49:お土産も思い出もお忘れなく。
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「こらてめーっ!!」
「神谷さんをどーするつもりだーっ!!」
「放せーっ」
「人質のつもりか、このヒキョー者っっ!!」
東邦神姫合わせかと思いきや、仲間に慕われている神谷。
自分達のことは気持ちがいいほど棚上げだ。
非難の声を浴びようとも、姫川は眉ひとつ動かさない。
「もうやめろ姫川!!」
そこでストップをかけたのが因幡だ。
「あん?」
「その位置だと…、バスローブの下がモロ見えだぞっ!!!」
「そっちの心配っっ!!?」
まさかのストップに衝撃を受けつっこむ神谷。
姫川は不良達を見下ろしながら棒読みで脅し始める。
「あー、えーと、あれだ。おまえら、抵抗すんなよ。さもねーとこいつを落とす…ぞって、あ、落ちたわ」
姫川は持っているスタンバトン(ウィップバージョン)ごと手放し、神谷を屋上から落とした。
「おあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っっ!!」
真っ逆さまに落ちる神谷に、一瞬唖然となった不良達は慌てて神谷が落下する方へと駆けだす。
「ちゅうちょなく落としやがったぁぁっ」
「神谷さぁぁんっっ!!」
ボズン!!
受け止められる前に、神谷は落下先にあった植え込みに上半身が突き刺さるように落ちた。
「神谷さんっ!! 大丈夫っスか!!」
「あぁっ…、よかった、ギャグっぽい」
それを見下ろしていた二葉と花澤は青ざめ、唾を飲み込んだ。
「おそろしいぜ…」
「だね。二葉ちんがあぁなっていたかと思うと…」
そんな2人に構わず、姫川と因幡は楽しげに、気絶している他の不良達を屋上から落とそうとする。
「まだまだいくよー。ほら、おまえらも見てねーで手伝え」
「あの植え込み、何人まで突き刺さると思う?」
そんな非道な2人に、駐車場にいる不良達は泣きながら訴えた。
「「「「「や…、やめろぉぉぉ―――っっ!!! もう卑怯とか関係なく普通にヒドイっっっ!!!」」」」」
すると、姫川と因幡は邪悪な笑みを浮かべた。
「はぁ? 二度とオレ達にたてつけねーように教育しねーとよ」と姫川。
「そーそー。上等かましてくれた礼はキッチリ返さねーと」と因幡。
「…だなぁ」と神崎。
「全然もの足りねーけど…」と東条。
神崎と東条も同じような笑みを浮かべる。
「ひ…っ」
「ひぃーっ!!」
何人かが駐車場から逃げようとしたが、その前に先に逃げようと不良が鉄パイプで撲られ飛ばされる。
逃走を阻んだのは、豊川だった。
「なんだよ…、そっちはどーにかなったのかよ」
落胆の声とともに神崎達の前に現れた豊川を、神崎は「てめー、ついてくんなって言っただろ」と睨みつける。
「オレはそんなの聞いてねぇ。それに、どういう縁か、オレ達もこのホテルに泊まってんだ。静かにしてくれねーと…、稲荷さんがぐっすり眠れねえだろーがっ!!」
そう言って豊川は鉄パイプの先端を地面に叩きつけた。
逃げ道を塞がれた不良達は、ほぼヤケクソになって神崎達に殴りかかり、次々とブッ飛ばされた。
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