Get Backers 1
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Honky Tonkのカウンター席に銀次は一人で座って悩んでいた。
その姿を見ていた波児と夏実は顔を合わせて首をかしげる。
「もう2時間以上悩んでますね」
「珍しく真剣にな。…………しかも結構深刻な顔して」
「……………………」
夏実が出してくれたコーヒーも完全に冷めてしまった事にも気づかず、銀次はカップを見つめたまま微動だにしない。
そこへ蛮がやってきた。波児はすかさず蛮の袖を引っ張り引き寄せる。
「のあっ!…何しやがんだよ」
「おい蛮、銀次の奴どうしちまったんだ?もう2時間以上コーヒー見つめてピクリとも動かないぞ?」
「あ?」
「銀ちゃん、一口もコーヒーを飲んてないんです!話しかけても全く反応しなくて…」
「んだ、そりゃ…」
「アイツ…なんか悩んでるじゃねーか?お前銀次の恋人だろ、話ぐらい聞いてやれよ」
「うっせぇな、わーってるよ」
2人から事情を聞いた蛮は溜め息をつき銀次の隣に座り頭を撫でてやる。
すると、はっとして目線を寄越した。
「あ……蛮ちゃん……」
「どうしたよ銀次、ボーっとして」
「ん………ちょっとね……」
「なんか悩んでるんだったら、遠慮なく言えよ…相談に乗ってやるから」
「ありがと………実は…ね……」
綺麗な金色の髪を手で梳きながら蛮は不安を取り除くように優しく問いかける。
世界で一番愛している恋人にだけ囁く柔らかい声色。
それを聞いた銀次は安心しきって、ポツリポツリと言葉を発していく。
大好きな彼のシャツの裾を少しばかり掴み、勇気を出して…。
「あのね…………蛮ちゃん………俺、ずっと悩んでたの……」
「…おう」
「…なんで……ダメなんだろうって…」
「…ダメ?」
「うん。……………なんで、…なんで俺じゃ蛮ちゃんの子を産めないんだろうって……」
「そうか……俺の子を…………ん?…はぁ!?」
「「え!!?」」
「!!……え、俺…なんか変な事言った?」
たまげた。
まさに寝耳に水、蛮をはじめ波児も夏実も銀次の突然の言葉に開いた口が塞がらなかった。
まさかそんな事を言われるなんて、誰が想像していただろうか。
思考が追いつかない。
「あ……お、俺…の……子供…………?」
「うん…」
「……誰が産むって…?」
「俺」
「………………………マジか…………」
「銀ちゃん…」
「銀次…」
「「男(の人)は産めないぞ(よ)?」」
「…うそ………そ…そうなの?蛮ちゃん…」
「あぁ…」
「そ……そんなぁー…」
波児と夏実のハモった現実を知り、銀次はショックを受けカウンター席にタレた。
タレながらグズグズと涙を流し椅子を濡らす。悲しむ銀次とは反対に蛮はとても嬉しかった。
まさかそんな事を考えて悩んでいたなんて思いもしなかったから。
とても愛おしかった。
「銀次…」
「うにゅ?」
「子供…欲しいか?」
「うん。………でも俺……」
「波児、奥借りるぞ」
「…好きにしろ」
「おら、来い銀次」
「え?ちょっ、蛮ちゃん!」
「夏実ちゃん、ちょっと買い出し頼むわ」
「あ、はーい!」
蛮は波児に一言断りを入れると銀次を担いで奥の部屋へと消えた。
これからナニが起こるのか、全てを知っている波児は夏実を買い物へ行かせて聞かせないようにする。
「……いい加減、うちの店でおっぱじめるのは止めてくんねぇかな…」
窓の外を見ながら切実に彼は思った。けど、願ったところでその可能性は皆無に等しかった。
― ― ―
「ば……ばんちゃ…」
「そんなに望むんだったら、お望み通りにたっぷり中出しして孕ませてやるよ…」
「―――っ!!」
「覚悟しろよ、銀次」
それから毎日というほど交わった2人。
