53:私達、付き合ってます。
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車のタイヤが、少年の方へと、ころころと転がっていく。
「うーさぎうさぎ、なに見て刎ねる?♪」
歌うように口ずさみ、少年―――ユキは、足下まで転がってきたタイヤを片足で踏みつけて止め、目の前の光景を見据え、不気味に笑った。
ユキの目の前には、出口付近でトンネルの壁にぶつかり、炎上している車があった。フロントは潰れ、運転手は生死不明だ。
「!」
ユキは、その傍に落ちている黒革の財布を見つけ、ゆっくりと近づいて拾い、躊躇なく中を開けてそこから運転免許証を取り出した。
「…届けてあげないとね♪」
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