美味しいコーヒー、いかがですか?
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仕事の最中だったが、姫川は途中で神崎を呼びつけた。
今、カウンターの上には、種類が違うコーヒーが並べられていた。
姫川は順番に説明していく。
「だーから、これがカプチーノ、これがカフェモカ、これがブレンド、これがマキアート、これが…」
「わっかんねーよ! どれもコーヒーだろ!」
先程から神崎がコーヒーの種類を間違えて提供しているので、見かねた姫川は丁寧に説明しようとしていた。
「バカ。匂いや色でわかれよ! カプチーノなんて泡でわかるだろ! おまえ『スタ●゛』でコーヒー頼むとき、なんて頼んでんだ!?」
「コーヒーがわかる男気取ってんじゃねえぞコラァ!!」
「仕事中にケンカすんなっつの!!」
因幡は2人の間に割り込み、互いの胸を押して距離を置かせる。
「姫川、だったら神崎にオーダーとりにいかせれば…」
因幡は担当変更の提案を出したが、姫川は首を横に振って神崎を指さす。
「こいつ字汚いし、記憶力も壊滅的じゃねえか」
「んだと表出ろやウラァッ!!」
「ちょ、いたたたっ!」
再び距離を詰め、因幡を挟んだまま胸倉をつかみあう神崎と姫川。
コハルがいればその腐女子の力で2人を止めることもできるのだが、残念ながら今日は仕事で家にいる。
このまま勃発するのかと思いきや、
「2人とも…、お静かに」
その声に、ピタリ、と喧嘩が止まる2人。
カウンターを見ると、モップを持った桜がそこに笑顔で立っていた。
「他のお客様のご迷惑になるでしょう?」
背後には般若が見える。
手に持っているモップが大鎌のように見えたが、それはおそらく気のせいではない。
トラウマを植え付けられていた2人は互いの胸倉をつかんだ手を放し、壁際へと移動した。
なぜか因幡も移動する。
「今度喧嘩したら…、そうね、ウエイトレスの格好になってもらいましょうか…」
桜の幻術なら可能なことだ。
周りにそう見せることができる。
「「「…気を付けます…」」」
なぜか因幡も声をそろえた。
(怖…)
春樹も顔を青くしていた。
夏目は一気に腰の低くなった3人に苦笑している。
その頃城山は、
「キミ、ここで本格的に修行してみないか?」
「いえ…っ、オレはそんな……」
ここのメニューにはない、オリジナルのケーキを作ってみせた城山に、マスターは城山の手をとって真剣に誘っていた。
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