Stimulating love
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ある日の事。診察だらけの日々から久しぶりに開放されたファウスト先生は少し休憩すると言ってから、疲れきっていたのかベッドで何時間も寝ている。体の大きさとベッドの大きさがあまりにも違いすぎるせいで、足は当然のようにフットボードを超えている。しかし、寝たばかりの時なんてこれより酷く今にも落ちそうな体勢だった。慌てて先生の体を支えてベッドに収めようとした時、体のデカさに比べて体重が軽過ぎるあまり、拍子抜けして腰を痛めそうになった。結局どうやっても足ははみ出したのだが。
「ファウスト先生…?ファウストせんせ~?もう夜ですよー」
何度声をかけてもビクとも動かない先生。予定は無いと言っていたので本来なら急ぐ必要はないはずだけど、彼は生憎今朝から何も食べていなかった。私はそれが心配になったけれど、凄く気持ち良さそうに寝ていたので起こすのも悪いと思い、そのまま寝かせてあげることにした。
だけど……何時間経っても先生が起きる様子は無く……。それから3時間が経った頃。流石に遅すぎると思って見に来てみると、先生はまだ眠っているようで。
「ファウスト先生……こんなに寝てるなんて珍しいな…」
普段の彼は元々の体質なのか、“やるべき事”のせいか、あまり睡眠を必要としないらしく特に眠いと感じることもないらしい。毎日寝るように促してもスルーされるほどだ。
でも今は例外だったのか、起きていた時もいつもと違って凄く眠たそうな目をしていた。
「先生、起きてください」
そう言って軽く肩を叩いてみるが反応はない。彼は本当に熟睡しているようで、ちょっとやそっとじゃ起きそうになかった。
「……先生?疲れてるんですか?」
心配になって声を掛けてみるが、やはり返事はない。すぅすぅと規則的な寝息を立てる先生を見るとこちらまで眠くなってくる。そこで私はあることを思いついた。
「……ちょっとだけなら、いいよね」
私は先生に布団を掛け直してから、そーっとその隣に横たわると目を閉じた……のだけど……。
「……」
緊張して眠れない。さっきまであんなに眠たかったのに。隣から聞こえる寝息が気になって仕方がない。それに、距離が近いせいか凄くドキドキするし…。数分前に添い寝しようと考えた自分を殴りたい。
私は少し寝返りを打って仰向けだった体を先生の方に向けた。すると次は、スクラブ姿故にチラリと空いた首元や腹筋が目に入って意識してしまう。
「~~っ!!」
頭が沸騰しそうなくらい熱くなるのを感じた。心臓の音が煩いくらいに高鳴る。
(落ち着け私……これはただの睡眠なんだから!睡眠は必要だって先生が何度も言ってたし!)
そう自分に言い聞かせるけれど全然効果はなかった。もう一度寝返りを打てば先生を起こしてしまうかもしれないが、ずっと先生のスクラブ姿を見る訳にもいかない。
気を逸らそうと周りをチラチラと見ているとふと先生がつけている紙袋が目に入った。普段からつけているのでもう違和感を感じる事はなかったが、彼の素顔は今でも気になっている。
今なら見れるのでは?良くない考えが私の中でよぎり、それを止めてくれる天使は私の中には居なかった。悪魔の言いなりになった私は、先生を起こさぬようにそっと紙袋を持ち上げようとしたその時─────。
ペロッ
「ひゃあっ!?」
突然紙袋を掴んでいた手に生温かいものが触れ、私は思わず大きな声を出してしまった。手の向こうにはピンク色で長いものが見える。先生に手を舐められた。そう理解した私は、咄嗟に口を両手で押さえるけれど既に発した声はどうしようもない。もう手遅れだ。先生は私が紙袋を捲ったせいで見え隠れしている自身の口を、大きな舌でペロリと舐めると口角を上げた。紙袋の丸い穴もとても嬉しそうに細めている。
「っ!せ、先生……!」
「ヒヅキさんがそんな事をする方だったとは…意外ですね?」
「起きてたんですか!?」
「ええ、貴方がこっちに来てからずーっと」
「なっ……!」
