ホワイトデートしましょう。
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
髪を下ろしてきてよかった、とテラスに座る姫川はぐったりしながら思った。
ジェットコースターが気に入ったのか、神崎は何度も繰り返し乗った。
はしゃぐ神崎は珍しいため、姫川も付き合った。
胃が破裂しそうな思いをしてもだ。
しかも並び順がいいのか、なぜかすべて先頭だった。
ようやく解放されたかと思いきや、今度はバイキング、ループスライダー、フリーフォールなど、絶叫系を中心に連れ回された。
神崎はエキサイティングなものがお好みの様子。
姫川の理想としては、ジェットコースターの時は神崎が手を握ってきたり、終わったあとは「怖かった」と膝をガクガクさせて自分の腕や手を支えに歩いてほしかった。
振り回されて気づけば昼過ぎだ。
「大丈夫か?」
神崎はストロー付きの紙コップに入ったアイスコーヒーを買ってきてくれたようだ。
姫川は「おう…」と小さく手を上げてそれを受け取り、神崎は自分の飲み物を持って向かい側に座る。
「神崎…、おまえもしかして遊園地くるの初めてか?」
姫川はそう言ってもらったアイスコーヒーを一口飲む。
「…なんでわかんだよ」
「見てまるわかり。はしゃぎすぎ」
「……………」
神崎はうつむいてストローに空気を送り込み、ボコボコと音を立てた。
先程の自分を思い出して反省しているようだ。
「昔すぎて思い出せないだけ」
「まあ、オレ達みたいなボンボンの親なんて、忙しくて自分のガキを遊園地に連れていくのも精いっぱいだろうよ。オレも、親に連れてきてもらったの、だいぶ昔の話だし…」
「姫川…」
「よし、次はメリーゴーランド乗ってくれ」
録画するから。
「てめーが乗れっ」
.