村正編
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11【辰伶】
木の上に立っていたのは長い銀髪で首のトコに水とかいてある人
どうやらこの人も壬生一族の刺客らしい
「申し訳ありませんが…
狂ともども死んでいただきます」
強烈な殺気が放たれた
私は再び村正様の前に出た
すると予想外に辰伶という人に声をかけられた
「こんな所にいたのか…
探したぞ翼!」
『えっ?!わた…し…?』
私を探していた?
壬生一族が…?
「皆心配していたんだぞ…
それが再び狂のようなくだらんやつと一緒にいるとは…」
『ちょっと!失礼ですっ!
いきなり出てきてくだらないとか…
なんなんですか、あなたは!』
「?!…村正様…
そうか記憶がないのか…
ならば帰ってくれば思い出すだろう
俺達の故郷である壬生へ」
『故郷…?壬生一族?私が…?』
「そうだ、帰るぞ翼」
少し近付いてきた辰伶は手を差し出してきた
この人は冗談を言っている目じゃない
私が…壬生一族…?
…なら壬生の地へ行けば全て思い出せるの?
でもこの人を信じるかどうかといえば…
『嫌ですっ!私は…村正様を手にかけようとしている人の元へは行きませんっ!!』
「翼…」
少しだけ辰伶の顔に悲しみの色が見えた気がした…
「…ならば引きずってでも連れていく
その前に邪魔物を殲滅してからだ」
そうして辰伶は再び狂さんの方を向いた
「狂…今のあなたで辰伶に勝てますか?
たしか昔はあなたと彼の力は互角だったはず…」
そして話は進み次々に様々なことが判明してきた
狂さんも私と同じで壬生一族であること
そして壬生一族は太古の時代から日本の歴史を影から支配してきたが
ついに歴史の表舞台に出てこの世を支配しようとしていること
狂さんの軀も奪われようとしていること
詳しくは分からないけどとても大きなコトが進んでいっている
ゆやさんと幸村さんとトラさんも合流して
辰伶との戦いが始まった
始めは辰伶が舞曲の太刀で押していたけど
狂さんは殺気を頼りに攻略し
辰伶を倒した、かに思われた…
しかし、辰伶は特殊能力である水星晶を使い本気で狂さんを殺しにかかる
狂さんが無明神風流“みずち”をうつと
辰伶は無明歳刑流奥義“水破七封龍”を放ち
“みずち”が喰われた
聞いていないかに思われた辰伶の技だったが
狂さんの全身を龍が喰い破り出てきた
村正様の邪魔がなければ死んでいたかもしれない
その時、村正様が狂さんの体の自由を奪い
狂さんは頭を抱えてしゃがみこんだ
『狂さんっ!』
辰伶の視線が痛かったけど私は狂さんに駆け寄った
「狂…この命の最期の灯火をもってあなたに無明神風流の理を教えましょう」
村正様は狂さんの天狼を手にした
天狼は村正様の声に応えるように光輝いた
そして村正様は辰伶の太刀を軽くかわしていく
辰伶の放った奥義に村正様は…
「村正参る…
無明神風流“”みずち
辰伶…あなたも聞いたでしょう
神風の清響を」
辰伶にキズを負わせた村正様
そして村正様は血を吐いて…
倒れた…
▽
『ッ……村正様!!』
近くに駆け寄ると汗もたくさんかいていて
どんどん気が弱々しくなっているみたい…
「なぜ私を助けたのですか?」
村正様は辰伶を悪い人じゃないからって
分かってくれるっていって助けた…
それなのに辰伶は村正様を…
『やめてっっ』
私が村正様を庇いとっさに抱きしめたとき
辰伶の動きが止まった
みんなが辰伶に武器を向けていたから
それでも辰伶は構わず村正様を攻撃しようとしたものの
素早く移動してゆやさんに斬りかかった
でもそれを狂さんが助けて
狂さんの背中の“聖なる紅十字”が輝いた
ドクンッ
あの光は…
あの十字架は…
自然と頬を伝う涙は誰にも翼自身にも知られることなく流れおちた
辰伶はこの場を引く代わりに
ゆやさんの体に水龍を差し入れた
60日後に心臓を突き破り出てくるようにと
ゆやさんの命を救うためには
壬生一族の野望を阻止し
壬生一族へ、辰伶の元へたどり着くこと
そして私も必ず来るようにと
さもなければゆやさんの命はないと告げ
辰伶は去っていった
いてもたってもいられなかった私は
みんなに気付かれないように辰伶の後を追った
『し、辰伶…!』
「?どうした…翼?」
なんとか追い付けた私は辰伶に声をかけると
意外にあっさりと止まり優しい声で振り返った
『お願いします!
