SHERLOCK 1
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ジョン!プリーズ!!」
「わっ、分かったから夜中に大声を出すな!」
僕とシャーロックが“恋人”という関係になってから約1ヶ月、何かとプリーズと言っては大声を上げる事が増えてきた。
その要求の内容はなんて事はない。
キスをして欲しいだとか抱きしめて欲しいとか風呂上りに頭を拭いて欲しいとか……ほんの些細な事だ。
「ん!」
「はいはい」
最近は一緒に寝ないと小さい子供ほどではないがぐずるようになった。
初めて会った時には想像もつかなかったが、案外悪い気はしなかった。
自分だけを頼ってくれる事に優越感を覚えてしまったから。…多少は呆れもするが。
「………ジョン」
「ん?なんだ?」
「ジョン……ジョン……」
「…眠いならもう寝ろ。ずっとそばにいてやるから」
「ん……」
僕は母親かというくらいシャーロックを寝かしつけている。
眠気眼で見つめてくる大きな子供にキスをしてやると、ふにゃりと笑って僕の胸元に顔を擦りつけてきた。
シャーロックの笑顔に僕は弱い。あんな風に笑いかけられると何でも許してしまいそうになる。
少しすると寝息が聞こえてきた。やっと眠ったらしい。
「全く…世話の焼ける奴だ」
事件が起きると世間が知っている“探偵シャーロック・ホームズ”になり早急に事件を解決する…が、家に帰ってきてドアを閉めた瞬間子供になる。
「…ジョン!」
「ん?なんだ、コーヒーか?」
「ん」
今では主語がなくても欲しがっているものが分かってしまうようになっている。…慣れって怖いな。
「よぉ、今空いてるか?」
「やぁ、グレッグ、いらっし「事件か」……おい」
「あぁ…捜査が難航しててな……助けてほしいんだ」
「分かったすぐ行く、ジョン!」
「はいはい」
事件が起こると物凄くはしゃぐ。前にハドソンさんに「不謹慎だ」と言われたが彼は一切聞く耳を持たない。
僕らはタクシーで事件現場に向かった。
― ― ―
「……つまらん!」
「シャーロック、僕の銃で撃つな。近所迷惑だろ」
「今回の事件も大した事はなかった。ただアンダーソンの見落としが原因だ、フンッ!」
「そう拗ねるなよ、アンダーソンの鼻を明かしてやっただけでも充分だろ」
「…ん」
「良い子だな」
「僕は子供じゃない」
「はいはい」
頭を撫でてやると子供扱いをするなと言ってきたが、撫で続けてやると大人しくなった。
「………………」
「……シャーロック?」
「ぐぅー…」
「ふぅ、全く…ベッドで寝ろよ」
寝室から布団を持ってきて彼に被せ、おでこにキスをしてやる。するともぞもぞと動いて僕よりでかい体を少し丸くした。
……ちょっと可愛いな、こいつ。思わず携帯で写真を撮ってしまった。
「………………うん」
本人には内緒にしておこう…どうせすぐにバレるけど。
キッチンに行ってコーヒーを飲んでリラックスしていると布団を全身に纏った布団お化け…ではなくシャーロックが眠そうな顔をしてやってきた。
「…………ジョン…」
「はいはい」
慣れてない人には“ただ名前を呼ばれただけ”の状態にしか見えないだろうが、僕には分かる。
今のは“一緒に寝るぞ”という意味だ。歯を磨いて布団お化けのシャーロックを連れて寝室に行く。
「ほら、おいで」
「ん」
ベッドに寝転んで誘うとのそのそと寄ってきた……なんか芋虫みたいだな。
「…僕は芋虫じゃない」
「…人の思考を読むなよ」
「フン」
芋虫…じゃなくてシャーロックは僕に抱き着いてきて来た。
可愛いなと思いその頭にキスをして抱きしめてやると、5分もしないうちにシャーロックは眠った。
続いて僕にも眠気がやってきたので眠りにつく。
まぁ、くだらない事で言い合ったりするがなんだかんだ言ってお互いがお互いを好きなのは分かってる。
それに僕と出会うまではシャーロックはバージンだったし、恋愛のあれこれも分かってないから衝突も致し方ない。
でも最近はなんとなく分かってきたようで、“好き”とか“愛してる”とか言ってくるようになった。
彼なりに進歩しているのが自分の事のように嬉しい。
― ― ―
「……ン、…ョン、ジョン!」
「…ん…なんだよこんな朝早くから…」
「デートだ」
「ふーん……誰が誰と?」
「僕と君とだ」
彼の突然のお誘い。事件がない時は時々誘ってくるのだ。
「今日はどこに行くんだ?」
「着いてからのお楽しみだ」
事件の時はスリルがあってシャーロック程ではないが、楽しいと感じる。
でも、普段はこんな風に何の目的もなく出歩くのもいいな。
