05:本日も空回り。
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突然のことに愕然としていた因幡だったが、はっと我に返ると同時に「ふざけるな」とまくしたてた。
「てめぇ、他人に自分のガキ押し付けるとはどういう神経してんだ!!」
「そう言うなよ。懐いてるし」
「懐いたからって他人のガキになるのか!? 犬猫じゃねーんだぞ!!」
「いや…、オレも似たようなもんだし…」
魔王の子どもを、懐いたという理由で押し付けられてしまったのだから。
「わけわかんねーこと言ってるとマジブッ転がすぞ!!」
「ダーッ」
「おお、ベル坊、気に入ったか。凶暴で、凶悪で、人を人とも思わなそうな奴に見えるか?」
「喧嘩売ってんだよな!? そうなんだよな!?」
怒りの形相の因幡に、怖がるどころかさらに興奮するベル坊。
「じゃあ、そういうわけだから」
もう帰ろうとしている。
「帰んなぁ!!」
扉が閉められ、その場に取り残される因幡とベル坊。
寂しい風が吹き、因幡の怒りが少しだけ冷める。
「…本当に押し付けていきやがった、あのヤロウ…」
信じられないという目で男鹿と古市が出て行った扉を見つめる。
「おいおい、おまえの父ちゃん…、バカじゃ…」
その時だ。
扉を見つめていたベル坊の体がふるふると震えている。
「どうし…」
「ビェェエェェェ!!!」
バリバリバリバリ!!
その泣き声に比例するように、ベル坊から電撃が放たれた。
「「ギャアアアアアア!!!」」
ベル坊を抱えていた因幡と、ベル坊からギリギリ15m未満にいた男鹿の悲鳴が学校中に響き渡った。
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