小さな話でございます。
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夏目と城山と待ち合わせしていたの約束をしていた神崎は、遅れて駅に着いた。
「悪い、遅れた」
夏目は携帯を手に、「心配したよー」と声をかける。
「神崎君、全然電話にも出ないし…、電源切ってた?」
「いや…、それが…」
神崎は今朝のことを語る。
姫川の家に泊まっていた神崎は、今日が夏目達と集まる約束があることを覚えていたので、あらかじめアラームかけてベッド脇に置いていた。
午前7時。
セットしたアラームが鳴りだす。
『んー…』
うつぶせ状態で寝惚け気味の頭のまま、手探りで携帯を捜すが、音を辿ってもなかなかつかめない。
ガシャッ!
『!?』
その音にはっと顔を上げると、隣で寝ていたはずの、眠そうに眉をひそめた姫川がスタンバトンの先端で携帯を破壊していた。
『うるさい』
神崎は半泣きになりながら夏目と城山に、穴の空いたかわいそうな携帯を見せつける。
「姫ちゃん、寝てる時もスタンバトン持ってるんだね」
夏目はそう呟きながら、「よしよし」と神崎の頭を撫でる。
「夏目、慣れ過ぎだ」
もっと別のことを気にするべきだろう。
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