平和の事実
みんなを食卓に促し、腹ごしらえしながら話でもと、思ったんだけど、実際なかなか上手くはいかない。
主な原因はベジータとブルマがすぐに、言い合いになるから。
この二人、予想以上に激しいわ。
でも見たところ権力はブルマが優勢のようで、最終敵にベジータが、悔しそうに歯軋りしていた。
うん、日本に多いかかぁ殿下は、この家庭にも成り立っているようだ。
私的には、漫画に描かれてない二人の夫婦漫才が見れて、手を合わせて拝みたい気分だったんだけどね。
未来から来たトランクスのこと。
それから時空の狭間にいた私のこと。
私を襲った怪物のこと。
話をすると、小さいトランクスは、みるみる目を輝かせ。
「へぇー!!お兄ちゃん未来の俺なんだ。結構かっこいいじゃん!」
「ありがとう。自分に誉められる日が来るなんて、思ってもみなかったなぁ」
トランクスは苦笑いしながら、指で頬をひっかいた。
それから小さいトランクスは、興味の目を私に向けた。
「ねぇ、君。ホントに時空の狭間にいたんだ。住んでるの?」
「住んでるわけじゃないんだけど。・・・自分でもよくわからなくて。ごめんね。言えないの」
「ふぅーん。」
「ふざけるな。」
ピリピリした空気が、ベジータの一言で一瞬に広がる。
ベジータは腕を組んで、相変わらず眉間にシワを寄せたまま、言い放った。
「人を巻き込んどいて、何も言えないだと?」
「あんたは特に、巻き込まれてないでしょ?」
即座にベジータに睨みを利かせるブルマ。
「そんなのは、わかってる!」
ふと、私はトランクスを見つめた。
多分ベジータはトランクスのことを言ってるんだろう。
そうだよね。
タイムマシンから飛び出して、私を助けたせいで、彼は元の時代に帰れなくなってしまった。
めちゃくちゃ、迷惑を掛けてるのに、何も言えない何て、都合がいいよね。
「そうですよね・・・・。本当にごめんなさい。トランクスさん。私のせいで・・・」
私は深々と頭を下げる。
トランクスはニコリと笑うと、首を横に振った。
「俺のことは全然大丈夫だから。・・・・・父さん。美波ちゃんをここに泊めてあげてください。父さんに迷惑をかけることはしません。あの怪物は俺が倒します。」
それから、トランクスは穏やかな笑顔から、一変して不敵な笑みを浮かべた。
口元は笑ってるのに目は、笑ってない。
「実はあんな簡単に相手の技にハマった、自分に腹を立てていたとこなんです」
私は思わず、生唾を飲み込んでしまった。
鋭い光をもったその眼はサイヤ人の血だろうか。
戦闘民族の。
ベジータはそんな眼差しを持った息子に満足したのか、同様に不敵な笑みを浮かべた。
「ふん。好きにしろ。俺はコイツの態度が気に入らんだけだ。誰がこの家に泊まろうと、誰が巻き込まれようと知ったことじゃない。」
それだけ言うとベジータは椅子から立ち上がった。
夕飯で、積み上がった皿の山がカチャリとなる。
「・・・だが、案外コイツを一番警戒した方がいいかもな」
えっ、私・・・・?
キョトンとした顔をすると、ベジータはさも私がしらを切っているとでも、言いたげな様子だった。
また小さく舌打ちをすると、そのまま部屋を出ていってしまった。
「何よ。あの態度!美波ちゃんが何だってのよ。気にしないでね。ベジータはいつもあんな感じだから。」
すぐさま悪態をついて、私をフォローしてくれるブルマ。
でも・・・・。
ベジータに会ってから、今にいたるまでの、私に対する彼の態度はどこかおかしい。
私みたいな、子供に何で彼はあそこまで、敵意と警戒の眼を向けているんだろう・・・。
「美波ちゃん・・・?」
返事のない私を、ブルマは心配そうに覗き込んだ。
「・・・あ、すみません。大丈夫です。」
「でも、父さん何で、あんなに怒ってんだろう。たしかに、ちょっと変な気してるけどさぁー。そんな強そうには、見えないし」
椅子の上に立つと、顎に手を乗せながら、目を細める小さいトランクス。
無遠慮にこちらをマジマジみてくる。
マジマジと。
マジマジと。
マジマジと。
って、ちょっと見過ぎじゃないの?
