太四老編
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40【壬生一族】
灯ちゃんが元に戻り
ホッとひと息ついた瞬間
灯ちゃんの背後に斬撃が飛んできた
『あ、灯ちゃん!!』
砂煙が落ち着きそこをみやると
灯ちゃんを庇った狂が血まみれで横たわっていた
『き、狂…』
血を、見るのが怖い…
みんなを失うのが怖い……
それでも私の身体は動かなかった
動かせなかった
▽
再び遊庵対ひしぎの闘いが始まり
疲れの色が見え始めたひしぎを庇うかのように
吹雪は意識のない血まみれのほたると辰怜を連れてきた
その間に狂は"天狼"に侵食されていった
遊庵が反撃しようとするもひしぎは
左半身に植え付けた大量の"悪魔の眼"を剥き出しにし
遊庵は石化した
『も…やめて…』
目の前で大切な人たちが倒れていく
狂を抹殺しようと動き出した吹雪
それを灯ちゃんが庇っていた
もう、失いたくない
『やめてっ!!!』
私が灯ちゃんの前に出ると一瞬吹雪の動きが鈍った
その刃を受け止めたのは
『ほた…る…』
瀕死の身体でほたるは"紅き眼"になった
遊庵も"紅き眼"になり応戦するも
吹雪とひしぎをまでもが"紅き眼"を見せた
そして吹雪は"紅の王"に関係ないすべての壬生一族が
壬生一族であって壬生一族でない理由を口にした
今 壬生一族と名乗っている者は
彼らが造り出し弄んでいるできそこない達と同じ
造られし命…
真の壬生一族に造られし命
"戦闘人形"達の末裔なのだと
それでも吹雪は闘いをやめなかった
今ある 壬生一族を、守るために
世代を追うごとにどんどん弱くなり
いつしか子どもが生まれくなって
"死の病"によって朽ち果てるまでになった
壬生再臨計画とは
"死の病"を克服し完璧な"戦闘人形"を造り出すことによって
真の壬生一族である先代"紅の王"を担ぎあげ
今の壬生一族が永遠にこの世の頂点に
君臨し続けるための計画だった
現実を突きつけられ
力に圧倒させられ
打つ手のない私たちの前に立って
護ってくれたのは
狂だった
「オレが先代"紅の王"をブッ斃す…
邪魔する奴も全員ブッ斃す
死にたくなければそこをどけ…」
「戯言を…」
「あなたごときに何ができるというのですか?」
「…面白ェ じゃあ…
オレの刀を受けてみな」
狂の声に応えるように"天狼"が光輝いた
それでも負けられない吹雪とひしぎ
互いの力がぶつかり合ったとき
ドクンッ
『!!』
心臓がうるさい
震えが止まらない
どうして涙が出てくるんだろう
吹雪とひしぎを圧倒したのは
残酷で温かな、伝説の…真の"紅き眼"の狂だった
▽
真の"紅き眼"になった狂は吹雪とひしぎを圧倒した
吹雪は代々太四老の長に施された秘術である禁忌の技を使い
心の蔵と引き換えに強さを得た
一方ひしぎは死の病に侵されており
"悪魔の眼"は崩れ落ちていた
その姿を見て灯ちゃんはひしぎに駆け寄った
「しっかりおしよ…!!
出血さえ止めればまだ何とかなる…!!
だからしっかりしておくれよ!!
…ひしぎ!!」
灯ちゃんはひしぎを治そうとしていた
これだから…好きなんだ
私も駆け寄り着物を破いて止血を行った
血は…怖い…
でもそんなこと言ってられない
『諦めないで…どうか…死なないで…』
私たちが処置を始めたことでひしぎは眼を大きく見開いた
「あ…あなたたち…
何をやっているんですか…?
わ…私は…あなたたちを痛め付け、利用し
殺そうとしたんですよ…?」
「…」
「…数えきれない程のシャーマンやできそこない…
そして先祖がえりや一族の者たちを殺した…
実験のため幼い翼もむごい方法で手にかけました」
『…』
「…生きる価値などないのです…
わざわざ治る見込みのない欠陥品を
あなたの"生気"を使って治す必要など…」
「じゃあ今あんたがここで死んだらなにか変わるのかよー!!」
『灯ちゃん…』
「あ…あんたを許した訳じゃない…
でも苦しんでる奴を放ってはおけない!!
私が助けたいから助けるんだ…
それにあんたのためじゃない!!
あいつ…あんたの親友なんだろ…!?
あんたが死んだら独りぼっちになっちまうんだろ!?
