五曜星編
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24【死合】
風の力で飛びながら第5の門へ向かっていると
遠くに大きな水龍が見えた
「…翼、風貸して…
水、キライ…」
『わ、わかった!』
「いくよ、
魔皇焰」
ゴッ
無数にいた水龍たちはあとかたもなく蒸発していった
「…少し寝てたら体力回復したみたい
大きな炎が出てよかったよかった
翼とオレ相性いいよね」
『こんなに大きくなると思わなかった…
やりすぎじゃない?』
「だって…ほら、水嫌いだし」
「ほたるに翼!!」
名前を呼ばれて視界に入ったものは…
『ゆ、ゆやさん!!!』
ほたるから離れて私はゆやさんに駆け寄った
心臓辺りが水龍の胎動で激しく動き回っている
体力もだいぶ奪われてるみたい
「翼…」
『ゆやさん、しっかり…』
水龍の動きを少しでも和らげるよう手をかざし力を込める
少しは動きが鈍くなったものの完全に止めることは出来ない
もう、誰も失いたくない
そして戦場では
「…もしかしたらこうなることは生まれた時から決まっていたのかも…
ケリ…つけようかーーー」
ほたると辰伶が戦いを始めようとしていた
▽
ほたるの本気で戦う姿を見たのはあれが最初だった
王の間で先代“紅の王”に挑む螢惑
圧倒的に、すべてを飲み込む力で螢惑を打ち砕いた
会話も聞こえないほど遠くで見ていた私は
ただ足を震わせみているしかできなかった
「どうした…これで終わりか?
五曜星螢惑よ…」
「……」
「…強くなりたいか?」
「…なりたい、誰よりも…
地位も名誉も仲間も目的も何もいらない…
オレはもっと強くなりたい
壬生だけじゃなくどこででも…
“孤独”で生き抜ける強さを…」
「…」
「だから…負けられない
勝って、翼を壬生から解放したい…」
「!!
…螢惑」
『先代さま…!!』
何の話をしていたのか分からなかったけど、割り込んでしまった
あの優しい先代さまでも王に剣を向けるなどきっと…
『お願いします…殺さないでください…』
私は螢惑の前まで走っていった
命だけは…
「螢惑、
壬生を逃亡した鬼眼の狂の元へ行き
彼を監視(みて)きてくれないか?」
「え…?オレのこと殺さないの?」
「そこで見てくるがいい…
そこには…お前の目指す“強さ”があるはず」
「先代“紅の王”…」
「翼、一緒に行っておいで」
『先代さま…』
「世界を見ておいで
壬生だけでは得られないこともあるだろう
でも必ず壬生に戻ってくるんだよ」
『は、はい…』
「もう行きなさい
…それともう一つ
螢惑…これだけは覚えておきなさい
壬生にいる者すべてがお前の敵ではない…
たとえ生きる道が違っていようとも
お前を見ている者は
あんがい近くにいるはずだよ?」
助かった…
螢惑は殺されずにすんだ
あの後から私たちは
鬼眼の狂と運命をともにすることになったんだ
_
風の力で飛びながら第5の門へ向かっていると
遠くに大きな水龍が見えた
「…翼、風貸して…
水、キライ…」
『わ、わかった!』
「いくよ、
魔皇焰」
ゴッ
無数にいた水龍たちはあとかたもなく蒸発していった
「…少し寝てたら体力回復したみたい
大きな炎が出てよかったよかった
翼とオレ相性いいよね」
『こんなに大きくなると思わなかった…
やりすぎじゃない?』
「だって…ほら、水嫌いだし」
「ほたるに翼!!」
名前を呼ばれて視界に入ったものは…
『ゆ、ゆやさん!!!』
ほたるから離れて私はゆやさんに駆け寄った
心臓辺りが水龍の胎動で激しく動き回っている
体力もだいぶ奪われてるみたい
「翼…」
『ゆやさん、しっかり…』
水龍の動きを少しでも和らげるよう手をかざし力を込める
少しは動きが鈍くなったものの完全に止めることは出来ない
もう、誰も失いたくない
そして戦場では
「…もしかしたらこうなることは生まれた時から決まっていたのかも…
ケリ…つけようかーーー」
ほたると辰伶が戦いを始めようとしていた
▽
ほたるの本気で戦う姿を見たのはあれが最初だった
王の間で先代“紅の王”に挑む螢惑
圧倒的に、すべてを飲み込む力で螢惑を打ち砕いた
会話も聞こえないほど遠くで見ていた私は
ただ足を震わせみているしかできなかった
「どうした…これで終わりか?
五曜星螢惑よ…」
「……」
「…強くなりたいか?」
「…なりたい、誰よりも…
地位も名誉も仲間も目的も何もいらない…
オレはもっと強くなりたい
壬生だけじゃなくどこででも…
“孤独”で生き抜ける強さを…」
「…」
「だから…負けられない
勝って、翼を壬生から解放したい…」
「!!
…螢惑」
『先代さま…!!』
何の話をしていたのか分からなかったけど、割り込んでしまった
あの優しい先代さまでも王に剣を向けるなどきっと…
『お願いします…殺さないでください…』
私は螢惑の前まで走っていった
命だけは…
「螢惑、
壬生を逃亡した鬼眼の狂の元へ行き
彼を監視(みて)きてくれないか?」
「え…?オレのこと殺さないの?」
「そこで見てくるがいい…
そこには…お前の目指す“強さ”があるはず」
「先代“紅の王”…」
「翼、一緒に行っておいで」
『先代さま…』
「世界を見ておいで
壬生だけでは得られないこともあるだろう
でも必ず壬生に戻ってくるんだよ」
『は、はい…』
「もう行きなさい
…それともう一つ
螢惑…これだけは覚えておきなさい
壬生にいる者すべてがお前の敵ではない…
たとえ生きる道が違っていようとも
お前を見ている者は
あんがい近くにいるはずだよ?」
助かった…
螢惑は殺されずにすんだ
あの後から私たちは
鬼眼の狂と運命をともにすることになったんだ
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