合宿
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合宿1日目終了
1年は死んでたなー
1年前は俺もやばかったもんな
風呂から上がったところで
自販機の前にいる翼をみつけた
…
…投手って誰だよ
やっぱり1年の沢村…と降谷か…
あいつらは最近翼とつるんでるもんな…
あと1年の東条ってやつもシニア出身の投手でって盛り上がってたよな
顔も悪くねえし…まぁ俺には負けるけどな
あとは川上と丹波さん…このへんは関係ないか
『あれ?一也、
お風呂上がりー?お疲れ様』
「あ、おぉ」
『どうですか?合宿の方は』
「まー…ぼちぼちだな
1年前に比べたら俺も体力ついたし
明日以降1年との差は出てくるだろうな」
『そっかー…やっぱりすごいね』
「ははは」
『…一也?』
「は?」
『どうかした?なんか…変』
こいつはどうして…
人から自分に向けられてる感情なんて気付きもしねーで
俺が隠そうとする心の機微を素早く察知しやがる
「…翼」
『なあに?』
「お前の気になるヤツって…誰?」
『え?
もしかして…聞いたの?』
「…ああ…」
『一也には…相談しようかと思ってたんだけど…』
相手は投手、捕手の俺ならよく分かるしな
翼にとって幼馴染みの兄としか思ってないわけか
ま、相談してくれるだけ…攻略しがいが…
『あの、丹波先輩なんだけど…』
「はい?」
いやいやいや、まさかの!
10年以上の付き合いだけど
翼…ああいうのがタイプだったのか!?
『1年との試合で良い兆しは見えたけど
やっぱりエースとしての心持ちって言うか…』
「……はい?」
『丹波先輩ってあんまり一也のことよく思ってなさそうだから…
てか私が気にするのもおこがましいんだけど…』
やられた
そうだよ、こいつは
「この野球バカ!!」
『え?!なんで怒られてる?
てかまた言われた…』
こいつも俺もいいようにおもちゃにされてんな…
でもなんか腹くくれた気もする
「お前は、気にすんな!
捕手にはこの俺がいるからな…」
『ふっ、はははっ
またかっこつけて…』
あぁ、こいつの笑う顔
一人占めにできねーかな
ドンッ
俺は翼の真横に手を伸ばし
そのまま肘まで自販機につけ
翼を自販機と俺の間に閉じ込めた
「もう、容赦しねーからな」
翼の耳もとで囁いた
俺なりの宣戦布告
翼の耳が少し赤かったように見えたのは
自販機の明かりのせいか
俺の願望なのか
確かめることなく俺はその場を去った
『(なにこれ、ドキドキ言ってる?)』
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