はじまり
「ん...?」
朝、雛子は柔らかい布団の気持ち良い感触で目が覚めた。
「いつもはベッドなのに...? そうか...ここは先輩の...」
起きて布団を畳む。パジャマはホリィさんに貸してもらったものを着ている。ピンクのフリフリで可愛い。
「きゃー♡雛子ちゃん可愛いわ!ね、承太郎」
「興味ねーぜ。」
「承太郎、あんな事言ってるけど本当は可愛いと思ってるのよ。それと雛子ちゃん、いつでも承太郎のお嫁さんに来ていいのよ、雛子ちゃんなら大歓迎よ♡」
なんて言ってたな。さすがに先輩のお嫁さんになるのは苦労が...
すると障子が勢いよく開く。
「起きたかい」
そう言い典明くんが私を見下ろす。
「はい...起きました...」
典明くんはなにか深刻そうな顔をしている
「聞いてくれ、ホリィさんが倒れたんだ」
「どういう事ですか!?なにか病気でもあったんですか!?」
「...来てくれ」
部屋を飛び出し典明くんについて行く。
ドッガァァン という大きな音がして急ぎ足で台所へ向かうとジョースターさんが先輩の胸ぐらを掴んでいた。
「わ...わしの...」
「わ...わしの...も...最も恐れていたことが...」
床にホリィさんが倒れており、背中にはシダ植物のようなスタンドが生えていた。
無表情だった先輩が涙を流すジョースターさんの腕を掴んだ。
「言え!『対策を!』」
泣きながらホリィさんを抱き抱えるジョースターさん。さすがの先輩も顔に汗が見える。
「ひとつ...DIOを見つけ出すことだ!DIOを殺してこの呪縛を解くのだ!それしかない!!」
「しかしわしの念写ではやつの居所はわからんッ!」
「やつはいつも 闇にひそんでいる いつ念写しても背景は闇ばかり!闇の居所さえわかれば」
「いろいろな機械やコンピュータで分析したが闇までは分析できなかった」
アヴドゥルさんが話す。
「おい」
「それを早く言え ひょっとしたらその闇とやらがどこか...」
先輩がアヴドゥルさんから写真を奪いスタンドを出す。
スタンドの鋭い眼光で写真の闇を見る。
「DIOの背後の空間になにかをみつけたな
スケッチさせてみよう おれのスタンドは脳の針を正確に抜き 弾丸を掴むほど 精密な動きと分析をする...」
スタンドがシャープペンを持ち素早く何かを描き始める。
そこにはハエが写っていた。
「ハエだ!空間にハエがとんでいたのか!
まてよ...このハエはッ!し...ているぞ!!」
アヴドゥルさんが分厚い図鑑を持ちだす。
そのページにはナイル・ウェウェ・バエ もといアスワン・ウェウェ・バエが描かれていた。
「エジプト!」
「やつはエジプトにいるッ!それもアスワン付近と限定されたぞ!!」
「やはりエジプトか...いつ出発する?私も同行する」
「花京院」
「わ、私もいます...」
張り詰めた状況の中名乗り出るのは少し緊張した。
「私も脳に肉の芽をうめこまれたのは3ヶ月前!家族とエジプト ナイルを旅行している時DIOに出会った ヤツはなぜかエジプトから動きたくないらしい」
「同行するだと?なぜ?お前が?」
「そこんところだが...
なぜ...同行したくなったのかはわたしにもよくわからないんだがね...」
「ケッ」
「おまえのおかげで目がさめた ただそれだけさ」
「あの...!私も同行させてください!」
勇気をふりしぼり声を上げる。
「若いお嬢さんには過酷な旅になる。大人しく家に帰るんじゃ。」
「嫌です!ホリィさんが死んでしまうなんて...嫌です!私だってスタンド使いです!こんなことを見せられて黙ってるなんて絶対にできません!」
何があっても同行させてもらうという固い意思を伝える。
「わたしはいいと思いますよ。雛子さんだって立派なスタンド使いです。同行すると言ったからにはどんなに過酷なことも乗り越えられるってことですよね。」
「典明くん...!はい!もちろんです!」
「むぅ...しかたないのぉ...」
「JOJO、雛子。占い師のこのおれがおまえらの『スタンド』の名前をつけてやろう」
「運命のカード、タロットだ。絵を見ずに無造作に1枚ひいて決める これは君たちの運命の暗示でもあり スタンド能力の暗示でもある」
そう言ったアヴドゥルさんはカードをシャッフルし、先輩の前に出す。
「星のカード!名づけよう、君のスタンドは『星の白金』」
「次は雛子、君だ。」
そう言いもう一度カードをシャッフルし、私の前に出す。
出たカードは
「ペンタクルの...クイーン...」
「名付けよう、君のスタンドはクイーン・ペンタクルだ。」
「そのまんまなんですね...」
「まあそんな時もあるじゃろ!」
ジョースターさんが笑う。
「よろしくね、クイーン。」
クイーンを出し彼女を撫でる。
「喜んでるのかな...?」
「きっとそうなんじゃあないですか?」
典明くんが言う。
「ふふ、可愛いね」
「君、そんな笑い方をするんだね。素敵だと思うよ」
典明くんが笑いながら言う。
「え...?」
「雛子を口説くのはやめろ、花京院。」
「口説いてなんかないですよ、ジョースターさん。」
「ありがとう典明くん。」
すごく頬が熱くなるのを感じる。戸惑いながらも言葉を返す。
「青春じゃの〜」
ジョースターさんが笑っている。
「もう!そんなんじゃあないですってば!」
きっと、あの言葉には深い意味は無いのだろう。
朝、雛子は柔らかい布団の気持ち良い感触で目が覚めた。
「いつもはベッドなのに...? そうか...ここは先輩の...」
起きて布団を畳む。パジャマはホリィさんに貸してもらったものを着ている。ピンクのフリフリで可愛い。
「きゃー♡雛子ちゃん可愛いわ!ね、承太郎」
「興味ねーぜ。」
「承太郎、あんな事言ってるけど本当は可愛いと思ってるのよ。それと雛子ちゃん、いつでも承太郎のお嫁さんに来ていいのよ、雛子ちゃんなら大歓迎よ♡」
なんて言ってたな。さすがに先輩のお嫁さんになるのは苦労が...