のちに、銀次が本当に蛮の子供を身ごもったとか……。
-終-
その姿を見ていた波児と夏実は顔を合わせて首をかしげる。
「もう2時間以上悩んでますね」
「珍しく真剣にな。…………しかも結構深刻な顔して」
「……………………」
夏実が出してくれたコーヒーも完全に冷めてしまった事にも気づかず、銀次はカップを見つめたまま微動だにしない。
そこへ蛮がやってきた。波児はすかさず蛮の袖を引っ張り引き寄せる。
「のあっ!…何しやがんだよ」
「おい蛮、銀次の奴どうしちまったんだ?もう2時間以上コーヒー見つめてピクリとも動かないぞ?」
「あ?」
「銀ちゃん、一口もコーヒーを飲んてないんです!話しかけても全く反応しなくて…」
「んだ、そりゃ…」
「アイツ…なんか悩んでるじゃねーか?お前銀次の恋人だろ、話ぐらい聞いてやれよ」
「うっせぇな、わーってるよ」
2人から事情を聞いた蛮は溜め息をつき銀次の隣に座り頭を撫でてやる。
すると、はっとして目線を寄越した。
「あ……蛮ちゃん……」
「どうしたよ銀次、ボーっとして」
「ん………ちょっとね……」
「なんか悩んでるんだったら、遠慮なく言えよ…相談に乗ってやるから」
「ありがと………実は…ね……」
綺麗な金色の髪を手で梳きながら蛮は不安を取り除くように優しく問いかける。
世界で一番愛している恋人にだけ囁く柔らかい声色。
それを聞いた銀次は安心しきって、ポツリポツリと言葉を発していく。
大好きな彼のシャツの裾を少しばかり掴み、勇気を出して…。
「あのね…………蛮ちゃん………俺、ずっと悩んでたの……」
「…おう」
「…なんで……ダメなんだろうって…」
「…ダメ?」
「うん。……………なんで、…なんで俺じゃ蛮ちゃんの子を産めないんだろうって……」
「そうか……俺の子を…………ん?…はぁ!?」
「「え!!?」」
「!!……え、俺…なんか変な事言った?」
たまげた。
まさに寝耳に水、蛮をはじめ波児も夏実も銀次の突然の言葉に開いた口が塞がらなかった。
まさかそんな事を言われるなんて、誰が想像していただろうか。
思考が追いつかない。
「あ……お、俺…の……子供…………?」
「うん…」
「……誰が産むって…?」
「俺」
「………………………マジか…………」
「銀ちゃん…」
「銀次…」
「「男(の人)は産めないぞ(よ)?」」
「…うそ………そ…そうなの?蛮ちゃん…」
「あぁ…」
「そ……そんなぁー…」
波児と夏実のハモった現実を知り、銀次はショックを受けカウンター席にタレた。
タレながらグズグズと涙を流し椅子を濡らす。悲しむ銀次とは反対に蛮はとても嬉しかった。
まさかそんな事を考えて悩んでいたなんて思いもしなかったから。
とても愛おしかった。
「銀次…」
「うにゅ?」
「子供…欲しいか?」
「うん。………でも俺……」
「波児、奥借りるぞ」
「…好きにしろ」
「おら、来い銀次」
「え?ちょっ、蛮ちゃん!」
「夏実ちゃん、ちょっと買い出し頼むわ」
「あ、はーい!」
蛮は波児に一言断りを入れると銀次を担いで奥の部屋へと消えた。
これからナニが起こるのか、全てを知っている波児は夏実を買い物へ行かせて聞かせないようにする。
「……いい加減、うちの店でおっぱじめるのは止めてくんねぇかな…」
窓の外を見ながら切実に彼は思った。けど、願ったところでその可能性は皆無に等しかった。
― ― ―
「ば……ばんちゃ…」
「そんなに望むんだったら、お望み通りにたっぷり中出しして孕ませてやるよ…」
「―――っ!!」
「覚悟しろよ、銀次」
それから毎日というほど交わった2人。
のちに、銀次が本当に蛮の子供を身ごもったとか……。
-終-
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