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『キミもおんなじだね』
「え?」
『いろいろ似てる気がする』
そこで気になっていたことを思い切って尋ねてみた
「翼も、その…見えるんだよな?」
『…うん、見えるよ』
ゴクリ…
初めて会った俺と同じ
“見える人”
興味があって俺の口は止まらなかった
「その、大変じゃ、なかったか?」
『そうだね、
物心ついた時から見えてたの
自分が見えているものは存在しないものかもしれない
不確かな世界に不安でしょうがないときもあった
独り言話してたり何もない所で驚いたりして
気味悪がられることもあったよ』
「…おれもそうだったからすごいよく分かる…」
『私のおばあちゃんも見える人だったの
妖だと教えてくれたし、どうしたらいいか考えてくれたの
それからおばあちゃんととても仲がいい妖がいてね
よくおばあちゃんの部屋にいて遊んでもらってたから
妖には怖くないものもいるんだって知ったの』
<それでか>
翼の分のおしるこまでぺろりとたいらげ
お椀をやっと話したニャンコ先生が口を開いた
<翼から匂う濃い妖の匂い
この家の2階から漂ってくる
なかなか高貴な妖の匂いだ>
『確かにその辺にいる子たちとは大きさも違うかも…』
<翼からもこの家からもそやつの濃い匂いが流れてくる
低級な妖などは悪さをすることはないだろう>
『そうだったんだ…
守ってくれてたんだね』
そう言って柔らかく微笑む翼の姿に少し見とれてしまった
「今、その妖は?」
『旅に出てくるって
おばあちゃんのことが大好きだから
亡くなってショックだったみたい』
<えらくセンチメンタルな妖だな>
『キミは…?』
「おれ?おれもいろいろ大変だったな
人と違うものが見えるから気味悪がられることもあったよ
でもここにきて祖母―夏目レイコの遺した
“友人帳”に出会ったんだ」
『友人帳?』
「祖母が負かした妖の名前を書いたもので
その名前を俺は返していってるんだ
ニャンコ先生にも手伝ってもらって」
<夏目が消えた後は私が譲り受ける予定だがな>
『おばあちゃんが言ってたんだけど、
名前ってその妖の命を握るものなんだって
もしかしたら悪い使い方もできるものなんだって
だからあんまり口外しないほうがいいかもしれない
妖にも、人にも…』
「そうなのか…そうするよ」
『うん、でも教えてくれてありがとうね!
そうだ、私にもお手伝いさせてくれないかな?』
「え?」
<手伝ってもらえ!夏目!
翼は夏目に負けず劣らずの力を持っている>
「だからって危ないこともあるんだぞ!」
『危ないことがあるなら余計に私にも手伝わせてくれない?
一人よりも二人だと思うんだ
それに、無茶しそうだもの、夏目くん…?』
俺の名前を呼んで首を傾げる翼を見て
反対意見が出てくる口を閉じた
翼に呼ばれた名前が頭の中で響いていた
「そ、そういえば自己紹介してなかったよな…!
おれは夏目貴志って言います」
『あ、もしかして転校生の夏目くん?
多分同じクラスの桜井翼です』
「あ、そうなんだ…」
<おい、お前たち…
もう少し周りのことに興味を持てよ>
『「おっしゃるとおりです」』
「これからよろしくな翼」
『夏目くんも、よろしくね』
「てか、周りの妖たちが翼って呼んでたからつい名前で////」
『あ、大丈夫だよ』
「じゃぁおれも名前で、いいよ…」
『じゃぁ改めて、よろしくね貴志くん』
_
「え?」
『いろいろ似てる気がする』
そこで気になっていたことを思い切って尋ねてみた
「翼も、その…見えるんだよな?」
『…うん、見えるよ』
ゴクリ…
初めて会った俺と同じ
“見える人”
興味があって俺の口は止まらなかった
「その、大変じゃ、なかったか?」
『そうだね、
物心ついた時から見えてたの
自分が見えているものは存在しないものかもしれない
不確かな世界に不安でしょうがないときもあった
独り言話してたり何もない所で驚いたりして
気味悪がられることもあったよ』
「…おれもそうだったからすごいよく分かる…」
『私のおばあちゃんも見える人だったの
妖だと教えてくれたし、どうしたらいいか考えてくれたの
それからおばあちゃんととても仲がいい妖がいてね
よくおばあちゃんの部屋にいて遊んでもらってたから
妖には怖くないものもいるんだって知ったの』
<それでか>
翼の分のおしるこまでぺろりとたいらげ
お椀をやっと話したニャンコ先生が口を開いた
<翼から匂う濃い妖の匂い
この家の2階から漂ってくる
なかなか高貴な妖の匂いだ>
『確かにその辺にいる子たちとは大きさも違うかも…』
<翼からもこの家からもそやつの濃い匂いが流れてくる
低級な妖などは悪さをすることはないだろう>
『そうだったんだ…
守ってくれてたんだね』
そう言って柔らかく微笑む翼の姿に少し見とれてしまった
「今、その妖は?」
『旅に出てくるって
おばあちゃんのことが大好きだから
亡くなってショックだったみたい』
<えらくセンチメンタルな妖だな>
『キミは…?』
「おれ?おれもいろいろ大変だったな
人と違うものが見えるから気味悪がられることもあったよ
でもここにきて祖母―夏目レイコの遺した
“友人帳”に出会ったんだ」
『友人帳?』
「祖母が負かした妖の名前を書いたもので
その名前を俺は返していってるんだ
ニャンコ先生にも手伝ってもらって」
<夏目が消えた後は私が譲り受ける予定だがな>
『おばあちゃんが言ってたんだけど、
名前ってその妖の命を握るものなんだって
もしかしたら悪い使い方もできるものなんだって
だからあんまり口外しないほうがいいかもしれない
妖にも、人にも…』
「そうなのか…そうするよ」
『うん、でも教えてくれてありがとうね!
そうだ、私にもお手伝いさせてくれないかな?』
「え?」
<手伝ってもらえ!夏目!
翼は夏目に負けず劣らずの力を持っている>
「だからって危ないこともあるんだぞ!」
『危ないことがあるなら余計に私にも手伝わせてくれない?
一人よりも二人だと思うんだ
それに、無茶しそうだもの、夏目くん…?』
俺の名前を呼んで首を傾げる翼を見て
反対意見が出てくる口を閉じた
翼に呼ばれた名前が頭の中で響いていた
「そ、そういえば自己紹介してなかったよな…!
おれは夏目貴志って言います」
『あ、もしかして転校生の夏目くん?
多分同じクラスの桜井翼です』
「あ、そうなんだ…」
<おい、お前たち…
もう少し周りのことに興味を持てよ>
『「おっしゃるとおりです」』
「これからよろしくな翼」
『夏目くんも、よろしくね』
「てか、周りの妖たちが翼って呼んでたからつい名前で////」
『あ、大丈夫だよ』
「じゃぁおれも名前で、いいよ…」
『じゃぁ改めて、よろしくね貴志くん』
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