五曜星編
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○28【灯ちゃん】
これは灯ちゃんと初めて会ったときのお話
近くの山奥に密教集団の本拠地があるという噂を聞いて
狂たちは迷わずお金を巻き上げに行くと言い出した…
悪い人たちなら…いっか…
綺麗なお屋敷に入っていくも中に人は誰もいなかった
「本当にここが密教集団の本拠地!?」
「…もぬけのカラじゃねえか…
…ったく人のウワサはあてにならねえな」
ボンちゃんが愚痴っているとアキラが声をあげた
「狂見て!!これ…壬生の!?」
アキラの方を向くと
壬生の戦士の面が落ちていた
壬生の者がいる?
いや、壬生に狙われている者かもしれない
ならもう死んでしまってるかも…
「壬生の連中がこんなところに何しに来たっていうんだ!?」
「…なにがあるのかな」
「…あ あった…」
そう
灯ちゃんはあの時
無数の屍の中
ただ一人凛と立っていた
「おい…」
「ああ…」
「何なんだこの死体…
まるでミイラだぜ 一体どうなって…」
「…いくら新手がこようとムダだよ…
そんな姿になりたくなかったらさっさと出ていくんだね
私がどんな“化物”だろうと
決してお前達の言いなりになどならない
さっき来たあいつにも伝えろよ
私は絶対に負けはしない」
ひどく、悲しくて寂しい眼…
強がっているけど心では泣いてるみたい
狂はその人のすぐ横に剣を突き付けた
「…ひるみもしねーか… 面白ェ…
…お前ついてこいよ
オレ達はお前の“敵”じゃねえ…
もし行く方向が同じなら…ついてこいよ」
「つ…ついてこい!?
何を言っているのだ!?
私は普通の人間ではない…そんなのムリに決まってるだろう
だいたい私はある一族に狙われている
一緒にいたらお前達も巻き込まれるぞ!?」
「…関係ねえな
ついてくんのかこねえのか…
決めるのはお前自身だ」
「わ…私自身だと!?
私がどんな“化物”かもしらずに
私についてこいというのか!?
…なぜだ!?
何の得があってだ!?
私の“化物”を知ってお前の心が変わらん保証でもあるのか!?」
「何のことだか知らねーがお前…
何をそんなに怖がってんだ?」
狂の言う通り…
人と関わることに怯えてるみたい…
「オレはお前が気に入ったからついてこいっつってんだよ
お前が“化物”かどうかなんざどーでもいい」
「あ~~あ また出てきやがった
ワガママ大王が…
あんた…あきらめな」
「うん いさぎよくあきらめてついてきた方がいいよ」
「いっとくけどお前使いっぱだからな!!」
ぎゅっ
『泣かないで…』
「!?なっ…泣いてなんかいない!」
『あなたはとても悲しそう』
「っ!」
『自分を否定して心に壁を作って閉じこもってるみたい
自分に負けちゃダメだよ』
「あんた…」
『あなたのことを教えてくれる?
こんなところにいちゃダメだよ
こんな暗くて寂しいところじゃもったいない
もっと知らない世界を一緒に見に行こう!』
そういって抱きついていた体を離して手を差し出した
改めて目が合うと、ひどく驚いた顔をしていた
「あんた…まさか…!!」
『どうしたの?』
「(覚えてない…?)
私のこと恨んでないのか
怖くないのか?」
『恨む?会ったことあるの?』
「…」
『何かあったとして覚えてないなら
それこそ狂の言う通り
どーでもいい、だよ』
「…そうか…
どうでもいいか…
お前たち…
とんだバカどもだな…
(はじめて知った
たった一人でいい…
たった一人の人でも
本当の自分を必要としてくれている限り
人はどこまでだって強くなれるってことをーーー)」
『やっぱり笑った顔の方が素敵だね』
優しい笑顔を見れて嬉しくなった私は
手を繋いでみんなの方に歩き出した
『ほら!いこ!
そうだ!宴会しなきゃね!
