魔界編
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魔界から帰った後は力も戻り今まで通りの生活を送っていた
変わったことといえば幽助が来たこと
人間界に帰ってきて物足りなさを感じていると
ばぁちゃんに相談をしに来た
「仮にお前がこの世の全て嫌になって
ぶっ壊そうと思っても
もはやあたしに止める力はないしな」
「何言い出すんだよ、いきなりよ」
「人は自分の気分次第で壊せるものをそれぞれ持ってる
お前はそれが人よりデカい、それだけだ
壊したくなったらその前にここに来な
まずあたしの命をくれてやる」
「アホらし、考えたこともねーよ」
「そう願う
むしゃくしゃしたなら翼に相手してもらいに来な」
『私?』
「なに、ヤらしてくれんの?!」
『…?…別にい』
「バカタレ!もっぺん死んできな」
相変わらず仲がいいばぁちゃんと幽助
それからしばらくして幽助達との別れが訪れた
以前魔界に行ったことで魔界の住人に目を付けられ
それぞれが魔界の三大勢力である
幽助は血の繋がっている雷禅
蔵馬はかつての仲間の黄泉
飛影は謎の多い軀のもとへ行くことになった
▽
別れの当日、
魔界行きを知った桑原はひどく荒れていた
口は悪いが3人の事を想って言っているいい奴だ
さんざん小言をくらった幽助が私のもとへ逃げてきた
「ったくうるせーなあいつは」
『幽助、わざと煽った?しばらく聞けないし』
「へっバレたか…」
『幽助…』
「なんだ?」
『ありがとう』
「は?」
『幽助に出会って世界が変わった…だから』
「まてまて!オメーな…オレがもう帰ってこないみてーじゃねーか」
『かもしれないでしょ』
「縁起でもねー!!」
『うそ。満足するまで、いっておいで』
「…!寂しいって、正直に言えよなー!」
『静かになるよ…』
コエンマと特防隊が来ており魔界への穴を再現している
ボーッとその様子を見ていると
気配を殺して背後から近付く者を感じ声を掛けた
『どうしたの?』
「…平和ボケして勘は鈍ってないようだな」
『…最近よくうちの近くまで来てたのも知ってるよ』
「!!」
『寄ってくれたらまたもんじゃ作るのに』
「…」
『雪菜見に来てたんでしょ』
「違うッ!」
『心配しなくても代わりに注意しとくよ』
「…翼」
『なに?』
「一緒に来い」
『え、』
「もとは魔界にいたんだろう」
飛影のまっすぐな瞳に射抜かれて動けなくなった
魔界には同じ種族の妖怪もいるのだろうか
母と暮らした場所を探せるのだろうか
…
『行かない』
「そうか」
『うん』
「来たくなったらいつでも来い」
『答え分かってて聞いた?』
「ふんっ」
『いつか会いに行くよ
雪菜の近況を伝えに』
「いらん!!」
『行く前に話せてよかったね』
「知るか!!」
最後に怒られてしまった
親切なつもりだったのだけど
ぷりぷり怒りながら飛影は魔界の穴の方へ歩み始めた
「いいか!貴様との決着はまだ着いてないからな!
次に会うときまで精々鍛えていろ!」
振り向いて指差しながら言う飛影に
行ってらっしゃいと伝えた
あれは飛影なりにまた会おうねってことなんだろう
そして幽助と飛影を見送った
隣にいた蔵馬に今後のことを尋ねる
「オレは学校があるし長期休みの間に行く予定だよ」
『そう』
「実は黄泉が君にも来てほしいと…」
『私?』
「魔界に行ったときの翼の力を感じ取っていたんだろう
飛影の方も君を連れて来てほしいと頼まれていたようだし」
『それでか』
「何がだい?」
『飛影が一緒に来いって』
「え!!?」
『軀に頼まれてたのか』
「………」
『まだしばらく行く気はない』
「翼…そう言うと思ってたよ」
『何か手伝えることがあったら教えて』
「ありがとう」
そしてしばらくしてから蔵馬も魔界へと出発した
▽
蔵馬が魔界へ行ってしばらくしてのち
庭の掃除をしていると蔵馬の気配を感じた
『もう帰って来たの?』
「寂しかったと泣きついてくれないんですか?」
『…離れたのまだ少しだけど?』
蔵馬に塩対応をしているとたくさんの妖気を感じた
「あーーー!!あの時のキレーなねーちゃん!久しぶり!」
「おぉ!浦飯チームのかわいこちゃんじゃねえか!」
蔵馬の後ろを覗き見ると
暗黒武術会で見たことのある者たちが現れた
「おぉ!オレ戦ってみたかったんだ!
