はじまり
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『そういえば蘭ちゃん、都大会優勝おめでとう!
新ちゃんとトロピカルランド、楽しかった?』
「聞いてよ翼!
それがね…ジェットコースターに乗ったら殺人事件が起きてね、
それは新一が解決しちゃったんだけど
先に帰っててって新一はどっか行っちゃって…」
『新ちゃんが?
そういえばお隣電気ついてなかったね』
「やっぱり…
そのあとから連絡がつかなくて、学校にも来てなかったの!
博士は変な事件に首を突っ込んでるんだろうって…」
『そうだったんだね…
姿が見えないのは心配だね
でも新ちゃんならきっと大丈夫だよ』
「翼…」
『信じて待とう?ね、』
「翼!!」
そういって蘭は翼を抱き締めた
幼馴染みたちの心配を聞きながら
後ろめたさからか俺は視線をそらした
プルルルル…
「あ、電話!ちょっとおりてくるね!」
電話の音に気付いた蘭はひとつしたの事務所までおりていき
俺と翼は二人きりになった
なにか話題を…
「か、体は大丈夫な…『ねぇ』
俺の声を遮るようにして紡いだ翼の言葉に
思わず固まってしまった
『なにしてるの?新ちゃん…』
えっ…?!
「え、翼おねーちゃんなに言って…」
『新ちゃんでしょう?』
翼のその眼差しは真剣で
疑問系だが確信を持っているようだった
「僕はコナン、だよ?」
『私が…分からないとでも思ってるの?』
「…」
『何年幼馴染みやってると思ってるの?』
「…」
『眼鏡かけてたって分かるよ、
小さい頃の新ちゃんそのものだもん
蘭ちゃんは一途で純粋だから"コナンくん"のこと信じてるんだと思う』
「…」
『新ちゃんがいなくなったのと"コナンくん"があらわれたのはほぼ一緒だし
事件現場に誰よりも先に行ってた推理力と正義感の強さも新ちゃんだよ
新ちゃんの話をしたとき、視線が泳いでたよ』
何も言えなかった
勘がするどいとはいえここまでとは思ってなかった
まさか会って数分で正体を見破られるとは…
どうする、どうやってごまかせば…
『そんなに、頼りないかな…
新ちゃんの力になれないのかな
…困ってるなら助けたいよ
心配くらい、させてよ…
新ちゃん……』
「…っ」
翼………
ガチャ!
「おまたせー!遅くなってごめんね」
『、おかえり蘭ちゃん』
「翼夕飯食べてくでしょ?」
『ううん、来週から学校にも行けそうだし早めに帰ることにするよ
課題終わらせなきゃだし
また来週、学校でね?』
「そっかー、残念…
でも!また来週ね!」
『じゃぁまたね、"コナンくん"』
一瞬だけ悲しそうな笑顔の翼と目があって
その姿はドアの向こうへと消えていった
翼のことを巻き込みたくはない
だけど、これでいいのか…
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