Get Backers 3
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「じゃ、いってきまーす!」
「いってらっしゃーい!」
「………なんだ、銀次の奴。ここ最近毎日のように出掛けてるじゃねーか」
「なんだ、蛮も知らんのか」
「あ?“も”って……波児にすら行き先言ってねーのか?」
「夏実ちゃんにも言ってならしい」
「銀ちゃん、どこに出掛けてるんでしょうね」
「…………さぁな…」
皆の心配をよそに当の本人はしっかりと目的地に向かって歩を進める。
何度も何度も通った道。10回中8回は迷うが、それでもそこに向かうのは愛しい彼が待っているから。
「着いたぁ!…あれ?どこだろう……」
「ここですよ、銀次君」
「!!」
銀次が来たのはビルやマンションに囲まれて人が寄り付かない公園。
通りからは見えないため、いつもここで待ち合わせ。
その相手はDr.ジャッカルこと、赤屍蔵人。前までは敵として戦ってきたが、今は恋人として顔を合わせている。
「赤屍さん!」
「貴方に逢いたくて逢いたくて仕方がなかった。昨日から待っていたんですよ?」
「え!!?」
「冗談です」
「っ!!…もぉーからかわないでよー!」
「クスッ…すみません。銀次君があまりにも可愛らしかったのでつい…ね」
「赤屍さんの冗談は冗談に聞こえません!」
「すみません」
子供のように頬を膨らませて怒る銀次に優しく微笑みながら抱きしめた。
すると子犬のようにすり寄ってくる。その姿がとても愛らしい。
頬に触れるだけのキスをすると銀次の顔がほんのり赤みを帯びた。
「本当に…可愛らしい方だ…」
顎に手をかけて上を向かせると、目が潤み頬が桃色に染まった顔が見える。
銀次は恥ずかしそうに視線だけを逸らすが、唇に感じた感触で強制的に赤屍へと視線を戻らされた。
「ん…」
「今日はどこに出掛けたいですか?」
「んとね……今日はどこにも行かないで、赤屍さんと2人っきりになりたい…デス…」
「…分かりました」
赤屍は銀次の手を取り、ある場所へ向かった。
― ― ―
時刻はもう少しで夜の7時を回ろうとしていた。銀次は大慌てでベッドから飛び起きる。
「どうかしましたか?」
「蛮ちゃん達に泊まるかどうか言ってなくて!連絡しなきゃ…」
「それならご心配なく」
「へ?」
「先程、私から美堂君へ電話をしておきましたから」
「そうなんですか?…ば、蛮ちゃんにお電話を……」
宿敵からの連絡、激怒する彼が容易に想像できる。帰ったら何を言われるか……。
「今夜は泊まっていかれてはどうですか?…まだ、貴方を愛し足りない…」
「ふぇ!!?」
耳元で囁かれた言葉でトマトの如く顔が赤くなったのが分かる。
「……あ、あの………まだ…スるんですか…?」
「嫌ですか?」
「………ゃ……じゃ…ナイデス…」
「愛していますよ…銀次君…」
恥ずかしさのあまり、銀次はタレた。赤屍に抱きしめられると体がポカポカしてくる。
スリスリと甘えると頭を撫でられ、触れるだけのキスをされた。
何者にも邪魔はされない2人だけの至福の時。
その頃蛮は煙草をくわえて分かりやすいほどにイラついていた。
「………まぁ、いいじゃねーか。アイツも大人の階段をのぼってるっつー事で」
「よかねーよ!よりにもよってなんで赤屍の野郎なんだよ!!
猿回しや糸巻きの奴ならまだしも…銀次の野郎……帰ってきたらタダじゃおかねぇ…」
後日、その二人が店に顔を出しに来た時…蛮の怒りが頂点に達して危うく店が壊されるところだったとか。
-終-
「いってらっしゃーい!」
「………なんだ、銀次の奴。ここ最近毎日のように出掛けてるじゃねーか」
「なんだ、蛮も知らんのか」
「あ?“も”って……波児にすら行き先言ってねーのか?」
「夏実ちゃんにも言ってならしい」
「銀ちゃん、どこに出掛けてるんでしょうね」
「…………さぁな…」
皆の心配をよそに当の本人はしっかりと目的地に向かって歩を進める。
何度も何度も通った道。10回中8回は迷うが、それでもそこに向かうのは愛しい彼が待っているから。
「着いたぁ!…あれ?どこだろう……」
「ここですよ、銀次君」
「!!」
銀次が来たのはビルやマンションに囲まれて人が寄り付かない公園。
通りからは見えないため、いつもここで待ち合わせ。
その相手はDr.ジャッカルこと、赤屍蔵人。前までは敵として戦ってきたが、今は恋人として顔を合わせている。
「赤屍さん!」
「貴方に逢いたくて逢いたくて仕方がなかった。昨日から待っていたんですよ?」
「え!!?」
「冗談です」
「っ!!…もぉーからかわないでよー!」
「クスッ…すみません。銀次君があまりにも可愛らしかったのでつい…ね」
「赤屍さんの冗談は冗談に聞こえません!」
「すみません」
子供のように頬を膨らませて怒る銀次に優しく微笑みながら抱きしめた。
すると子犬のようにすり寄ってくる。その姿がとても愛らしい。
頬に触れるだけのキスをすると銀次の顔がほんのり赤みを帯びた。
「本当に…可愛らしい方だ…」
顎に手をかけて上を向かせると、目が潤み頬が桃色に染まった顔が見える。
銀次は恥ずかしそうに視線だけを逸らすが、唇に感じた感触で強制的に赤屍へと視線を戻らされた。
「ん…」
「今日はどこに出掛けたいですか?」
「んとね……今日はどこにも行かないで、赤屍さんと2人っきりになりたい…デス…」
「…分かりました」
赤屍は銀次の手を取り、ある場所へ向かった。
― ― ―
時刻はもう少しで夜の7時を回ろうとしていた。銀次は大慌てでベッドから飛び起きる。
「どうかしましたか?」
「蛮ちゃん達に泊まるかどうか言ってなくて!連絡しなきゃ…」
「それならご心配なく」
「へ?」
「先程、私から美堂君へ電話をしておきましたから」
「そうなんですか?…ば、蛮ちゃんにお電話を……」
宿敵からの連絡、激怒する彼が容易に想像できる。帰ったら何を言われるか……。
「今夜は泊まっていかれてはどうですか?…まだ、貴方を愛し足りない…」
「ふぇ!!?」
耳元で囁かれた言葉でトマトの如く顔が赤くなったのが分かる。
「……あ、あの………まだ…スるんですか…?」
「嫌ですか?」
「………ゃ……じゃ…ナイデス…」
「愛していますよ…銀次君…」
恥ずかしさのあまり、銀次はタレた。赤屍に抱きしめられると体がポカポカしてくる。
スリスリと甘えると頭を撫でられ、触れるだけのキスをされた。
何者にも邪魔はされない2人だけの至福の時。
その頃蛮は煙草をくわえて分かりやすいほどにイラついていた。
「………まぁ、いいじゃねーか。アイツも大人の階段をのぼってるっつー事で」
「よかねーよ!よりにもよってなんで赤屍の野郎なんだよ!!
猿回しや糸巻きの奴ならまだしも…銀次の野郎……帰ってきたらタダじゃおかねぇ…」
後日、その二人が店に顔を出しに来た時…蛮の怒りが頂点に達して危うく店が壊されるところだったとか。
-終-
1/1ページ