人間かできそこないか造られた命かなんて
どうだっていいじゃないか…
ただ…
死んだら悲しむ奴がいる…
そういう奴は勝手に死んだりしちゃあいけないんだよ…!!」
『あなたたちのこと、まだ怖い…です
でもやり方がどうであれあなたたちが
壬生を大事にしているのは分かりました
力を貸しあえればこんなに頼もしい人たち、いないと思います…
それに、もう…だれにも死んでほしくなんか…ないから…』
涙がひしぎの傷口に落ちると微かに回復したように見えた
『…?』
急に抑えていたひしぎがいなくなった
遊庵がひしぎを担いでくれていた
「…やはり
鬼眼の狂と一緒にいる者は皆
バカのようです…ね!!」
ひしぎは遊庵を投げ飛ばし
灯ちゃんに近付くと手をかざして何かを呟いた
すぐ側にいた私に手を伸ばし
そっと頬を撫でた
その眼はとても柔らかく見えた…
『ひし…』
バチィ
「ぐお!!」
ひしぎは私たちに結界を張り親友のもとへ向かった
▽
狂と吹雪の間に入ったひしぎは
狂に抱きつき爆発を起こした
私たちはひしぎの結界に守られていた
ひしぎの自爆は失敗に終わった
自分の心臓を吹雪に移動させ
その身を粉にした
それでも闘いは終わらず
互いの信念をかけた決着は
狂に軍配が上がった
そして吹雪は自ら辰怜の刃に刺さりにいき
自分の罪を清算し"悪"の歴史を終わらせようとした
「あの日から…もう戻れぬ"道"だとわかっていた…
だから大切なものはすべて捨てた…
誇りも信念も友も子も
そして過去の倖せも…
邪神にすがり多くの命を踏みにじりながらも
壬生再臨計画を成功させることでしか
一族の"先"を守れぬと
そう思ったから…」
「…過去も捨てた…」
「だがもう大丈夫だな…
"希望"が連れてきてくれたのだな…
我が一族の新しい"先"をーー
子どもたちを信じた村正の勝ち…だな…」
《私たちはいつも同じ"先"を見ていたよ
たとえ歩む"道"がちがっていても
護りたかったものは一つ
たとえ消えゆく幻影の命でも
古きは良き土に還ろう
新しい花を咲かせる小さな芽の為に
それが私たちの命の証[誇り]》
「吹雪様ァーーー」
そこに太四老の時人と
梵ちゃん、アキラ、トラさんが現れた
時人は先代"紅の王"に自分の父である吹雪を助けるよう求めた
応える声は、なかった
かわりに光の刃が飛んできて
娘を庇うように吹雪に刺さり
吹雪は消えた
時人の叫び声が耳に響いた瞬間
壬生一族の者の動きが止まった
▽
塔の上にいたのはゆやさんと
先代"紅の王"
「真の壬生一族としての覚醒おめでとう
そんな体でよく成長したね
それもすべて共に闘い成長してきた
そこにいる"戦闘人形"たちのおかげかな?」
「…こいつらに何をした…」
「別に…ただ電池を抜いてあげたのさ
簡単なことだよ
だって私たちは創造主なんだから
もうその子たちには意識がなく
動くこともないただの"人形"」
どうして、
私は動いているの?
『うそ…そんなの…』
「そうよ、だって翼は…!!」
「翼…」
ビクッ!
「待っていたよ、お前の帰りを」
『わ、私の…?』
「そう…お前を…
次代の"紅の王"の妃となる
…真の壬生一族であるお前を…ね」
!!
「翼が…!」
「真の壬生一族…」
「うそやろ…」
『私が…?でも…!』
「のびのび育てようと太白に拾われるように仕向けたけど
いつの間にか吹雪たちのおもちゃにされていたからね
私が封印したんだ…お前の美しい"紅き眼"を」
『…!!』
「充分外の世界を見てきただろう…
もう"戦闘人形"たちに囲まれ過ごさずともいい
私の側にいればそれでいい…」
『いゃ…私はみんなと一緒がいい…』
「ふーっ…
駄々はやめなさい
だがそういうと思っていた
翼は優しいからね
先代"紅の王"の為に闘わない"戦闘人形"はただの"人形"…
彼らにお前はもったいない…
だからそれにふさわしくしてあげたんだよ」
『ぅっ…』
嫌だ…
みんながいい…
助けて…
ズガァ!!
狂は紅の王に向けて斬撃を放った
「許さねえぞ てめえ…!!」
すると塔の扉が開いた
中から出てきたのは
壬生京四郎
「君の相手はこのボクがしよう…」
「…てめえ」
「狂…今こそつけようじゃないか
四年越しの決着をーー!!」
!!!