ゆやさんの水龍をはずして!!』
「…それはできない…」
『それなら…代わりに私に水龍を…!』
そういった瞬間
辰伶は私の目の前にきて
顔を近づけあごをすくいとられた
いきなりの出来事に怖くなり
思わず目をつぶってしまった
すると唇のすぐ隣に柔らかい感触がした
驚き目を開くと一瞬悲しそうな表情の辰伶がいた
「翼を手にかけることは…俺にはできない…
他人ばかりでなくもっと自分を大切にしろ…」
辰伶は私から手を離した
「今日の所は連れて帰らない
村正様の所へ早く帰れ
だがいつか、必ず壬生へ帰ってこい」
そう言い残して今度こそ辰伶は去っていった
私はゆやさんを救えなかった…
▽
あれからみんなちょっとピリピリしてる
ゆやさんは私達に気をつかって空元気で
見ているのが辛い…
トラさんは自分をせめつづけてて
他のみんなも思うことがあるみたい
村正様もずっと布団に入ってて
私は動物達を抱きながら村正様の側から離れなかった
旅に出る前よりさらに元気のなさそうな村正様…
一体どうすれば…
何で私は何もできないんだろう…
何か助ける方法は…
「翼…」
握りしめていた私の手を村正様はそっと温かい手で握った
「そんなにおもいつめないでください
大丈夫ですから…」
『村正様…』
「翼にできること、
笑っていてください
それが何よりの元気が出る薬ですから」
ご自分の体を心配してほしいのに
どうしてこんなに優しいんだろう
それなら私はずっと笑っています
それから
トラさんとサスケくんは壬生の野望を潰すため家康さんを守りに江戸へ
阿国さんは狂さんの軀のありかをつきとめるため京の都へ
幸村さんは強さを求めて京の鞍馬山へと向かった
すべては
ゆやさんを救うために
再び心から笑いあえるその日のために…
_
木の上に立っていたのは長い銀髪で首のトコに水とかいてある人
どうやらこの人も壬生一族の刺客らしい
「申し訳ありませんが…
狂ともども死んでいただきます」
強烈な殺気が放たれた
私は再び村正様の前に出た
すると予想外に辰伶という人に声をかけられた
「こんな所にいたのか…
探したぞ翼!」
『えっ?!わた…し…?』
私を探していた?
壬生一族が…?
「皆心配していたんだぞ…
それが再び狂のようなくだらんやつと一緒にいるとは…」
『ちょっと!失礼ですっ!
いきなり出てきてくだらないとか…
なんなんですか、あなたは!』
「?!…村正様…
そうか記憶がないのか…
ならば帰ってくれば思い出すだろう
俺達の故郷である壬生へ」
『故郷…?壬生一族?私が…?』
「そうだ、帰るぞ翼」
少し近付いてきた辰伶は手を差し出してきた
この人は冗談を言っている目じゃない
私が…壬生一族…?
…なら壬生の地へ行けば全て思い出せるの?
でもこの人を信じるかどうかといえば…
『嫌ですっ!私は…村正様を手にかけようとしている人の元へは行きませんっ!!』
「翼…」
少しだけ辰伶の顔に悲しみの色が見えた気がした…
「…ならば引きずってでも連れていく
その前に邪魔物を殲滅してからだ」
そうして辰伶は再び狂さんの方を向いた
「狂…今のあなたで辰伶に勝てますか?
