02:やられたら、やり返します。
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3日が経過し、ようやく神崎のクラスに、因幡の襲撃を受けて休んでいた3-Aの生徒が戻ってきて、城山は3日前のことをみんなに話した。
神崎がいかに活躍したか、少し美化も加えて。
「そこで神崎さんは奴を学校に連れ込み、2度とオレ達に手を出さないことを誓わせた…!」
それを、城山の前に集まって聞き入っていた3-Aの生徒は「おおおっ」と興奮気味に声を上げる。
「あのおっかねえ2年坊を神崎さんが倒したんですか!?」
「さすが、オレらの神崎さんだ!!」
「オレ達のために面倒をかけました!」
「それで当の神崎さんはどこに…」
玉座とも呼べる席に、神崎の姿はなかった。
「あいつ、どこ行ったの?」
「ああ…、神崎さんなら…、!!?」
「うわぁああ!!?;」
神崎の居場所を尋ねてきたのは、いつの間にか3-Aの生徒の中に混じっていた因幡だった。
突如現れた因幡に、すっかりトラウマを抱えた3-Aの生徒は蜂の巣をつついたように教室を出たり、教室の奥へと逃げ込んだ。
「な…、なにしに…、報復か!?」
城山も動揺していたが、逃げずに向かい合った。
だが、因幡はその隣にいる夏目に顔を向け、「どこ?」と主語もつけずに再度尋ねる。
「神崎君? 姫ちゃんと一緒に屋上行ったけど…」
「夏目!」
動揺も見せずに正直に答えた夏目に城山は怒鳴る。
「あ…、そ…」
因幡は頷き、教室を出て行こうと背を向けて行く。
廊下からこちらの様子を窺っていた3-Aは急いで扉付近から離れた。
「……その…」
因幡は立ち止まり、肩越しに教室に振り返る。
「……悪かった…な…」
その言葉に、さすがの夏目も目を丸くした。
他の生徒達は城山含め、口をあんぐりとさせてびっくりしている。
因幡は、同じく廊下で驚いた表情をしている生徒達に顔を向け、「おまえらもな」と言って屋上へと向かった。
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