あの姿は…あの時の…
『あなたが…』
手足が震える
そうだ
どうして忘れていたのか…
言葉を発しようとしたその時
私の体は宙に浮いた
『きゃっ…』
「翼!!」
狂が伸ばしてくれた手を
私は掴むことができなかった
気付けば私の前には先代"紅の王"がいて
彼の掌が私の視界いっぱいに映ってから
気を失った
_
灯ちゃんが元に戻り
ホッとひと息ついた瞬間
灯ちゃんの背後に斬撃が飛んできた
『あ、灯ちゃん!!』
砂煙が落ち着きそこをみやると
灯ちゃんを庇った狂が血まみれで横たわっていた
『き、狂…』
血を、見るのが怖い…
みんなを失うのが怖い……
それでも私の身体は動かなかった
動かせなかった
▽
再び遊庵対ひしぎの闘いが始まり
疲れの色が見え始めたひしぎを庇うかのように
吹雪は意識のない血まみれのほたると辰怜を連れてきた
その間に狂は"天狼"に侵食されていった
遊庵が反撃しようとするもひしぎは
左半身に植え付けた大量の"悪魔の眼"を剥き出しにし
遊庵は石化した
『も…やめて…』
目の前で大切な人たちが倒れていく
狂を抹殺しようと動き出した吹雪
それを灯ちゃんが庇っていた
もう、失いたくない
『やめてっ!!!』
私が灯ちゃんの前に出ると一瞬吹雪の動きが鈍った
その刃を受け止めたのは
『ほた…る…』
瀕死の身体でほたるは"紅き眼"になった
遊庵も"紅き眼"になり応戦するも
吹雪とひしぎをまでもが"紅き眼"を見せた
そして吹雪は"紅の王"に関係ないすべての壬生一族が
壬生一族であって壬生一族でない理由を口にした
今 壬生一族と名乗っている者は
彼らが造り出し弄んでいるできそこない達と同じ
造られし命…
真の壬生一族に造られし命
"戦闘人形"達の末裔なのだと
それでも吹雪は闘いをやめなかった
今ある 壬生一族を、守るために
世代を追うごとにどんどん弱くなり
いつしか子どもが生まれくなって
"死の病"によって朽ち果てるまでになった
壬生再臨計画とは
"死の病"を克服し完璧な"戦闘人形"を造り出すことによって
真の壬生一族である先代"紅の王"を担ぎあげ
今の壬生一族が永遠にこの世の頂点に
君臨し続けるための計画だった
現実を突きつけられ
力に圧倒させられ
打つ手のない私たちの前に立って
護ってくれたのは
狂だった
「オレが先代"紅の王"をブッ斃す…
邪魔する奴も全員ブッ斃す
死にたくなければそこをどけ…」
「戯言を…」
「あなたごときに何ができるというのですか?」
「…面白ェ じゃあ…
オレの刀を受けてみな」
狂の声に応えるように"天狼"が光輝いた
それでも負けられない吹雪とひしぎ
互いの力がぶつかり合ったとき
ドクンッ
『!!』
心臓がうるさい
震えが止まらない
どうして涙が出てくるんだろう
吹雪とひしぎを圧倒したのは
残酷で温かな、伝説の…真の"紅き眼"の狂だった
▽
真の"紅き眼"になった狂は吹雪とひしぎを圧倒した
吹雪は代々太四老の長に施された秘術である禁忌の技を使い
心の蔵と引き換えに強さを得た
一方ひしぎは死の病に侵されており
"悪魔の眼"は崩れ落ちていた
その姿を見て灯ちゃんはひしぎに駆け寄った
「しっかりおしよ…!!
出血さえ止めればまだ何とかなる…!!
だからしっかりしておくれよ!!
…ひしぎ!!」
灯ちゃんはひしぎを治そうとしていた
これだから…好きなんだ
私も駆け寄り着物を破いて止血を行った
血は…怖い…
でもそんなこと言ってられない
『諦めないで…どうか…死なないで…』
私たちが処置を始めたことでひしぎは眼を大きく見開いた
「あ…あなたたち…
何をやっているんですか…?
わ…私は…あなたたちを痛め付け、利用し
殺そうとしたんですよ…?」
「…」
「…数えきれない程のシャーマンやできそこない…
そして先祖がえりや一族の者たちを殺した…
実験のため幼い翼もむごい方法で手にかけました」
『…』
「…生きる価値などないのです…
わざわざ治る見込みのない欠陥品を
あなたの"生気"を使って治す必要など…」
「じゃあ今あんたがここで死んだらなにか変わるのかよー!!」
『灯ちゃん…』
「あ…あんたを許した訳じゃない…
でも苦しんでる奴を放ってはおけない!!
私が助けたいから助けるんだ…
それにあんたのためじゃない!!
あいつ…あんたの親友なんだろ…!?
あんたが死んだら独りぼっちになっちまうんだろ!?
