43:いっしょに、肩を並べて。
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同じ頃、屋敷の自室でベッド脇に腰掛けながら、スマホの画面をずっと見続けているなごりの姿があった。
画面には、因幡達の戦いぶりが映されている。
それを隣から、仮面越しに覗きこんでいるのは、牢から出してもらったばかりのユキだ。
「…世代も進化するもんだなぁ」
「?」
なごりの呟きを聞いてユキは首を傾げる。
「見ろよ」
なごりは懐から、布に包まれた、柄のないナイフの刃を取り出してユキに見せた。
「…これは?」
「因幡桃が蹴り折ったナイフ。…これを明智の魔力の結晶に突き刺した。…デカい上にダイヤモンド並に硬いあの結晶にだ。…魔力を纏わせて飛ばしたに違いない…」
「……! けど…」
「そう。ただの魔力じゃねえ。毒だ。結晶に突き刺さったとき、その中に詰まってた魔力が拒絶を起こした。あいつの魔力(氷)は…、魔力を殺す。厄介な力だよ…」
「それで…、桃ちゃんのこの新技は…?」
「…拒絶の反対、受容だ。自分と同じ魔力を持つ者と繋がり合い、互いの魔力を分け合う…。一滴のしずくが、もう一滴のしずくと合い、肥大するように…。このチェーンがその魔力を通わせ合うポンプのような役割だな。尻尾以外、普通の人間には見えねえはず」
「……………」
「因幡桃の力は、毒にも薬にもなるってことだ」
なごりとユキは観戦を続ける。
画面に映る因幡は、神崎と肩を並べて一緒に挑発的な笑みを浮かべる。
“まずはペアーダンスだ”
.To be continued