01:全員、ブッ転がします。
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通学路を並んで行く、ランドセルを背負った女の子と男の子が、不意に自分達の下を通過した影に思わず見上げると、塀や住宅の屋根を飛び移っていく学ラン姿が、その大きな瞳に映った。
物珍しいものを目撃し、「飛んでる」とはしゃぐ小学生2人の声を背中で聞きながら、学生―――因幡桃矢は口にポップキャンディーをくわえながら、学校へと向かっていた。
春、石矢魔高校登校日。
因幡にとっては転校初日だ。
門の前に着地した因幡は、登校するガラの悪い不良達を見回し、学校を見上げた。
前の高校と比べるとこちらの大きいことが一目でわかる。
「石矢魔高校…。父さんが通ってた学校か…」
(どいつもこいつも、血の気の多そうな奴らばかりだな)
薄笑みを浮かべ、落書きだらけの、石矢魔高校の門を潜っていく。
迎えるように、石矢魔高校の予鈴のチャイムが鳴った。
酷く音の悪いチャイムだった。
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