村正編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
14【邂逅】
村正様達が修行に入られて20日あまり…
私はよく夢を見るようになった
日の光を浴び、ますますきらびやかなお屋敷
豊かな自然と動物達…
きっとここは壬生の地なんだと思う
そこで微笑む私と、いつかの夢に出てきたあの男の人…
それから泣いている私…
そして眩しいほどの金色と優しい温もり…
はっ…
『…また、同じ夢…』
どうして私は泣いていたんだろう…
思い出すことが…こわい…
けれど真実が知りたい
壬生の地へ行けば、全て思い出せるの?
ーーーピリッ
これは、殺気?!
それも庭の方からたくさん…!!
あ!これはボンちゃんの気
一瞬にして大勢の殺気が消えちゃった
さすがだなぁ…
なんて思いながら庭に出てみると
そこには、見知らぬ人が…
金色の…人…と目が合った…
「翼…?本物?」
「おう!起きたか翼!
こいつほたるだぜ!
懐かしい顔だろー!
今は五曜星だとよー笑っちまうぜ!!」
『ご、五曜星?…ほたる…?』
ボンちゃんの話を聞きながら前を見ると
スタスタとこちらに歩いてくるほたる、さん
動けずにいるとゆやさんの声が響いた
「翼!あぶないわ!にげて!!」
「まあ、ゆやちゃん
あいつは翼に手を出さねえよ
絶対にな」
目の前まで来たその人は眩しいくらいの金色…
その人は近づいてきて
近づいて近づいて
私を抱きしめた
『わっ!』
「翼!逢いたかった…
今までどこにいたの?」
『えっと、あの…//////』
「迎えに来た
壬生に、帰るよ」
『ゃ、あの…』
「辰伶も来たんでしょ…
役立たずだよねアイツ…
アイツと帰りたくないよね、分かる…」
『ほ、ほたる…さん?』
話を聞いてもらえそうにないので名前を呼んでみた
するとそっと体を離し
髪と同じく金色の瞳で真っ直ぐにみつめられた
「…ほたる」
『え?』
「さん、なんていらない
そういえば記憶ないんだっけ?」
『…』
「思い出して、オレのこと」
ぎゅっ
『あっ……』
再び抱きしめられた
目の前に見えるのは眩しい金色と
懐かしくて温かいぬくもり…
さっきの夢に出てきたものと、同じ…
『ほた…る……』
ほたるの服をそっと握ると
彼はそっと微笑んだ気がした
「やっぱり翼だ…
さあ、帰るよ翼」
少しだけ体を離したほたるの顔が
ゆっくりと近づいてきて…
ちゅっ
『えっ…んんっ!!』
頭を抑えられ何が起きたか分からず
ただほたるの服を握る力を強くする私の耳に
大きな声が届いた
「コラァ!!ほたる!!
