リクエスト:守りますから暴れないでください。
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その日から、姫川の予想通り、神崎を狙う輩が増えた。
今の神崎の姿を見かけた他校の不良が噂を振りまいたからだ。
「聞いたか、東邦神姫の神崎がケガしたって」
「聞いたっつーか、オレは見かけたぞ。手足に包帯してたし、すげー動きにくそうだったし」
「前は簡単にやられちまったが、今度こそあのムカつく首がとれるかもな」
「チャンスだな。そろそろこの道を通る頃だから、一気にたたんじまうか。オレ達の名もあがるってもんだぜ」
路地で不穏なことを話し合う不良達は時間を確認し、しばらくして遠くで神崎組の声が聞こえ、路地から顔を出してそれを窺う。
神崎の背後には、神崎の歩調に合わせて歩く城山と夏目、そして因幡の姿が見えた。
因幡は不良達のよからぬことを見抜いたように、不良達をギラリと鋭く睨む。
「「「「!!!」」」」
不良達はすぐに身を引っ込め、壁にひっついて目を合わせないようにした。
「…因幡さえいなけりゃな…」
「クソゥ」
「こっちの思惑バレてるっぽいな」
「目を合わせるな。殺される…。因幡がいない時を狙うか?」
だからと言って、日曜日に神崎がひとり歩いていても油断してはいけない。
「神崎ィ―――ぐはっ!!」
「?」
背後を金属バットで襲い掛かろうとした不良の姿が、神崎が振り返ると同時に消えた。
「よう、神崎っ。偶然だな」
その位置に交代するように現れたのは因幡だ。
「なんだ、因幡か」
神崎を襲おうとした不良は、因幡の強烈な飛び蹴りを食らって吹っ飛び、路地にあるゴミ捨て場の積み上げられたゴミ袋の山で気持ち良くノビていた。
(オレが神崎を守らねえとな!)
今の因幡は男子力が普段より高めだ。
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