19:まいどお騒がせします。
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旧校舎の屋上では、すでに4人の石矢魔と4人の六騎聖の戦いが始まっていた。
ペントハウスの上から、その光景を眺める、神崎と因幡。
「あいつら…」
郷と夏目、榊と姫川、男鹿と三木。
見たところ、石矢魔が劣勢だ。
因幡が一歩踏み出したとき、神崎はその肩をつかんで止め、その光景を眺めながら言った。
「因幡、借りはオレが返す」
「……………」
因幡は黙ったまま頷き、一歩下がった。
「終わりだっ!!」
三木が男鹿にトドメを刺そうとコブシを振るった時だ。
ドッ!
「…なっ」
神崎の飛び蹴りが三木の顔にめり込み、三木の体は転がった。
「!!」
「おまえは…」
夏目と姫川も、突然の飛び入りに驚く。
神崎は男鹿の傍らに着地し、首の骨を鳴らした。
「よぉ。盛り上がってんじゃねーか」
「神崎!!」
「神崎だっ!!」
「生きてたのか!!」
勝手に殺すな、古市。
「―――…けっ、しぶてー野郎だ」
劣勢を強いられていた姫川は薄笑みを浮かべた。
「立てコラ。オレのケンカはまだ終わってねーぞ」
神崎は身を起こした三木に指さし、挑発の言葉を続ける。
「それともまさか、不意打ち一発入れたくらいで勝った気になってんじゃねーだろな? ホクロチビ」
一方、郷から腕ひしぎ十字固を受けている夏目は、神崎の登場に口元を緩ませ、郷に声をかける。
「おい、緩んでるぜ?」
つかまれていた左腕を抜き、右手で郷の片脚を上げると同時に勢いをつけた右足で郷の側頭部に蹴りを打ちこんだ。
「……っ!!」
モロに食らった郷は夏目から離れ、距離を置く。
「やれやれ。本気とか…、キャラじゃないんだけど…」
立ち上がった夏目は髪を撫でつけ、不敵な笑みを向けた。
「オラどうした、ホクロ。びびってんのか?」
三木は様子を窺っているようだ。
神崎の挑発にも簡単に乗ってこない。
「さっさとかかってこいや、こらっ!! 土星あたりまでぶっとばしてやるからよっ!!!」
「邪魔」
ゴッ!!
瞬間、神崎が男鹿に殴られブッ飛ばされてしまった。
屋上の床を滑り、神崎がまた動かなくなる。
(ブッ飛ばされたああああああっ!!)
ペントハウスの上から眺めていた因幡も驚きのあまり大口を開けた。
のちに神崎は、気絶している間に夢で土星を見たと語ったそうな。
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