テメェ翼に手出しやがったなぁ!!」
「ボン…うるさい
今まで離れてたんだから…
それに四聖天の時だってお前達邪魔してくるし我慢ならなかった」
「それと四聖天みたいな強い連中が近くにいたのに
一度も死合えなかったコトも」
ほたるは急変して私から手を離し
ボンちゃんに殺気をおくり始めた
「監視役も終わったし…
翼もみつけたし
任務とは違うけど
梵天丸、オレと殺りあおうよ…」
ボーッとしていた私の元へゆやさんが走り寄ってきた
ほたるはボンちゃんの古傷に触れ
隠れていた闘志を引きずり出し
四聖天同士の戦いが始まった
▽
激しい闘志のぶつかり合い
炎の熱さや拳の威力……
そして傷ついていく2人……
やだ…もう傷ついてほしくない
そして2人は最後の大技にでた
「往生しろやー!!」
「燃えてなくなれ」
「や、やめてえー!!」
するとそのとき、まばゆい光が差し
2人の間に天狼が刺さった
そこに現れたのは
血まみれの狂さんと抱きかかえられた…
『村正様ッ!!!』
村正様を地面へおろす手伝いをした
随分痩せてしまわれて
肌だって土色で
いつも優しく笑いかけてくださるあの穏やかな瞳は固く閉じられている
それでも私は村正様を感じていたくて
涙を拭いながら村正様の冷えた手を温め続けた
その時ほたるが放った魔皇焔
私の風の力で村正様を守りつつ見たものは
神々しく輝く鳥ーーー朱雀
「…ほたる…帰って壬生の連中全員に伝えろ
オレに刃向かう奴は誰であろうと一人残らず皆殺しだってな」
そして三つ巴の戦いを始めようとしたとき
ゆやさんの隣から怪しい男が現れた
「壬生・五曜星の鎭明いいます
よろしゅうおたのみ申します~」
そしてその男は狂さんの軀がきえたことを知らせて
ほたるを気絶させ
狂さんに先代からの伝言を伝えた
「《鬼眼の狂よ…
お前のすべてを知りすべてを育んだこの壬生の地へ還るがいい…
ありとあらゆる万難を排し
我が元へたどり着くことがかなうのなら
お前が知りたがっていた
我が知るお前の出生の秘密を教えてやろう》」
ぼんやり聞いていた私は
怪しく光るサングラスの奥の切れ長の瞳と目が合った
「翼はんにも先代からの伝言どす」
ビクッ
『わ、わたし…?』
「《愛しい翼…早く壬生へ帰っておいで
失った記憶についても話がある
そしてまた私の好きな歌を歌っておくれ
翼の好きな茶菓子を用意して待っているよ》
だそうどす」
『どうして、私に…』
「ケイコクはんは連れ戻すゆうてはったけど
先代“紅の王”は待つゆうてはったから
今日の所は連れて帰りまへん
自分の足で戻って来はったらええどす
最期の別れを終えて…ね…」
ゾクッ
『ーーっ…』
ヤな感じがした
これ以上あの人を見ていたくない
無意識のうちに村正様を握る手が強くなった
そして鎭明は去った
真の地獄門の鍵と
4年前の出来事の謎を残して…
_
村正様達が修行に入られて20日あまり…
私はよく夢を見るようになった
日の光を浴び、ますますきらびやかなお屋敷
豊かな自然と動物達…
きっとここは壬生の地なんだと思う
そこで微笑む私と、いつかの夢に出てきたあの男の人…
それから泣いている私…
そして眩しいほどの金色と優しい温もり…
はっ…
『…また、同じ夢…』
どうして私は泣いていたんだろう…
思い出すことが…こわい…
けれど真実が知りたい
壬生の地へ行けば、全て思い出せるの?
ーーーピリッ
これは、殺気?!
それも庭の方からたくさん…!!
あ!これはボンちゃんの気
一瞬にして大勢の殺気が消えちゃった
さすがだなぁ…
なんて思いながら庭に出てみると
そこには、見知らぬ人が…
金色の…人…と目が合った…
「翼…?本物?」
「おう!起きたか翼!
こいつほたるだぜ!
懐かしい顔だろー!
今は五曜星だとよー笑っちまうぜ!!」
『ご、五曜星?…ほたる…?』
ボンちゃんの話を聞きながら前を見ると
スタスタとこちらに歩いてくるほたる、さん
動けずにいるとゆやさんの声が響いた
「翼!あぶないわ!にげて!!」
「まあ、ゆやちゃん
あいつは翼に手を出さねえよ
絶対にな」
目の前まで来たその人は眩しいくらいの金色…
その人は近づいてきて
近づいて近づいて
私を抱きしめた
『わっ!』
「翼!逢いたかった…
今までどこにいたの?」
『えっと、あの…//////』
「迎えに来た
壬生に、帰るよ」
『ゃ、あの…』
「辰伶も来たんでしょ…
役立たずだよねアイツ…
アイツと帰りたくないよね、分かる…」
『ほ、ほたる…さん?』
話を聞いてもらえそうにないので名前を呼んでみた
するとそっと体を離し
髪と同じく金色の瞳で真っ直ぐにみつめられた
「…ほたる」
『え?』
「さん、なんていらない
そういえば記憶ないんだっけ?」
『…』
「思い出して、オレのこと」
ぎゅっ
『あっ……』
再び抱きしめられた
目の前に見えるのは眩しい金色と
懐かしくて温かいぬくもり…
さっきの夢に出てきたものと、同じ…
『ほた…る……』
ほたるの服をそっと握ると
彼はそっと微笑んだ気がした
「やっぱり翼だ…
さあ、帰るよ翼」
少しだけ体を離したほたるの顔が
ゆっくりと近づいてきて…
ちゅっ
『えっ…んんっ!!』
頭を抑えられ何が起きたか分からず
ただほたるの服を握る力を強くする私の耳に
大きな声が届いた
「コラァ!!ほたる!!