こっちのことなど、まるで考えない失礼な態度に、ムッとする私。
どうしてだろう。
普段こんな小さい子のやることなんて、全然気にしないのに、その時は何故か止まらなかった。
しれっとした素振りで、私は自分のお皿に残っていたスープを飲むと。
「ちび君。そうジロジロ見ないでくれる?・・・後、食事中何んだから、椅子から降りなよ」
と冷たく言ってのけた。
ずっと礼儀正しくしていた私の予想外な態度に、小さいトランクスは凍り付く。
「なっ・・・!?な、何だよ!お前の方がチビじゃんか!!」
「精神的には、私の方が上よ。・・・」
小さいトランクスの顔が、怒りで真っ赤になる。
「・・・ちぇ!ちょっと可愛いと思ったのに。やっぱり全然可愛く無いや!!」
「・・・・・そっ!!」
そのセリフ。そっくりそのまま返したいは!!!
喉まで出そうになった言葉を噛み殺し、私は小さいトランクスを睨み付けた。
「コラ!喧嘩はやめなさい!」
視線に火花を散らしていると、ついにブルマが割って入ってきた。
・・・・っとまずい。
ブルマは軽くため息をついて、トランクスを叱り付けた。
「まったくもぉ・・・。とにかくトランクス!美波ちゃんはしばらくここに住むんだから、ちゃんと仲良くしなさい!男の子何だから、ちゃんとエスコートしなきゃダメよ?」
「な、なんで俺だけ、怒られなきゃ・・・」
「ト・ラ・ン・ク・ス!!」
「わ、わかったよ・・・」
そう言いつつ、ポツリと
「何で俺だけ・・・」
と再度、ぼやく小さいトランクス。
それを聞いた、トランクスは苦笑いして小さい自分の頭を撫でてやった。
ブルマに聞こえないように
「偉いぞ」
と付け加えて。
それを見つつ、大人気なかった自分に少し反省をした。
主な原因はベジータとブルマがすぐに、言い合いになるから。
この二人、予想以上に激しいわ。
でも見たところ権力はブルマが優勢のようで、最終敵にベジータが、悔しそうに歯軋りしていた。
うん、日本に多いかかぁ殿下は、この家庭にも成り立っているようだ。
私的には、漫画に描かれてない二人の夫婦漫才が見れて、手を合わせて拝みたい気分だったんだけどね。
未来から来たトランクスのこと。
それから時空の狭間にいた私のこと。
私を襲った怪物のこと。
話をすると、小さいトランクスは、みるみる目を輝かせ。
「へぇー!!お兄ちゃん未来の俺なんだ。結構かっこいいじゃん!」
「ありがとう。自分に誉められる日が来るなんて、思ってもみなかったなぁ」
トランクスは苦笑いしながら、指で頬をひっかいた。
それから小さいトランクスは、興味の目を私に向けた。
「ねぇ、君。ホントに時空の狭間にいたんだ。住んでるの?」
「住んでるわけじゃないんだけど。・・・自分でもよくわからなくて。ごめんね。言えないの」
「ふぅーん。」
「ふざけるな。」
ピリピリした空気が、ベジータの一言で一瞬に広がる。
ベジータは腕を組んで、相変わらず眉間にシワを寄せたまま、言い放った。
「人を巻き込んどいて、何も言えないだと?」
「あんたは特に、巻き込まれてないでしょ?」
即座にベジータに睨みを利かせるブルマ。
「そんなのは、わかってる!」
ふと、私はトランクスを見つめた。
多分ベジータはトランクスのことを言ってるんだろう。
そうだよね。
タイムマシンから飛び出して、私を助けたせいで、彼は元の時代に帰れなくなってしまった。
めちゃくちゃ、迷惑を掛けてるのに、何も言えない何て、都合がいいよね。
「そうですよね・・・・。本当にごめんなさい。トランクスさん。私のせいで・・・」
私は深々と頭を下げる。
トランクスはニコリと笑うと、首を横に振った。
「俺のことは全然大丈夫だから。・・・・・父さん。美波ちゃんをここに泊めてあげてください。父さんに迷惑をかけることはしません。あの怪物は俺が倒します。」
それから、トランクスは穏やかな笑顔から、一変して不敵な笑みを浮かべた。
口元は笑ってるのに目は、笑ってない。
「実はあんな簡単に相手の技にハマった、自分に腹を立てていたとこなんです」
私は思わず、生唾を飲み込んでしまった。
鋭い光をもったその眼はサイヤ人の血だろうか。
戦闘民族の。
ベジータはそんな眼差しを持った息子に満足したのか、同様に不敵な笑みを浮かべた。
「ふん。好きにしろ。俺はコイツの態度が気に入らんだけだ。誰がこの家に泊まろうと、誰が巻き込まれようと知ったことじゃない。」
それだけ言うとベジータは椅子から立ち上がった。
夕飯で、積み上がった皿の山がカチャリとなる。
「・・・だが、案外コイツを一番警戒した方がいいかもな」
えっ、私・・・・?
