20:練習に来て下さい。
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翌日、因幡はレッドテイルが全員出て行ったことを確認したあと、素早く女子更衣室で体操服に着替える。
(……もし来てなかったら…、また説得してみようかな。それでもあいつらが来ないなら…、泣かすっ! スパイクの練習台にしてやる!)
容赦のないことを心に決め、体育館へと向かった。
「!」
ボールがバウンドする音が聞こえた。
体育館の入口に足を踏み入れると、退学組が全員練習している光景が瞳に映る。
「え…、なにがあった?」
レッドテイルの誰かが説得したのだろうか。
神崎達は一生懸命だ。
スポーツマンガのような熱血ぶり。
因幡はコートの外で傍観している花澤に近づき、聞いてみる。
「神崎達のあのやる気はなんだ?」
「さあー。なんか男鹿ヨメが昨日「なんとかしてみせる」とかエラそうなこと言って…。なにしたかはわかねーっスけど、全員目覚めたかのようなやる気っぷりで…」
因幡の視線が、ステージ付近で傍観しているヒルダに移る。
昨日はまともに話しも聞いてくれなかったのに、あの3人をどうやって説得したのか。
少し悔しくなる。
しょんぼりと肩を落としてると、
ガンッ
「って!」
軽く、額にボールを当てられてしまった。
振り返って「誰だよ」と睨むと、神崎、姫川、夏目がこちらを見ていた。
練習を一時中断させている。
「因幡ー、来たんだったらてめーも敵側に混ざってオレ達の練習に付き合えよ」
神崎が相手チームを指さし、誘った。
姫川は因幡に指さして言う。
「昨日はあんだけエラそうなこと言ってたんだ。人の顔面にボールぶつけた礼はきっちり返してやる」
「…てめーらよりはルールは知ってる。……返り討ちにしてやらぁ」
悔しい気持ちは投げられたボールが砕いてくれた。
因幡は口元を緩ませ、コート内に入り、練習に参加した。
.To be continued