テメェ翼に手出しやがったなぁ!!」
「ボン…うるさい
今まで離れてたんだから…
それに四聖天の時だってお前達邪魔してくるし我慢ならなかった」
「それと四聖天みたいな強い連中が近くにいたのに
一度も死合えなかったコトも」
ほたるは急変して私から手を離し
ボンちゃんに殺気をおくり始めた
「監視役も終わったし…
翼もみつけたし
任務とは違うけど
梵天丸、オレと殺りあおうよ…」
ボーッとしていた私の元へゆやさんが走り寄ってきた
ほたるはボンちゃんの古傷に触れ
隠れていた闘志を引きずり出し
四聖天同士の戦いが始まった
▽
激しい闘志のぶつかり合い
炎の熱さや拳の威力……
そして傷ついていく2人……
やだ…もう傷ついてほしくない
そして2人は最後の大技にでた
「往生しろやー!!」
「燃えてなくなれ」
「や、やめてえー!!」
するとそのとき、まばゆい光が差し
2人の間に天狼が刺さった
そこに現れたのは
血まみれの狂さんと抱きかかえられた…
『村正様ッ!!!』
村正様を地面へおろす手伝いをした
随分痩せてしまわれて
肌だって土色で
いつも優しく笑いかけてくださるあの穏やかな瞳は固く閉じられている
それでも私は村正様を感じていたくて
涙を拭いながら村正様の冷えた手を温め続けた
その時ほたるが放った魔皇焔
私の風の力で村正様を守りつつ見たものは
神々しく輝く鳥ーーー朱雀
「…ほたる…帰って壬生の連中全員に伝えろ
オレに刃向かう奴は誰であろうと一人残らず皆殺しだってな」
そして三つ巴の戦いを始めようとしたとき
ゆやさんの隣から怪しい男が現れた
「壬生・五曜星の鎭明いいます
よろしゅうおたのみ申します~」
そしてその男は狂さんの軀がきえたことを知らせて
ほたるを気絶させ
狂さんに先代からの伝言を伝えた
「《鬼眼の狂よ…
お前のすべてを知りすべてを育んだこの壬生の地へ還るがいい…
ありとあらゆる万難を排し
我が元へたどり着くことがかなうのなら
お前が知りたがっていた
我が知るお前の出生の秘密を教えてやろう》」
ぼんやり聞いていた私は
怪しく光るサングラスの奥の切れ長の瞳と目が合った
「翼はんにも先代からの伝言どす」
ビクッ
『わ、わたし…?』
「《愛しい翼…早く壬生へ帰っておいで
失った記憶についても話がある
そしてまた私の好きな歌を歌っておくれ
翼の好きな茶菓子を用意して待っているよ》
だそうどす」
『どうして、私に…』
「ケイコクはんは連れ戻すゆうてはったけど
先代“紅の王”は待つゆうてはったから
今日の所は連れて帰りまへん
自分の足で戻って来はったらええどす
最期の別れを終えて…ね…」
ゾクッ
『ーーっ…』
ヤな感じがした
これ以上あの人を見ていたくない
無意識のうちに村正様を握る手が強くなった
そして鎭明は去った
真の地獄門の鍵と
4年前の出来事の謎を残して…
_