先生はそう言いながら私との距離を更に縮めた。先生の着ているスクラブから、さっきよりも強く消毒液の匂いを感じられた。体をくっつけられて思わずビクッと体を震わせると先生がふふっと笑った。そして私の耳元に顔を寄せてこう囁くのだ。
「さて、次はどんな悪戯をして下さるんです?」
「……っ!お、起きてるなら言ってくださいよぉ!!」
そう叫んで逃げようとするとあっさりと捕まってしまいそのまま抱き竦められてしまった。身長差のあまり先生の胸に顔を埋める形で抱き締められてしまい、また心臓の音が煩くなる。そんな私とは違って先生の心音はいつも通りで、それが悔しくて恥ずかしくて仕方ない。
「っ……は、離してください……」
「嫌です」
「お願いです……」
「ダメです」
「……」
「私の素顔が見たいのでしょう?ならもっと近くで見ることをおすすめしますよ?」
「ああもう!分かりました、降参します!だから離してください!」
私がそう告げると先生はすんなり離してくれた。その隙に顔を見てしまおうと思ったが、顔を見る前にその両手で目隠しをされてしまう。思わず不満げな表情をする私に対して、彼はこう言い放ったのだ。
「見せませんよ?私はまだ貴方の素顔を見てませんから」
「……え?私は紙袋も何も被ってませんけど」
「外見や表面的なものに限らず、誰だって他人に知られたくないカオがあるでしょう?私はヒヅキさんのそれが知りたい」
「……っ!」
先生はそう言って私の前髪を上げた。視界が開き、先生の笑みがはっきりと見えるようになる。先生の言った“それ”の意味を認識した途端、ブワッと顔に熱が集まるのを感じた。急いで先生の手を退けようとするも、その手すら先生に押さえられてしまう。
「うふふ……恥ずかしいですか?」
「先生……!」
「可愛らしい……その赤い顔、もっと見せてください」
先生はそう言うと私の頬をスリスリと撫でた後、今度は顎を掬って親指で唇に触れた。そのままゆっくりとなぞるように動かされる指先にゾクッとした感覚を覚えると同時に鼓動が高鳴った気がした。今はもう体全体が熱い。
「っ……せんせっ」
「何故目を逸らすんですか?ほら、よく見せてください……」
「あっ……!」
先生はそう言うと私の顎を持ち上げて無理矢理視線を合わせた。目が合うと先生はまた微笑んだ。更にそのまま顔を近付けてきて──────。
(え……?)
唇同士が触れ合う寸前で止まった。私が困惑していると彼はクスリと笑う。紙袋で半分隠れたその笑顔は、いつもの穏やかなものではなくどこか妖艶な雰囲気を含んでいた気がした。
「キスされると思ったでしょう?残念でしたね」
「……っ!」
「おやおや、さっきよりも顔が真っ赤ですよ?」
先生は、わざとらしく私の頭に手を当てて熱を測る仕草をした。そんな彼を見て悔しくなった私は仕返しとばかりに彼の胸元を力一杯押し退けようとする。しかし体格差のせいでびくともしない。それどころか逆に引き寄せられてしまい身動きが取れなくなってしまったのだ。あの体重なのに筋肉はしっかりついている。
「……んっ!?」
突然唇を塞がれる感覚に襲われ目を見開く私。驚いて離れようとするも頭を固定されているため逃げられない。次第に舌が口内に侵入してきて、歯列や上顎をなぞられる感覚にゾクッとすると同時に体が熱くなっていくのを感じた。やがて唇が離れると、私は酸素を求めて大きく息をした。
「はぁ……っ、はぁっ……」
「ぷはっ、ふふっ。先程、本当にキスして欲しそうな顔をしていたのでつい」
先生は、口元を押さえても隠しきれないほど満足げな笑みを浮かべる。それから私の頭を撫でながらびっくりするほど甘い声でこう呟いた。
「続きはまた今度にしましょうね?」
「~~~っ!!」
私が声にならない声を上げているのを彼は楽しそうに眺めてくる。ここで私が先生は悪趣味だ!なんて言っても、寝ている隙に顔を見ようとする方が悪趣味だと当たり前な事を言われて終わるだろう。色々と諦めて軽くため息をつく私を他所に、先生は何やら時間を確認していた。
「そうですねぇ、ご飯は一時間後にしましょう。では、おやすみなさい」
「ちょ、うわっ!お、おやすみなさーい…」