すると障子が勢いよく開く。
「起きたかい」
そう言い典明くんが私を見下ろす。
「はい...起きました...」
典明くんはなにか深刻そうな顔をしている
「聞いてくれ、ホリィさんが倒れたんだ」
「どういう事ですか!?なにか病気でもあったんですか!?」
「...来てくれ」
部屋を飛び出し典明くんについて行く。
ドッガァァン という大きな音がして急ぎ足で台所へ向かうとジョースターさんが先輩の胸ぐらを掴んでいた。
「わ...わしの...」
「わ...わしの...も...最も恐れていたことが...」
床にホリィさんが倒れており、背中にはシダ植物のようなスタンドが生えていた。
無表情だった先輩が涙を流すジョースターさんの腕を掴んだ。
「言え!『対策を!』」
泣きながらホリィさんを抱き抱えるジョースターさん。さすがの先輩も顔に汗が見える。
「ひとつ...DIOを見つけ出すことだ!DIOを殺してこの呪縛を解くのだ!それしかない!!」
「しかしわしの念写ではやつの居所はわからんッ!」
「やつはいつも 闇にひそんでいる いつ念写しても背景は闇ばかり!闇の居所さえわかれば」
「いろいろな機械やコンピュータで分析したが闇までは分析できなかった」
アヴドゥルさんが話す。
「おい」
「それを早く言え ひょっとしたらその闇とやらがどこか...」
先輩がアヴドゥルさんから写真を奪いスタンドを出す。
スタンドの鋭い眼光で写真の闇を見る。
「DIOの背後の空間になにかをみつけたな
スケッチさせてみよう おれのスタンドは脳の針を正確に抜き 弾丸を掴むほど 精密な動きと分析をする...」
スタンドがシャープペンを持ち素早く何かを描き始める。
そこにはハエが写っていた。
「ハエだ!空間にハエがとんでいたのか!
まてよ...このハエはッ!し...ているぞ!!」
アヴドゥルさんが分厚い図鑑を持ちだす。
そのページにはナイル・ウェウェ・バエ もといアスワン・ウェウェ・バエが描かれていた。
「エジプト!」
「やつはエジプトにいるッ!それもアスワン付近と限定されたぞ!!」
「やはりエジプトか...いつ出発する?私も同行する」
「花京院」
「わ、私もいます...」
張り詰めた状況の中名乗り出るのは少し緊張した。
「私も脳に肉の芽をうめこまれたのは3ヶ月前!家族とエジプト ナイルを旅行している時DIOに出会った ヤツはなぜかエジプトから動きたくないらしい」
「同行するだと?なぜ?お前が?」
「そこんところだが...
なぜ...同行したくなったのかはわたしにもよくわからないんだがね...」
「ケッ」
「おまえのおかげで目がさめた ただそれだけさ」
「あの...!私も同行させてください!」
勇気をふりしぼり声を上げる。
「若いお嬢さんには過酷な旅になる。大人しく家に帰るんじゃ。」
「嫌です!ホリィさんが死んでしまうなんて...嫌です!私だってスタンド使いです!こんなことを見せられて黙ってるなんて絶対にできません!」
何があっても同行させてもらうという固い意思を伝える。
「わたしはいいと思いますよ。雛子さんだって立派なスタンド使いです。同行すると言ったからにはどんなに過酷なことも乗り越えられるってことですよね。」
「典明くん...!はい!もちろんです!」
「むぅ...しかたないのぉ...」
「JOJO、雛子。占い師のこのおれがおまえらの『スタンド』の名前をつけてやろう」
「運命のカード、タロットだ。絵を見ずに無造作に1枚ひいて決める これは君たちの運命の暗示でもあり スタンド能力の暗示でもある」
そう言ったアヴドゥルさんはカードをシャッフルし、先輩の前に出す。
「星のカード!名づけよう、君のスタンドは『星の白金』」
「次は雛子、君だ。」
そう言いもう一度カードをシャッフルし、私の前に出す。
出たカードは
「ペンタクルの...クイーン...」
「名付けよう、君のスタンドはクイーン・ペンタクルだ。」
「そのまんまなんですね...」
「まあそんな時もあるじゃろ!」
ジョースターさんが笑う。
「よろしくね、クイーン。」
クイーンを出し彼女を撫でる。
「喜んでるのかな...?」
「きっとそうなんじゃあないですか?」
典明くんが言う。
「ふふ、可愛いね」
「君、そんな笑い方をするんだね。素敵だと思うよ」
典明くんが笑いながら言う。
「え...?」
「雛子を口説くのはやめろ、花京院。」
「口説いてなんかないですよ、ジョースターさん。」
「ありがとう典明くん。」
すごく頬が熱くなるのを感じる。戸惑いながらも言葉を返す。
「青春じゃの〜」
ジョースターさんが笑っている。
「もう!そんなんじゃあないですってば!」
きっと、あの言葉には深い意味は無いのだろう。