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夢小説設定
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部屋に入ると、ぽつりと貴志くんが話し始めた
「なんで人間のおれが人退治なんか…」
『お願いしに来るなんて相当困ってるのかな…』
「翼は優しすぎるぞ
そういえば会った時も妖に頼まれごとしてたし」
『そういえばそうだったね』
「けど、妖怪を退治する人か
…その人って妖怪を信じているってことだよな
ひょっとして…見えるのかな おれたちと同じで…」
遠くを見つめる貴志くん
妖が見えるってことできっといろいろあったんだよね
貴志くんの隣に座ってニャンコ先生を膝に置いて撫でながら
おもいきって尋ねてみた
『何か、あったの?私でよければ聞かせてくれない?』
「ああ、、、
そうだな小さい頃はいろいろあったなって」
『うん』
「よく、恐いものを見たり追いかけられたりしてて
一人ぼっちだったんだ
ある日話しかけてくれる女の人がいたんだ
《君も見えるの?変なものが。》って
その当時のお世話になっていた家の人ともうまくいかなくてさ
家族なんていらない
持ってもないけど
早く大人になって
自分でみつけるんだ
どこかにきっといるんだ
同じものを見る人が
わかってくれる人が
ーって思ってたのが
まだ幼いおれの考え」
『うん、』
「でも
見えるのかって聞いてきた女の人にもう一度会えたから
ひとりじゃないんだって思って
話をしてたら
お隣のおばさんがひとりで何してるんだっておれに言ったんだ」
『えっ?女の人は…?』
「妖だった
見えているものが存在してないかもしれないなんて
不安定な世界で、もっと悲しくなったんだ」
話をしながら小さく縮こまる貴志くんを見ていられなくて
思わず私は貴志くんの手を握ってしまった
すると、びくっと貴志くんの手が跳ねたけど次第に落ち着いていった
「でも今は翼やニャンコ先生に会えてよかった、
そう思ってるよ」
そして私の手を握り返してくれた
その温かさに安心する
『私も、同じ気持ちを共有できる貴志くんに会えてよかった
これまでの経験も気持ちもいいことも悪いことも
全部がきっと私たちの糧になってるよね
そう、信じたい…』
落ち着きを取り戻すと
私たちが妙に恥ずかしくなって
立ち上がるのは
あと少し先だった…
_
「なんで人間のおれが人退治なんか…」
『お願いしに来るなんて相当困ってるのかな…』
「翼は優しすぎるぞ
そういえば会った時も妖に頼まれごとしてたし」
『そういえばそうだったね』
「けど、妖怪を退治する人か
…その人って妖怪を信じているってことだよな
ひょっとして…見えるのかな おれたちと同じで…」
遠くを見つめる貴志くん
妖が見えるってことできっといろいろあったんだよね
貴志くんの隣に座ってニャンコ先生を膝に置いて撫でながら
おもいきって尋ねてみた
『何か、あったの?私でよければ聞かせてくれない?』
「ああ、、、
そうだな小さい頃はいろいろあったなって」
『うん』
「よく、恐いものを見たり追いかけられたりしてて
一人ぼっちだったんだ
ある日話しかけてくれる女の人がいたんだ
《君も見えるの?変なものが。》って
その当時のお世話になっていた家の人ともうまくいかなくてさ
家族なんていらない
持ってもないけど
早く大人になって
自分でみつけるんだ
どこかにきっといるんだ
同じものを見る人が
わかってくれる人が
ーって思ってたのが
まだ幼いおれの考え」
『うん、』
「でも
見えるのかって聞いてきた女の人にもう一度会えたから
ひとりじゃないんだって思って
話をしてたら
お隣のおばさんがひとりで何してるんだっておれに言ったんだ」
『えっ?女の人は…?』
「妖だった
見えているものが存在してないかもしれないなんて
不安定な世界で、もっと悲しくなったんだ」
話をしながら小さく縮こまる貴志くんを見ていられなくて
思わず私は貴志くんの手を握ってしまった
すると、びくっと貴志くんの手が跳ねたけど次第に落ち着いていった
「でも今は翼やニャンコ先生に会えてよかった、
そう思ってるよ」
そして私の手を握り返してくれた
その温かさに安心する
『私も、同じ気持ちを共有できる貴志くんに会えてよかった
これまでの経験も気持ちもいいことも悪いことも
全部がきっと私たちの糧になってるよね
そう、信じたい…』
落ち着きを取り戻すと
私たちが妙に恥ずかしくなって
立ち上がるのは
あと少し先だった…
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