶ前の時間のままだった。
場所は飛んだ場所と同じく、石矢魔公園。
青空が目の前に広がり、到着と同時に男鹿達はその眩しさに目を細めた。
「戻って来たな…」
「男鹿、安全に保管するからこちらに渡せ」
「おう」
呪われているものはあまり長く持っていたくはない。
魔石を受け渡されたヒルダは、それを見るなり目を大きく見開き硬直した。
「? ヒルダ?」
男鹿が怪訝そうに尋ねると、ヒルダは小さく震えだし、肩のベル坊を抱いてから体を回転させた。
「こ…の、マックスドブ男がっ!!」
ゴスッ!!
「おぶっ!!」
強烈なミドルキックが男鹿の腹に炸裂した。
「「「「おぶっ!!」」」」
吹っ飛ばされた男鹿は、背後にいた神崎、姫川、古市、縛りつけたアヴァンを巻き込む。
そのまま公園の木にぶつかって倒れる5人。
木の葉も大量に舞い落ちてきた。
「なにす…っ」
突然の理不尽な蹴りにもの申そうとしたとき、ヒルダは親指と人差し指に挟んだ魔石を見せつける。
「よく見ろっ!! 半分に欠けているではないか!! 貴様! どこに隠した!?」
ヒルダはアヴァンの胸倉をつかんで揺する。
「し、知らねえよっ! 欠けてたことにオレも今気付いたっつのっ!!」
気圧されるアヴァンは首を横に振りながら声を上げる。
「しらばっくれるな! どこに隠した!? 呑みこんだのなら3枚におろすっ!!」
「助けて―――っ!!」
喚きだすヒルダとアヴァン。
公園にいた子どもやその親達に不審な目で見られ、「まあまあ」と駆け寄ってなだめようとする古市。
ヒルダの手から落ちた魔石は神崎達の目の前に転がった。
「これがマカオの秘宝ってやつか…、エメラルドみたいな…」
過去へ飛ぶ原因となった魔石を初めて目にする姫川と神崎。
そこで神崎は「あ」と声を漏らした。
「オレ…、コレの半分知ってる」
「「「「「は!!?」」」」」
全員、神崎に注目した。
「たぶん…違うと思うけどな」
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