布団を被った先生は強制的に私を布団に引きずり込む。さっきは確かに眠かったけど、今はもうあんな事があったおかけで目が冴えてしまった。先生は抱き枕のように私を抱きしめてきてそれだけでも恥ずかしいのに、先程のキスもあり全く寝付けない私であった……。
「ファウスト先生…?ファウストせんせ~?もう夜ですよー」
何度声をかけてもビクとも動かない先生。予定は無いと言っていたので本来なら急ぐ必要はないはずだけど、彼は生憎今朝から何も食べていなかった。私はそれが心配になったけれど、凄く気持ち良さそうに寝ていたので起こすのも悪いと思い、そのまま寝かせてあげることにした。
だけど……何時間経っても先生が起きる様子は無く……。それから3時間が経った頃。流石に遅すぎると思って見に来てみると、先生はまだ眠っているようで。
「ファウスト先生……こんなに寝てるなんて珍しいな…」
普段の彼は元々の体質なのか、“やるべき事”のせいか、あまり睡眠を必要としないらしく特に眠いと感じることもないらしい。毎日寝るように促してもスルーされるほどだ。
でも今は例外だったのか、起きていた時もいつもと違って凄く眠たそうな目をしていた。
「先生、起きてください」
そう言って軽く肩を叩いてみるが反応はない。彼は本当に熟睡しているようで、ちょっとやそっとじゃ起きそうになかった。
「……先生?疲れてるんですか?」
心配になって声を掛けてみるが、やはり返事はない。すぅすぅと規則的な寝息を立てる先生を見るとこちらまで眠くなってくる。そこで私はあることを思いついた。
「……ちょっとだけなら、いいよね」
私は先生に布団を掛け直してから、そーっとその隣に横たわると目を閉じた……のだけど……。
「……」
緊張して眠れない。さっきまであんなに眠たかったのに。隣から聞こえる寝息が気になって仕方がない。それに、距離が近いせいか凄くドキドキするし…。数分前に添い寝しようと考えた自分を殴りたい。
私は少し寝返りを打って仰向けだった体を先生の方に向けた。すると次は、スクラブ姿故にチラリと空いた首元や腹筋が目に入って意識してしまう。
「~~っ!!」
頭が沸騰しそうなくらい熱くなるのを感じた。心臓の音が煩いくらいに高鳴る。
(落ち着け私……これはただの睡眠なんだから!睡眠は必要だって先生が何度も言ってたし!)
そう自分に言い聞かせるけれど全然効果はなかった。もう一度寝返りを打てば先生を起こしてしまうかもしれないが、ずっと先生のスクラブ姿を見る訳にもいかない。
気を逸らそうと周りをチラチラと見ているとふと先生がつけている紙袋が目に入った。普段からつけているのでもう違和感を感じる事はなかったが、彼の素顔は今でも気になっている。
今なら見れるのでは?良くない考えが私の中でよぎり、それを止めてくれる天使は私の中には居なかった。悪魔の言いなりになった私は、先生を起こさぬようにそっと紙袋を持ち上げようとしたその時─────。
ペロッ
「ひゃあっ!?」
突然紙袋を掴んでいた手に生温かいものが触れ、私は思わず大きな声を出してしまった。手の向こうにはピンク色で長いものが見える。先生に手を舐められた。そう理解した私は、咄嗟に口を両手で押さえるけれど既に発した声はどうしようもない。もう手遅れだ。先生は私が紙袋を捲ったせいで見え隠れしている自身の口を、大きな舌でペロリと舐めると口角を上げた。紙袋の丸い穴もとても嬉しそうに細めている。
「っ!せ、先生……!」
「ヒヅキさんがそんな事をする方だったとは…意外ですね?」
「起きてたんですか!?」
「ええ、貴方がこっちに来てからずーっと」
「なっ……!」
先生はそう言いながら私との距離を更に縮めた。先生の着ているスクラブから、さっきよりも強く消毒液の匂いを感じられた。体をくっつけられて思わずビクッと体を震わせると先生がふふっと笑った。そして私の耳元に顔を寄せてこう囁くのだ。
「さて、次はどんな悪戯をして下さるんです?」
「……っ!お、起きてるなら言ってくださいよぉ!!」