オメからもいい風さ感じるだぁ~」
「陣、少し落ち着け」
確か初戦の人達と、魔界の忍の人達、それから、
「君は…なんと美しい…
この鈴木と同じくらい美しい者はそうはいないぞ!」
「ったく、なんなんだここは…」
『……だれ?』
あとの2人は私が幽助の霊光波動の継承に付き合ってた時の対戦相手だったらしい
賑やかな会話を遮るようにばぁちゃんが出てきた
「やれやれ、騒々しいね」
「師範、実はお願いがあって来ました」
鈴駒、酎、陣、凍矢、鈴木、死々若丸
この6人に修行をつけてほしいと蔵馬はばぁちゃんに頼んだ
コエンマに協力を依頼して結界をはり
霊界に気付かれずにするとのことだ
コエンマの話題を口にした蔵馬はちらりと私に視線を向けた
変な気を回すなと視線を返すと
眉を下げて微笑んだ
岩山の道場の掃除をしないとと遠くを見ていると
掛けられたばぁちゃんの言葉に現実に呼び戻された
「翼、お前も一緒に修行しな」
『……え、なんで』
「妖力の扱い方がまだ下手だからね、いい機会だ
ゆくゆくは2つの力を合わせて馴染ませるとこまでだ」
『別に私は力を求めてないけど…』
「甘ったれるんじゃないよ
ちゃんとサボらず修行しな」
「師範はきっと心配してるんだよ
これからの魔界の動き次第でどうなるかわからないから…」
『修行か…』
「やっただ!翼!一緒に修行するべ!」
陣に手を掴まれ引っ張り回されながら
これからのことを思いため息をついた
▽
久々の修行な上、慣れない妖力を使うのは大変だ
一緒に修行しているのが妖怪達なので
妖力の使い方や気の流れなんかは参考になってありがたい
力を妖力に振り切ると妖怪化してやり過ぎてしまうこともあったけど
少しずつ妖力のコントロールにも慣れてきた
修行して、組み手をして、みんなの食事を作る日々
そこに久しぶりに蔵馬がやって来た
みんなの修行の経過を見に来たらしい
ここに来たときより随分強くなったのは感じる
それでもあと半年で妖力値を倍にあげてもらいたいと言われ
みんなは気合いを入れ直し修行に励んだ
ばぁちゃんも一緒に来ていたため
小言が飛び出ない内に食事作りに家へ向かった
「またあの子は…」
「逃げましたね…
でも翼もかなり強くなっている…
少し心配の種は減りましたか?」
「あの子は別にこれ以上強くならなくていいと思ってるからね
その根性から叩き直さなきゃならんな」
「それは厳しいですね
翼の強さに敵うものはなかなかいないですよ
それに何かあればオレも力になります」
「……蔵馬、いい機会だから言っておくが」
「はい?」
「遊びや同情ならこれ以上立ち入ると容赦しないよ」
「そんな風に見えてましたか?
…本気ですよ…」
「じゃぁさっさと魔界でもどこでも連れていきな」
「翼の意志があればいつでもそうしますよ」
「まったく、年寄り扱いしおって…」
「それだけあなたが大事なんですよ、妬けるくらいに…
似たもの師弟じゃないですか…互いに
それにオレの力はまだまだですから
魔界で翼を守るためにもっと力がいる…」
「…あの子は手強いよ」
「それはもう、重々承知です」
「…泣かせるようなことすんじゃないよ」
「えぇ、約束します」
▽
蔵馬に聞いた
雷禅が亡くなったと
そこで黄泉に幽助が提案をした
「ただのケンカしようぜ
国なんかぬきでよ
一度みんなただの一人に戻って
くじで組み合わせ決めてトーナメント
最後に残った奴が大将
負けた奴は全員そいつに従う 何があろうと」
これよりわずか半日で雷禅の死と
軀・黄泉の国家解散の報せが魔界全土に知れ渡り
魔界全てを巻き込んだトーナメント開催が決定した
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