ベルモット編
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犯人たちが持ってきたスキー用具入れは
どうやら爆弾が入っているようで
智くんと私の隣の男の人を前に呼び
犯人の格好をさせた
なるほど
先生たちを犯人にしたてあげて
自分達は被害者として安全に降りるわけだ
高木刑事に連絡っと、
犯人にされてるスキーウェアの人は撃たないでね
犯人3人の特徴は…
ただ爆弾はどうしたものか
そんなことを考えていると
新ちゃんが動き出した
さすが新ちゃん
バスを急ブレーキさせ
犯人たちを取り押さえた
けれど爆弾の起爆スイッチは作動してしまった
黒い服で耳の遠いおじいさんの腕を掴み出口近くへ誘導する
残っている人…
あの赤い帽子は…
▽
そう…これが最善策…
この場は助かっても、事情聴取の時に
否が応でもあの人と鉢合わせになる…
このまま私が消えたら彼らから見た組織とみんなの接点は消滅する…
わかってたのにね…
組織を抜けた時から、私の居場所なんてどこにもない事はわかってたのに…
バカだよね私…
バカだよねお姉ちゃん
『哀ちゃん!!!』
「翼?!あなたなんで戻って…」
『当たり前でしょ?!何してるの!』
「あなたまで巻き込んで…」
バリン
『哀ちゃん!』
ぎゅっ
バッ
ドオン!!
爆発の前に見えたのは
銃で割れた窓
私を抱き締める翼
窓を突き破って入ってきた工藤くん
そのまま引っ張り出され
バスは爆発した
間一髪で逃げだし吹き飛ばされた私達
なぜか衝撃はこなかった
『あいたたた、大丈夫?哀ちゃん…』
「それはこっちの台詞よ!!どうしてこんなこと!」
『怒りたいのはこっちだよ、哀ちゃん
もう、自分を傷つけるのはやめて』
「っ!」
『無事でよかった…』
傷だらけの腕で翼は私を抱き締めた
『こんどこそ、守れてよかった…』
私の頭にも、恐らく翼の頭にもよぎっただろう
私のお姉ちゃん、
助けることのできなかった宮野明美が…
翼を見てると本当にお姉ちゃんとダブるときがある
私を庇おうとするところまで…
「この子と翼おねーちゃんけがしてんだ!
博士やみんなといっしょに病院に連れてって!!」
「え?」
「事情聴取はボク一人で受けるからさ!」
「ああ…」
『高木刑事さん、ありがとうございます』
「翼ちゃん、翼ちゃんのメールで教えてもらったおかげで
特徴通りの犯人をバスから出てきたときに捕まえられたよ」
『それはよかったです』
「逃げるなよ灰原…
自分の運命から…
逃げるんじゃねーぞ…」
病院へ向かう車の中で
工藤くんの言った言葉が頭の中で回っていた…
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