【組織の片鱗】




まさか、こんなことになるなんておもいもしなかった。




私は今蘭ちゃんに誘われて競馬場に来ている

なんでも行方不明のお父さんを探している雅美さんという方の依頼みたい


「わー！私競馬場なんて初めてー！」

『すごい盛り上がりだね、あ！馬走ってる！はやいねー！』


どうせなら人探しは人数が多い方がってことで遊びがてらお邪魔したんだけど

正直、いるかわからないターゲットをこの人数から探せるか不安なところ…


『で、そのお父さんの写真はあるの？？』

「これだよ、ほら」

『わ、可愛いネコ！』

「他にも３匹お父さんが飼ってるんだって言っててねそのネコ達の名前を繋げるとゴウカイテイオウで、競馬好きかなって思ったのよ！」

『蘭ちゃん名推理だね！』


そしてあっという間に


「あーっ！！ほら見て見て！！私って名探偵！！」


蘭ちゃんが指差した先には写真に写っているお父さんがいた

蘭ちゃんお手柄！


逃げられるとまずいので尾行して家までついていくことにした

そのお父さんの家の前につき部屋へ入る様子を伺い

住まいなんだと私たちは確信した


かすかにネコの声が聞こえた気がした








それから雅美さんに連絡を取ると彼女はすぐに来た

コナンくんの話によると前回と雰囲気が違うとのこと

そして彼女はお父さんと再開した


私はお父さんの様子に違和感を覚えた



『ね、コナン、くん…』

「なんだ？ってか呼び方慣れろよな」

『ごめんごめん』


小声で新ちゃんに話し掛ける

もしも聞かれてしまったときのために呼び方はコナンくん、で。


「で、なんだ？」


『ちょっと、違和感が…』

「なんだよ、違和感って」

『確証はないけど、
あのお父さんの様子は明らかにおかしかったよ
それから雅美さんも、少し演技みたいな違和感…』

「お前は洞察力が鋭いからな、人間嘘発見器だもんな」

『なによそれ…』

「わりぃわりぃ…でも、
なんか親子関係がこじれて複雑な再開だったって可能性もあるだろ」

『まぁ、そうね…でも』

「でも？」

『かすかにあのお父さんが家に入るときネコの声が聞こえたの、
わざわざネコ４匹連れて家出するかなって思っただけ…』

「あぁ、たしかに…」


私の考えすぎならいいんだけどね、と話していると

急に視線を感じた、怪しい人影も


そのせいもあり私たちの会話は終了し

些細な違和感は吹き飛んでしまった



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