はじまり
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次の日博士とお茶を飲んでると新ちゃんがやってきた
どうやら追跡メガネの電池が切れたみたい
その間に話を聞いていると昨日見たお父さんの方、広田さんが殺害されたらしい
そしてあの雅美さんは行方不明だという
怪しい大男を追うため追跡メガネを使って居場所を割り出すと…
『なんだか気にかかるね…』
「あぁ、でもとりあえず早く行かねぇと雅美さんの命も危ないかもしれない」
『ね、私も連れてって?』
「あのな、遊びに行くんじゃねぇって…」
『無茶はしないから…充電できた?なら早く行こう』
博士から助言をきき、毛利探偵事務所に向かった
私がこの人を見たってことにしてこっそり新ちゃんに合図してもらいながらタクシーで現場に向かった
フロントで802号室に大男がいると聞きエレベーターに乗り込もうとしたとき
「あ…あ…あ…」
スーツケース3つを盛大にこかした女の人が降りてきた
あれ?
どこかで聞いたことあるような声…
どこだったかな?
考えながら802号室へ行くと
その大男はもう亡くなっていた
人が死んでいる現場は正直見たくない
口を押さえて廊下で座り込んでいると
10億円事件の話題が聞こえてきた
10億か、どのくらいなんだろ
持ち運ぶのもきっと大変…
!!
思い出した!あの声…
『コ、コナンくん!』
とっさに腕を掴んでしまった
『エレベーターの女の人の声が…』
「!もしかして…!!」
駆け出した私達に蘭ちゃんが声をかけた
「みつけたんだ!!雅美さんを!!」
タクシーに乗り込む雅美さんを見つけた私たちは
蘭ちゃんの機転でなんとか追いかけることができた
ついた場所は港
コンテナだらけでどこにいるかわからないので走って探すことになった
新ちゃんと蘭ちゃんとは別の方向から探し始めた私は
聞こえてきた足音に身を隠した
「全くバカな女だ」
「金はどこに隠したんですかね」
「恐らくあそこだろう」
息を潜めて彼らが過ぎるのを待った
あれが黒ずくめの男たち…
完全に通りすぎたのを確認して彼らが来た方向に静かに走り出した
たしかに一般人とは違う雰囲気をしていた
なんて人たちと新ちゃんは関わっちゃったんだろう…
たどり着いた先には
「工藤新一…探偵さ!!」
新ちゃんと血まみれで横たわる雅美さんがいた
『新ちゃん!!』
すごい出血…
「ぅ…あなたは…」
『しゃべらないでください!止血しますっ』
震える手を知らないふりした私は
彼女を寝かせて傷口を押さえつけた
血が、止まらない…
雅美さんは事件の真相をポツリと話し出した
そして黒ずくめの男たちのことを組織のカラーがブラックだと言うことを
『やっぱり、さっき道路の方へ向かっていった人たちだったのね』
「翼会ったのか?!」
『ちゃんと隠れたわ、さすがに気付かれてないはず』
「でももしかしたら…」
「きっと大丈夫よ、見つかっていたならあなた、確実に殺されていたわ…」
雅美さんは私と新ちゃんの手を掴んだ
「さ、最後に私の言う事…聞いてくれる…?」
お金を守ってほしいと願う声も響かないくらい
私は地面に広がっていく赤に涙が溢れてきた
「頼んだわよ…小さな探偵さ…」
そういって彼女は静かに息を引き取った
今となっては彼女の本名すらわからない
私は無力だ
ただ流れる涙を止めることすら出来なかった
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