不安を胸に抱いてます。
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学生の誰もが経験あるのではないか。
ハンカチやティッシュ、雨傘、友達に借りていたもの、宿題…。
朝に登校してきた時、家に忘れ物をしてしまったことなど。
「……………」
「おーはよ」と教室に足を踏み入れるなり、因幡は突然囲んだ神崎達を見回した。
前に城山、右に神崎、後ろに夏目、左に姫川。
完全に包囲されている。
まるで他の生徒達から隠されるように。
「え…。どうした? オレ、何かした?」
昨日は何事もなく、神崎達と途中で別れて帰宅したはずだ。
では朝に何かしてしまったのか。
確かに遅めに起きてしまっていつもの電車を逃し、次の電車に乗って急ぎ目に登校してきた。
近道に屋根に飛び移ったりも。
なんとか予鈴が鳴る前に到着した。
そして、教室のドアを開けて今に至る。
「…『遅れる』ってメールで送らなかったっけ?」
右の神崎に尋ねると、「気付かねーか?」と聞き返される。
「へ?」
「こりゃまたドーンと胸張っちゃって…」
「…?」
姫川の遠回しな言葉に首を傾げ、ふと自分の胸を見下ろす。
「……おお」
大きな膨らみがあった。
因幡は女なので当然のことだが、縛って無理やり平らにしている役割のサラシがないのだ。
「どうりで移動してる時に違和感があったんだ」
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