キョトンとした顔をすると、ベジータはさも私がしらを切っているとでも、言いたげな様子だった。
また小さく舌打ちをすると、そのまま部屋を出ていってしまった。
「何よ。あの態度!美波ちゃんが何だってのよ。気にしないでね。ベジータはいつもあんな感じだから。」
すぐさま悪態をついて、私をフォローしてくれるブルマ。
でも・・・・。
ベジータに会ってから、今にいたるまでの、私に対する彼の態度はどこかおかしい。
私みたいな、子供に何で彼はあそこまで、敵意と警戒の眼を向けているんだろう・・・。
「美波ちゃん・・・?」
返事のない私を、ブルマは心配そうに覗き込んだ。
「・・・あ、すみません。大丈夫です。」
「でも、父さん何で、あんなに怒ってんだろう。たしかに、ちょっと変な気してるけどさぁー。そんな強そうには、見えないし」
椅子の上に立つと、顎に手を乗せながら、目を細める小さいトランクス。
無遠慮にこちらをマジマジみてくる。
マジマジと。
マジマジと。
マジマジと。
って、ちょっと見過ぎじゃないの?
こっちのことなど、まるで考えない失礼な態度に、ムッとする私。
どうしてだろう。
普段こんな小さい子のやることなんて、全然気にしないのに、その時は何故か止まらなかった。
しれっとした素振りで、私は自分のお皿に残っていたスープを飲むと。
「ちび君。そうジロジロ見ないでくれる?・・・後、食事中何んだから、椅子から降りなよ」
と冷たく言ってのけた。
ずっと礼儀正しくしていた私の予想外な態度に、小さいトランクスは凍り付く。
「なっ・・・!?な、何だよ!お前の方がチビじゃんか!!」
「精神的には、私の方が上よ。・・・」
小さいトランクスの顔が、怒りで真っ赤になる。
「・・・ちぇ!ちょっと可愛いと思ったのに。やっぱり全然可愛く無いや!!」
「・・・・・そっ!!」
そのセリフ。そっくりそのまま返したいは!!!
喉まで出そうになった言葉を噛み殺し、私は小さいトランクスを睨み付けた。
「コラ!喧嘩はやめなさい!」
視線に火花を散らしていると、ついにブルマが割って入ってきた。
・・・・っとまずい。
ブルマは軽くため息をついて、トランクスを叱り付けた。
「まったくもぉ・・・。とにかくトランクス!美波ちゃんはしばらくここに住むんだから、ちゃんと仲良くしなさい!男の子何だから、ちゃんとエスコートしなきゃダメよ?」
「な、なんで俺だけ、怒られなきゃ・・・」
「ト・ラ・ン・ク・ス!!」
「わ、わかったよ・・・」
そう言いつつ、ポツリと
「何で俺だけ・・・」
と再度、ぼやく小さいトランクス。
それを聞いた、トランクスは苦笑いして小さい自分の頭を撫でてやった。
ブルマに聞こえないように
「偉いぞ」
と付け加えて。
それを見つつ、大人気なかった自分に少し反省をした。