人間かできそこないか造られた命かなんて
どうだっていいじゃないか…
ただ…
死んだら悲しむ奴がいる…
そういう奴は勝手に死んだりしちゃあいけないんだよ…!!」
『あなたたちのこと、まだ怖い…です
でもやり方がどうであれあなたたちが
壬生を大事にしているのは分かりました
力を貸しあえればこんなに頼もしい人たち、いないと思います…
それに、もう…だれにも死んでほしくなんか…ないから…』
涙がひしぎの傷口に落ちると微かに回復したように見えた
『…?』
急に抑えていたひしぎがいなくなった
遊庵がひしぎを担いでくれていた
「…やはり
鬼眼の狂と一緒にいる者は皆
バカのようです…ね!!」
ひしぎは遊庵を投げ飛ばし
灯ちゃんに近付くと手をかざして何かを呟いた
すぐ側にいた私に手を伸ばし
そっと頬を撫でた
その眼はとても柔らかく見えた…
『ひし…』
バチィ
「ぐお!!」
ひしぎは私たちに結界を張り親友のもとへ向かった
▽
狂と吹雪の間に入ったひしぎは
狂に抱きつき爆発を起こした
私たちはひしぎの結界に守られていた
ひしぎの自爆は失敗に終わった
自分の心臓を吹雪に移動させ
その身を粉にした
それでも闘いは終わらず
互いの信念をかけた決着は
狂に軍配が上がった
そして吹雪は自ら辰怜の刃に刺さりにいき
自分の罪を清算し"悪"の歴史を終わらせようとした
「あの日から…もう戻れぬ"道"だとわかっていた…
だから大切なものはすべて捨てた…
誇りも信念も友も子も
そして過去の倖せも…
邪神にすがり多くの命を踏みにじりながらも
壬生再臨計画を成功させることでしか
一族の"先"を守れぬと
そう思ったから…」
「…過去も捨てた…」
「だがもう大丈夫だな…
"希望"が連れてきてくれたのだな…
我が一族の新しい"先"をーー
子どもたちを信じた村正の勝ち…だな…」
《私たちはいつも同じ"先"を見ていたよ
たとえ歩む"道"がちがっていても
護りたかったものは一つ
たとえ消えゆく幻影の命でも
古きは良き土に還ろう
新しい花を咲かせる小さな芽の為に
それが私たちの命の証[誇り]》
「吹雪様ァーーー」
そこに太四老の時人と
梵ちゃん、アキラ、トラさんが現れた
時人は先代"紅の王"に自分の父である吹雪を助けるよう求めた
応える声は、なかった
かわりに光の刃が飛んできて
娘を庇うように吹雪に刺さり
吹雪は消えた
時人の叫び声が耳に響いた瞬間
壬生一族の者の動きが止まった
▽
塔の上にいたのはゆやさんと
先代"紅の王"
「真の壬生一族としての覚醒おめでとう
そんな体でよく成長したね
それもすべて共に闘い成長してきた
そこにいる"戦闘人形"たちのおかげかな?」
「…こいつらに何をした…」
「別に…ただ電池を抜いてあげたのさ
簡単なことだよ
だって私たちは創造主なんだから
もうその子たちには意識がなく
動くこともないただの"人形"」
どうして、
私は動いているの?
『うそ…そんなの…』
「そうよ、だって翼は…!!」
「翼…」
ビクッ!
「待っていたよ、お前の帰りを」
『わ、私の…?』
「そう…お前を…
次代の"紅の王"の妃となる
…真の壬生一族であるお前を…ね」
!!
「翼が…!」
「真の壬生一族…」
「うそやろ…」
『私が…?でも…!』
「のびのび育てようと太白に拾われるように仕向けたけど
いつの間にか吹雪たちのおもちゃにされていたからね
私が封印したんだ…お前の美しい"紅き眼"を」
『…!!』
「充分外の世界を見てきただろう…
もう"戦闘人形"たちに囲まれ過ごさずともいい
私の側にいればそれでいい…」
『いゃ…私はみんなと一緒がいい…』
「ふーっ…
駄々はやめなさい
だがそういうと思っていた
翼は優しいからね
先代"紅の王"の為に闘わない"戦闘人形"はただの"人形"…
彼らにお前はもったいない…
だからそれにふさわしくしてあげたんだよ」
『ぅっ…』
嫌だ…
みんながいい…
助けて…
ズガァ!!
狂は紅の王に向けて斬撃を放った
「許さねえぞ てめえ…!!」
すると塔の扉が開いた
中から出てきたのは
壬生京四郎
「君の相手はこのボクがしよう…」
「…てめえ」
「狂…今こそつけようじゃないか
四年越しの決着をーー!!」
!!!
あの姿は…あの時の…
『あなたが…』
手足が震える
そうだ
どうして忘れていたのか…
言葉を発しようとしたその時
私の体は宙に浮いた
『きゃっ…』
「翼!!」
狂が伸ばしてくれた手を
私は掴むことができなかった
気付けば私の前には先代"紅の王"がいて
彼の掌が私の視界いっぱいに映ってから
気を失った
_