たしか昔はあなたと彼の力は互角だったはず…」
そして話は進み次々に様々なことが判明してきた
狂さんも私と同じで壬生一族であること
そして壬生一族は太古の時代から日本の歴史を影から支配してきたが
ついに歴史の表舞台に出てこの世を支配しようとしていること
狂さんの軀も奪われようとしていること
詳しくは分からないけどとても大きなコトが進んでいっている
ゆやさんと幸村さんとトラさんも合流して
辰伶との戦いが始まった
始めは辰伶が舞曲の太刀で押していたけど
狂さんは殺気を頼りに攻略し
辰伶を倒した、かに思われた…
しかし、辰伶は特殊能力である水星晶を使い本気で狂さんを殺しにかかる
狂さんが無明神風流“みずち”をうつと
辰伶は無明歳刑流奥義“水破七封龍”を放ち
“みずち”が喰われた
聞いていないかに思われた辰伶の技だったが
狂さんの全身を龍が喰い破り出てきた
村正様の邪魔がなければ死んでいたかもしれない
その時、村正様が狂さんの体の自由を奪い
狂さんは頭を抱えてしゃがみこんだ
『狂さんっ!』
辰伶の視線が痛かったけど私は狂さんに駆け寄った
「狂…この命の最期の灯火をもってあなたに無明神風流の理を教えましょう」
村正様は狂さんの天狼を手にした
天狼は村正様の声に応えるように光輝いた
そして村正様は辰伶の太刀を軽くかわしていく
辰伶の放った奥義に村正様は…
「村正参る…
無明神風流“”みずち
辰伶…あなたも聞いたでしょう
神風の清響を」
辰伶にキズを負わせた村正様
そして村正様は血を吐いて…
倒れた…
▽
『ッ……村正様!!』
近くに駆け寄ると汗もたくさんかいていて
どんどん気が弱々しくなっているみたい…
「なぜ私を助けたのですか?」
村正様は辰伶を悪い人じゃないからって
分かってくれるっていって助けた…
それなのに辰伶は村正様を…
『やめてっっ』
私が村正様を庇いとっさに抱きしめたとき
辰伶の動きが止まった
みんなが辰伶に武器を向けていたから
それでも辰伶は構わず村正様を攻撃しようとしたものの
素早く移動してゆやさんに斬りかかった
でもそれを狂さんが助けて
狂さんの背中の“聖なる紅十字”が輝いた
ドクンッ
あの光は…
あの十字架は…
自然と頬を伝う涙は誰にも翼自身にも知られることなく流れおちた
辰伶はこの場を引く代わりに
ゆやさんの体に水龍を差し入れた
60日後に心臓を突き破り出てくるようにと
ゆやさんの命を救うためには
壬生一族の野望を阻止し
壬生一族へ、辰伶の元へたどり着くこと
そして私も必ず来るようにと
さもなければゆやさんの命はないと告げ
辰伶は去っていった
いてもたってもいられなかった私は
みんなに気付かれないように辰伶の後を追った
『し、辰伶…!』
「?どうした…翼?」
なんとか追い付けた私は辰伶に声をかけると
意外にあっさりと止まり優しい声で振り返った
『お願いします!
ゆやさんの水龍をはずして!!』
「…それはできない…」
『それなら…代わりに私に水龍を…!』
そういった瞬間
辰伶は私の目の前にきて
顔を近づけあごをすくいとられた
いきなりの出来事に怖くなり
思わず目をつぶってしまった
すると唇のすぐ隣に柔らかい感触がした
驚き目を開くと一瞬悲しそうな表情の辰伶がいた
「翼を手にかけることは…俺にはできない…
他人ばかりでなくもっと自分を大切にしろ…」
辰伶は私から手を離した
「今日の所は連れて帰らない
村正様の所へ早く帰れ
だがいつか、必ず壬生へ帰ってこい」
そう言い残して今度こそ辰伶は去っていった
私はゆやさんを救えなかった…
▽
あれからみんなちょっとピリピリしてる
ゆやさんは私達に気をつかって空元気で
見ているのが辛い…
トラさんは自分をせめつづけてて
他のみんなも思うことがあるみたい
村正様もずっと布団に入ってて
私は動物達を抱きながら村正様の側から離れなかった
旅に出る前よりさらに元気のなさそうな村正様…
一体どうすれば…
何で私は何もできないんだろう…
何か助ける方法は…
「翼…」
握りしめていた私の手を村正様はそっと温かい手で握った
「そんなにおもいつめないでください
大丈夫ですから…」
『村正様…』
「翼にできること、
笑っていてください
それが何よりの元気が出る薬ですから」
ご自分の体を心配してほしいのに
どうしてこんなに優しいんだろう
それなら私はずっと笑っています
それから
トラさんとサスケくんは壬生の野望を潰すため家康さんを守りに江戸へ
阿国さんは狂さんの軀のありかをつきとめるため京の都へ
幸村さんは強さを求めて京の鞍馬山へと向かった
すべては
ゆやさんを救うために
再び心から笑いあえるその日のために…
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