そう叫んで逃げようとするとあっさりと捕まってしまいそのまま抱き竦められてしまった。身長差のあまり先生の胸に顔を埋める形で抱き締められてしまい、また心臓の音が煩くなる。そんな私とは違って先生の心音はいつも通りで、それが悔しくて恥ずかしくて仕方ない。
「っ……は、離してください……」
「嫌です」
「お願いです……」
「ダメです」
「……」
「私の素顔が見たいのでしょう?ならもっと近くで見ることをおすすめしますよ?」
「ああもう!分かりました、降参します!だから離してください!」
私がそう告げると先生はすんなり離してくれた。その隙に顔を見てしまおうと思ったが、顔を見る前にその両手で目隠しをされてしまう。思わず不満げな表情をする私に対して、彼はこう言い放ったのだ。
「見せませんよ?私はまだ貴方の素顔を見てませんから」
「……え?私は紙袋も何も被ってませんけど」
「外見や表面的なものに限らず、誰だって他人に知られたくないカオがあるでしょう?私はヒヅキさんのそれが知りたい」
「……っ!」
先生はそう言って私の前髪を上げた。視界が開き、先生の笑みがはっきりと見えるようになる。先生の言った“それ”の意味を認識した途端、ブワッと顔に熱が集まるのを感じた。急いで先生の手を退けようとするも、その手すら先生に押さえられてしまう。
「うふふ……恥ずかしいですか?」
「先生……!」
「可愛らしい……その赤い顔、もっと見せてください」
先生はそう言うと私の頬をスリスリと撫でた後、今度は顎を掬って親指で唇に触れた。そのままゆっくりとなぞるように動かされる指先にゾクッとした感覚を覚えると同時に鼓動が高鳴った気がした。今はもう体全体が熱い。
「っ……せんせっ」
「何故目を逸らすんですか?ほら、よく見せてください……」
「あっ……!」
先生はそう言うと私の顎を持ち上げて無理矢理視線を合わせた。目が合うと先生はまた微笑んだ。更にそのまま顔を近付けてきて──────。
(え……?)
唇同士が触れ合う寸前で止まった。私が困惑していると彼はクスリと笑う。紙袋で半分隠れたその笑顔は、いつもの穏やかなものではなくどこか妖艶な雰囲気を含んでいた気がした。
「キスされると思ったでしょう?残念でしたね」
「……っ!」
「おやおや、さっきよりも顔が真っ赤ですよ?」
先生は、わざとらしく私の頭に手を当てて熱を測る仕草をした。そんな彼を見て悔しくなった私は仕返しとばかりに彼の胸元を力一杯押し退けようとする。しかし体格差のせいでびくともしない。それどころか逆に引き寄せられてしまい身動きが取れなくなってしまったのだ。あの体重なのに筋肉はしっかりついている。
「……んっ!?」
突然唇を塞がれる感覚に襲われ目を見開く私。驚いて離れようとするも頭を固定されているため逃げられない。次第に舌が口内に侵入してきて、歯列や上顎をなぞられる感覚にゾクッとすると同時に体が熱くなっていくのを感じた。やがて唇が離れると、私は酸素を求めて大きく息をした。
「はぁ……っ、はぁっ……」
「ぷはっ、ふふっ。先程、本当にキスして欲しそうな顔をしていたのでつい」
先生は、口元を押さえても隠しきれないほど満足げな笑みを浮かべる。それから私の頭を撫でながらびっくりするほど甘い声でこう呟いた。
「続きはまた今度にしましょうね?」
「~~~っ!!」
私が声にならない声を上げているのを彼は楽しそうに眺めてくる。ここで私が先生は悪趣味だ!なんて言っても、寝ている隙に顔を見ようとする方が悪趣味だと当たり前な事を言われて終わるだろう。色々と諦めて軽くため息をつく私を他所に、先生は何やら時間を確認していた。
「そうですねぇ、ご飯は一時間後にしましょう。では、おやすみなさい」
「ちょ、うわっ!お、おやすみなさーい…」
布団を被った先生は強制的に私を布団に引きずり込む。さっきは確かに眠かったけど、今はもうあんな事があったおかけで目が冴えてしまった。先生は抱き枕のように私を抱きしめてきてそれだけでも恥ずかしいのに、先程のキスもあり全く寝付けない私であった……。
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