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「あっシスターシス…」

黒髪の女性が指差したのに気付いたのかツカツカとこちらにシスターーシスーが歩いてき、カインの頭を軽く小突く。

「申し訳ございません、闇子さんうちの子が」

今度はカインの頭を下に下げようと押さえる。

「いだっいだいですっシスターシス!」

思いのほか力が強かったのかカインが声をあげジタバタもがくが、当のシスは涼しい顔をし、闇子と呼ばれた黒髪の女性と談笑している。

「シス様お久しぶりですわね」
「ええ、お元気そうで」
「しっシスターシス!本当っやめっ…そのまま談笑しないでっ…下さいっ」

慌てて声を上げたカインを見、シスはあら失礼。とカインを押さえつけていた手をやっとどけ、もう一度軽く闇子に頭をさげまた談笑をつづける。そんな様子を見ていたもう一人の黒髪の男性が鬱陶しそうに闇子を睨む。

「闇子ぉ…談笑してる暇、ないんだけどぉ?」

「秀継、イライラすんなって」

イライラした様子を隠すことなく言った男性―秀継―を光姫がすかさず宥める。闇子は自分が睨まれ、文句を言われているというのに、ふっと笑いまた談笑を続ける。

「兄さぁん…早く帰りたいんじゃないのぉ?」

チッと舌打ちをし、うんざりしたように言うと今度はシスとカインを睨み付けた。ヒッと声をあげカインはシスの後ろに隠れ、シスター服をギュッと掴みながら秀継に詫びる。

「すっすみませんっすみませんっ!」

その怯えように、秀継は呆れたのかため息を吐きながら飛行場へと向かう通路へ歩きはじめる。

「おい秀継」

光姫が声を掛けるが片手をフラフラふりそのまま行ってしまう。

「先に行ってるよ兄さぁん、そんな弱そうなガキと話す趣味もないしねぇ」
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