28:ゲーム開始の時間です。
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宇宙暦α58823年。
地球滅亡なう。
―――そして、わずかに残った人類は、地球に似た惑星「クリーン893」の所有権をかけて、日々、終わることのない争いを続けていた。
どこもかしこも銃撃戦だ。
突撃部隊第1班の神崎と古市は敵の攻撃をかわし、瓦礫の後ろへと隠れる。
装填してから、神崎は無線で全員に呼びかける(というかその場で声をかける)。
「こちら神崎!! 状況はどうなっている!? 全員、報告しろ!!」
「はいはーい、神崎くーん」
「夏目か!!」
「こちら突撃部隊第2班、夏目と城山、生きてるよ―――。なーんか城ちゃんがさっきからぐるぐる回って笑えるけど(笑)」
「とっ、止まらん!! どーなってるんだぁっっ」
城山は左スティックをずっと傾けているのか、操作しているキャラがその場でずっと回り続けている。
「B地区で待機中なので問題ないでーす(笑)」
アハハハ、と笑いながら夏目は現状を報告した。
「ギャハハハハ! 城山先輩チョーウケるっ!!(笑)」
モニターでそれを確認した花澤は爆笑する。
「お…、おう、笑い終わったら教えてやれよ、止め方」
「あっ、こちら工兵部隊、花澤と大森っス」
「おう。そっちはどうだ?」
「ぶっちゃけ寧々さんも回ってまーす。アハハハ」
「ムリ―――ッ」
同じく大森も城山と同じく回り続けている。
「アハハハハじゃねぇよ! 教えてやれっつの!!」
「神崎さん、こちら突撃部隊第3班、因幡兄弟っス」
「まさかそっちまで回ってねえだろうな」
なにやら報告しづらそうな春樹に、神崎は不安げになる。
「いや、操作はできてるんですが…」
「なんだこれ! ジャンプできねーの!? HPアップのキノコは!? ドラゴンはどこ!?」
「カオスです」
「因幡!! なに聞いてやがったんだ!!!」
先程の練習時間はなんだったのか。
頭が痛くなった神崎は舌をうつ。
「ちっ…、やっぱダメだな…。谷村、花澤とペア変わってやれ」
「今、向かってます」
衛生部隊の谷村とラミアはすでに工兵部隊の待機場所に近づいていた。
「ここは優秀だなー」
古市は思わず呟く。
「つーか、姫川のボケはどーした? あのヤロー、偵察は一人で十分だとかなんとか」
「神崎先輩、後ろ後ろ!!」
「あん?」
振り返ると、隠れている瓦礫の上から敵側の兵士がこちらに銃口を向けていた。
「神崎先輩っ!!」
パァン!!
神崎が撃たれる前に、兵士が狙撃された。
見事なヘッドショットだ。
「ここだ、ここ。バーカ。ちゃーんとてめぇら全員、確認出来るとこにいるぜ」
姫川は建物の陰から全員の動きを確認していた。
そのキャラは、なぜかノットリーゼントバージョンだ。
「誰だよおまえ!!」
「あん? 礼くらい言えねーのか。てめーの頭もふっとばすぞ」
それを聞いていた因幡は、落ち着いたのか春樹と背中合わせになり、周りの敵を撃ちまくっていく。
「ゲーム内でもあいつらはアレだな…!」
「どれ!?」
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