あ、名前は?』
かけがえのない仲間との大切な
大切な出会い
_
これは灯ちゃんと初めて会ったときのお話
近くの山奥に密教集団の本拠地があるという噂を聞いて
狂たちは迷わずお金を巻き上げに行くと言い出した…
悪い人たちなら…いっか…
綺麗なお屋敷に入っていくも中に人は誰もいなかった
「本当にここが密教集団の本拠地!?」
「…もぬけのカラじゃねえか…
…ったく人のウワサはあてにならねえな」
ボンちゃんが愚痴っているとアキラが声をあげた
「狂見て!!これ…壬生の!?」
アキラの方を向くと
壬生の戦士の面が落ちていた
壬生の者がいる?
いや、壬生に狙われている者かもしれない
ならもう死んでしまってるかも…
「壬生の連中がこんなところに何しに来たっていうんだ!?」
「…なにがあるのかな」
「…あ あった…」
そう
灯ちゃんはあの時
無数の屍の中
ただ一人凛と立っていた
「おい…」
「ああ…」
「何なんだこの死体…
まるでミイラだぜ 一体どうなって…」
「…いくら新手がこようとムダだよ…
そんな姿になりたくなかったらさっさと出ていくんだね
私がどんな“化物”だろうと
決してお前達の言いなりになどならない
さっき来たあいつにも伝えろよ
私は絶対に負けはしない」
ひどく、悲しくて寂しい眼…
強がっているけど心では泣いてるみたい
狂はその人のすぐ横に剣を突き付けた
「…ひるみもしねーか… 面白ェ…
…お前ついてこいよ
オレ達はお前の“敵”じゃねえ…
もし行く方向が同じなら…ついてこいよ」
「つ…ついてこい!?
何を言っているのだ!?
私は普通の人間ではない…そんなのムリに決まってるだろう
だいたい私はある一族に狙われている
一緒にいたらお前達も巻き込まれるぞ!?」
「…関係ねえな
ついてくんのかこねえのか…
決めるのはお前自身だ」
「わ…私自身だと!?
私がどんな“化物”かもしらずに
私についてこいというのか!?
…なぜだ!?
何の得があってだ!?
私の“化物”を知ってお前の心が変わらん保証でもあるのか!?」
「何のことだか知らねーがお前…
何をそんなに怖がってんだ?」
狂の言う通り…
人と関わることに怯えてるみたい…
「オレはお前が気に入ったからついてこいっつってんだよ
お前が“化物”かどうかなんざどーでもいい」
「あ~~あ また出てきやがった
ワガママ大王が…
あんた…あきらめな」
「うん いさぎよくあきらめてついてきた方がいいよ」
「いっとくけどお前使いっぱだからな!!」
ぎゅっ
『泣かないで…』
「!?なっ…泣いてなんかいない!」
『あなたはとても悲しそう』
「っ!」
『自分を否定して心に壁を作って閉じこもってるみたい
自分に負けちゃダメだよ』
「あんた…」
『あなたのことを教えてくれる?
こんなところにいちゃダメだよ
こんな暗くて寂しいところじゃもったいない
もっと知らない世界を一緒に見に行こう!』
そういって抱きついていた体を離して手を差し出した
改めて目が合うと、ひどく驚いた顔をしていた
「あんた…まさか…!!」
『どうしたの?』
「(覚えてない…?)
私のこと恨んでないのか
怖くないのか?」
『恨む?会ったことあるの?』
「…」
『何かあったとして覚えてないなら
それこそ狂の言う通り
どーでもいい、だよ』
「…そうか…
どうでもいいか…
お前たち…
とんだバカどもだな…
(はじめて知った
たった一人でいい…
たった一人の人でも
本当の自分を必要としてくれている限り
人はどこまでだって強くなれるってことをーーー)」
『やっぱり笑った顔の方が素敵だね』
優しい笑顔を見れて嬉しくなった私は
手を繋いでみんなの方に歩き出した
『ほら!いこ!
そうだ!宴会しなきゃね!
あ、名前は?』
かけがえのない仲間との大切な
大切な出会い
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