約束と課題
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
次の日から栄純くんはクリス先輩を追いかけているらしい
食堂から教室まで行ってるとのこと
私が休み時間に春乃ちゃんのところに話しに行くと
とぼとぼ教室に帰ってくる栄純くんにあった
話しかけてみると「ウザイって言われた…」
と落ち込んでいた
なんとかうまくいけばいいんだけどなぁ…
と考えていると栄純くんが話しかけてきた
「やっぱもっと野球詳しくなんなきゃいけねーよな…」
『だったら私が教えてあげようか?
とりあえず簡単なことから』
「ホントか?!」///
「あ、翼ちゃん!
私も教えてほしい…!」
『わかった!じゃぁみんなで勉強しよ!』
ということで休み時間には、ほんとに基礎的なことから教えていった
長いお昼休みになると春市くんにも手伝ってもらって
たまにいろんな種類のボールを投げて見せたりした
プロ野球も見ないという栄純くん…
よくここまでやってこれたなぁ
でも必死に覚えようとしてるみたい
部活中にはみんなの練習風景を見学している
マネの仕事が休憩のときは隣で解説したりもした
倉持先輩の話によると部屋でも勉強してるらしい
先輩たちは相当な衝撃を受けたとか…
とにかく栄純くんは今、自ら学ぼうとしている
自分に足りないものを補おうとしている
クリス先輩もうんざりって顔…おもいっきりしてるけど
表情が柔らかくなった気がする
そんな表情が見られて嬉しい…!
この調子で頑張ってほしい
▽
もやもやと考えていると一也が歩いてきたので聞いてみる事にした
『一也っ!』
「まーたクリス先輩と沢村のことか?」
『うん…大丈夫かな?』
「あぁ、クリス先輩に聞いてみたんだけど、
あの人の意見では今年のポイントは丹波さんと降谷をどう使うかだってさ」
『まぁ普通に考えたらそっか…』
「沢村のことも褒めてはいた、
いい素質を持ってるって」
『たしかにあの荒削りのムービングだけじゃ
当然、全国なんていう前に通用しないだろうね…
なんとかもう一つ武器を持つか化けてくれたら良いんだけど…』
「まぁ、ここからは捕手とコーチの見せ所だな!」
『あれ?自分でハードルあげちゃう?』
「はっはっは、高い山登ってナンボだぜ!
だけどな、沢村のこと今はクリス先輩にまかしとけ」
『えっ?』
「あの人ならきっと何とかしてくれる!」
その言葉が妙にすんなり私の中に入ってきて
とても安心できた…
クリス先輩を信じて待とう
▽
早朝にランニングをしているとクリス先輩と栄純くんが
キャッチボールをしようとしている姿を見かけた
あれ?なんかうちとけてるみたい!
心配いらなかったなぁなんて思ってにやけながら通り過ぎ
水道で顔を洗っていると後ろからクリス先輩の声がした
「タオルいるか?」
『クリス先輩!ありがとうございます!
栄純くんどうですか?』
「あぁ、そのことだが、
今あいつに自分の持ち味を考えろと言ってきた…
あいつが尋ねてきてもまだ教えないでやってくれ」
『分かりました!
自分の持ち味考えることも必要ってことですよね』
クリス先輩はフッと笑い
私の頭を撫でながら「頼んだぞ」と言って去っていった
クリス先輩も心なしか生き生きしてるように見える…
なんだか嬉しい!
▽
朝、教室に行くと春市くんと栄純くんが話していた
「フハハハー俺たちふたりが1軍にーー!」
『スゴイ野望だね、気合十分!』
「翼!翼は俺の持ち味なんだと思う?!」
『(早速きたか…)みんなに聞いてまわってるの?どうだった?』
「え?っとバカで非常識で…ってコレは持ち味じゃねぇ!」
『(絶対今の倉持センパイに聞いたな;)
私、メンタル面はいいと思うよ?
東先輩の時も思ったけど、度胸がある…
顔に出しすぎだけどね…
人に聞いて答えを出すだけじゃなくて
クリス先輩は自分と向き合って考えてほしいと思うよ?』
「むむ…分かった!自分でも考えてみる!!」
『うん!
でも、それ考えるのと同時に今までどおり基礎練もきちんとこなそうね』
「はい!!」
「いや、今部活じゃないよ?栄純くん…」
そしてチャイムが鳴り、栄純くんは帰っていった…
大丈夫かな?
「翼ちゃんホントは栄純くんの持ち味分かってるみたいだよね」
『…んーまぁね?クリス先輩に口止めされてるから春市くんにも内緒だけど♪』
「えー、そうなんだ!」
『考えることも大事だもん!
春市くんもたまに向き合ってみると新しい発見があるかもしれないよ?』
「うん、わかった!
俺も早く1軍に上がって翼ちゃんのコーチ受けたいな」
『あはは、そんなたいそうなものじゃないよ
でも春市くんが1軍にあがるの楽しみにしてるよ!』
_