ハリネズミ
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「あの2人、付き合ってるんだって」
この一言だった。
渡り廊下の窓から見える幼馴染2人に、手をふった私に聞かせるつもりのない、隣にいる友人の口からただ何となく漏れ出た一言。
私はこの一言で……
「やっぱりかぁ!!最近怪しいと思ったんだよ!」
自分を偽ると決めた。
pi…pipi…pipipi——カチッ
「………ぬぅ」
名前は無意識に止めた目覚まし時計を確認する。
起きたばかりの思考、視界で表示された時間を何とか確認すれば時刻は6:00 いつも通りの時間だ。
10分ほど部屋の隅を見続け、頭が起きるのを待つ。
数え切れないほど迎えた朝の習慣。
しかし、嫌な夢を見てしまったのか内容も覚えていないのに気分は少し沈んでいる。
「よし…。」
体を起こしながらそう言えば、となりでもそもそと動く気配…
その動きは自分から離れていった私のぬくもりを探しているようで嫌な気分もほわぁっとした温かいモノにかわる。
もうちょっとみたい…という好奇心に勝てずその人の頭を撫でながら観察していると、うっすら瞼があげる
「ん…名前…。いま、なん…じ?」
「6時10分だよ。独歩はもう少し寝る?」
「ん……」
小さく返事をした後、私の恋人はすぐに寝息を立て始める。
きっと疲れているのだろう。クマがまた濃くなってきている。
あまり物音を立てずにベットから降り、仕事へ行く準備をするため着替えをとる。洗面所ならこの時間に使う者もいないだろうとそこへ向かうためリビングに移動すると…
部屋の隅で体育座りをし、怯えきった様子のもう一人の同居人を見つけた。
…はて?昨晩は仕事がなかったはず……
「一二三?」
「あっ…!あぅ…名前……」
「どうしたの…」
「俺…!2人に朝ごはんつくろ…とし、て…!それで…材料ないから…コンビニ、行こうとしたら……女の人が…ちかづいてきて!道に迷った…とかで…早い時間だし、人いないと思って…スーツ着ないで…」
「そっかぁ。怖かったね…。ありがとう一二三。もう大丈夫だぞぉ」
「ごめ…ごめん…」
なんとなく事情を察し、一二三をなぐさめる。
材料は私が買いに行こうと思い、この状況をどうするか考える。
「材料は私が買ってくるよ。一二三、洗濯物はできそう?」
「へいき…。あんがと…名前」
「よいよい。寛大な我に感謝せよ」
「…へへっ。さすが名前様」
こうして、いつもとはちょっと違った朝を迎え、私の一日が始まっていく。
この一言だった。
渡り廊下の窓から見える幼馴染2人に、手をふった私に聞かせるつもりのない、隣にいる友人の口からただ何となく漏れ出た一言。
私はこの一言で……
「やっぱりかぁ!!最近怪しいと思ったんだよ!」
自分を偽ると決めた。
pi…pipi…pipipi——カチッ
「………ぬぅ」
名前は無意識に止めた目覚まし時計を確認する。
起きたばかりの思考、視界で表示された時間を何とか確認すれば時刻は6:00 いつも通りの時間だ。
10分ほど部屋の隅を見続け、頭が起きるのを待つ。
数え切れないほど迎えた朝の習慣。
しかし、嫌な夢を見てしまったのか内容も覚えていないのに気分は少し沈んでいる。
「よし…。」
体を起こしながらそう言えば、となりでもそもそと動く気配…
その動きは自分から離れていった私のぬくもりを探しているようで嫌な気分もほわぁっとした温かいモノにかわる。
もうちょっとみたい…という好奇心に勝てずその人の頭を撫でながら観察していると、うっすら瞼があげる
「ん…名前…。いま、なん…じ?」
「6時10分だよ。独歩はもう少し寝る?」
「ん……」
小さく返事をした後、私の恋人はすぐに寝息を立て始める。
きっと疲れているのだろう。クマがまた濃くなってきている。
あまり物音を立てずにベットから降り、仕事へ行く準備をするため着替えをとる。洗面所ならこの時間に使う者もいないだろうとそこへ向かうためリビングに移動すると…
部屋の隅で体育座りをし、怯えきった様子のもう一人の同居人を見つけた。
…はて?昨晩は仕事がなかったはず……
「一二三?」
「あっ…!あぅ…名前……」
「どうしたの…」
「俺…!2人に朝ごはんつくろ…とし、て…!それで…材料ないから…コンビニ、行こうとしたら……女の人が…ちかづいてきて!道に迷った…とかで…早い時間だし、人いないと思って…スーツ着ないで…」
「そっかぁ。怖かったね…。ありがとう一二三。もう大丈夫だぞぉ」
「ごめ…ごめん…」
なんとなく事情を察し、一二三をなぐさめる。
材料は私が買いに行こうと思い、この状況をどうするか考える。
「材料は私が買ってくるよ。一二三、洗濯物はできそう?」
「へいき…。あんがと…名前」
「よいよい。寛大な我に感謝せよ」
「…へへっ。さすが名前様」
こうして、いつもとはちょっと違った朝を迎え、私の一日が始まっていく。