「年寄り臭いぞ、ジョン」
「だから人の思考を読むなってーの!」
-終-
「わっ、分かったから夜中に大声を出すな!」
僕とシャーロックが“恋人”という関係になってから約1ヶ月、何かとプリーズと言っては大声を上げる事が増えてきた。
その要求の内容はなんて事はない。
キスをして欲しいだとか抱きしめて欲しいとか風呂上りに頭を拭いて欲しいとか……ほんの些細な事だ。
「ん!」
「はいはい」
最近は一緒に寝ないと小さい子供ほどではないがぐずるようになった。
初めて会った時には想像もつかなかったが、案外悪い気はしなかった。
自分だけを頼ってくれる事に優越感を覚えてしまったから。…多少は呆れもするが。
「………ジョン」
「ん?なんだ?」
「ジョン……ジョン……」
「…眠いならもう寝ろ。ずっとそばにいてやるから」
「ん……」
僕は母親かというくらいシャーロックを寝かしつけている。
眠気眼で見つめてくる大きな子供にキスをしてやると、ふにゃりと笑って僕の胸元に顔を擦りつけてきた。
シャーロックの笑顔に僕は弱い。あんな風に笑いかけられると何でも許してしまいそうになる。
少しすると寝息が聞こえてきた。やっと眠ったらしい。
「全く…世話の焼ける奴だ」
事件が起きると世間が知っている“探偵シャーロック・ホームズ”になり早急に事件を解決する…が、家に帰ってきてドアを閉めた瞬間子供になる。
「…ジョン!」
「ん?なんだ、コーヒーか?」
「ん」
今では主語がなくても欲しがっているものが分かってしまうようになっている。…慣れって怖いな。
「よぉ、今空いてるか?」
「やぁ、グレッグ、いらっし「事件か」……おい」
「あぁ…捜査が難航しててな……助けてほしいんだ」
「分かったすぐ行く、ジョン!」
「はいはい」
事件が起こると物凄くはしゃぐ。前にハドソンさんに「不謹慎だ」と言われたが彼は一切聞く耳を持たない。
僕らはタクシーで事件現場に向かった。
― ― ―
「……つまらん!」
「シャーロック、僕の銃で撃つな。近所迷惑だろ」
「今回の事件も大した事はなかった。ただアンダーソンの見落としが原因だ、フンッ!」
「そう拗ねるなよ、アンダーソンの鼻を明かしてやっただけでも充分だろ」
「…ん」
「良い子だな」
「僕は子供じゃない」
「はいはい」
頭を撫でてやると子供扱いをするなと言ってきたが、撫で続けてやると大人しくなった。
「………………」
「……シャーロック?」
「ぐぅー…」
「ふぅ、全く…ベッドで寝ろよ」
寝室から布団を持ってきて彼に被せ、おでこにキスをしてやる。するともぞもぞと動いて僕よりでかい体を少し丸くした。
……ちょっと可愛いな、こいつ。思わず携帯で写真を撮ってしまった。
「………………うん」
本人には内緒にしておこう…どうせすぐにバレるけど。
キッチンに行ってコーヒーを飲んでリラックスしていると布団を全身に纏った布団お化け…ではなくシャーロックが眠そうな顔をしてやってきた。
「…………ジョン…」
「はいはい」
慣れてない人には“ただ名前を呼ばれただけ”の状態にしか見えないだろうが、僕には分かる。
今のは“一緒に寝るぞ”という意味だ。歯を磨いて布団お化けのシャーロックを連れて寝室に行く。
「ほら、おいで」
「ん」
ベッドに寝転んで誘うとのそのそと寄ってきた……なんか芋虫みたいだな。
「…僕は芋虫じゃない」
「…人の思考を読むなよ」
「フン」
芋虫…じゃなくてシャーロックは僕に抱き着いてきて来た。
可愛いなと思いその頭にキスをして抱きしめてやると、5分もしないうちにシャーロックは眠った。
続いて僕にも眠気がやってきたので眠りにつく。
まぁ、くだらない事で言い合ったりするがなんだかんだ言ってお互いがお互いを好きなのは分かってる。
それに僕と出会うまではシャーロックはバージンだったし、恋愛のあれこれも分かってないから衝突も致し方ない。
でも最近はなんとなく分かってきたようで、“好き”とか“愛してる”とか言ってくるようになった。
彼なりに進歩しているのが自分の事のように嬉しい。
― ― ―
「……ン、…ョン、ジョン!」
「…ん…なんだよこんな朝早くから…」
「デートだ」
「ふーん……誰が誰と?」
「僕と君とだ」
彼の突然のお誘い。事件がない時は時々誘ってくるのだ。
「今日はどこに行くんだ?」
「着いてからのお楽しみだ」
事件の時はスリルがあってシャーロック程ではないが、楽しいと感じる。
でも、普段はこんな風に何の目的もなく出歩くのもいいな。
「年寄り臭いぞ、ジョン」
「だから人の思考を読むなってーの!」
-終-
1/1ページ