2.不穏
空欄の場合は「雅」となります。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
雅は七松への暴行未遂と同級生の忠告もあり、しばらく彼とは関わらずに学園生活を送っていたある日のこと、彼女は甘い菓子の匂いにつられ、作法室を訪れていた。
「随分、いいとこのお菓子ね。アンタがこういうの持ってるなんて珍しい」
立花に出させた菓子を見つめながら話しかければ、彼は鬱陶しそうに言い放った。
「菓子を食べたら、すぐに帰れ。」
そんな彼を見て、来客に茶がぐらい淹れたらどうかと苦言を呈せば、歓迎する来客ではないから必要ないとバッサリ言い捨てた、
「で、誰に貰ったのこれ。アンタが甘いものを買うとは思えないわね。アンタに騙されてるくのたま達かしら」
「私は、すぐに帰れと言ったはずだが」
「まだ、菓子は食べ終わってないもの。菓子を食べるまではいいじゃない」
雅は立花の小言を言い返し菓子を一口頬張れば、その様子を見た立花は、雑談相手にならなければ帰らないなと察し、手を動かしつつも、さきほどの彼女の質問に答えた。
「お前に酷使されてる、くのたまからだ。迷惑料としてもらったものだが、そのせいで余計迷惑を被っているな」
「迷惑?誰がいつ迷惑かけたのよ。」
「阿呆なやつめ、お前の後輩が可哀想だな」
立花は雅が作法室を訪れてることを迷惑がっているが、雅は自分の存在が迷惑だと微塵も考えていないため、二人の会話にズレが生じている。
立花はその認識のズレを理解していたが教えるつもりはなかった。この六年間の付き合いで教えたところで素直に言うことを聞き、この場を去ることなどしないことを知っているからだ。
「あら、私はアンタと違って、ちゃんと後輩を可愛がってるわよ?可哀想なんかじゃないわ」
「私も後輩は可愛がっているのだがな。まぁ、いい。ちなみにその後輩は、小平太と夜間忍務らしいな。忍務前に、こき使ってやるなよ」
「七松くんとねぇ、足引っ張るだけじゃないの」
「小平太が指揮をとれれば、問題なかろう。」
「ふーん、まぁ、七松くんとね?」
「随分と小平太に入れこんでいるんだな」
「別に入れこんでなんかいないわよ。帰るわ。ご馳走様でした」
立花の言葉が同級生の忠告と重なり、説教はごめんだと思った雅は障子を開ける音をワザと立てて出ていった。
「随分、いいとこのお菓子ね。アンタがこういうの持ってるなんて珍しい」
立花に出させた菓子を見つめながら話しかければ、彼は鬱陶しそうに言い放った。
「菓子を食べたら、すぐに帰れ。」
そんな彼を見て、来客に茶がぐらい淹れたらどうかと苦言を呈せば、歓迎する来客ではないから必要ないとバッサリ言い捨てた、
「で、誰に貰ったのこれ。アンタが甘いものを買うとは思えないわね。アンタに騙されてるくのたま達かしら」
「私は、すぐに帰れと言ったはずだが」
「まだ、菓子は食べ終わってないもの。菓子を食べるまではいいじゃない」
雅は立花の小言を言い返し菓子を一口頬張れば、その様子を見た立花は、雑談相手にならなければ帰らないなと察し、手を動かしつつも、さきほどの彼女の質問に答えた。
「お前に酷使されてる、くのたまからだ。迷惑料としてもらったものだが、そのせいで余計迷惑を被っているな」
「迷惑?誰がいつ迷惑かけたのよ。」
「阿呆なやつめ、お前の後輩が可哀想だな」
立花は雅が作法室を訪れてることを迷惑がっているが、雅は自分の存在が迷惑だと微塵も考えていないため、二人の会話にズレが生じている。
立花はその認識のズレを理解していたが教えるつもりはなかった。この六年間の付き合いで教えたところで素直に言うことを聞き、この場を去ることなどしないことを知っているからだ。
「あら、私はアンタと違って、ちゃんと後輩を可愛がってるわよ?可哀想なんかじゃないわ」
「私も後輩は可愛がっているのだがな。まぁ、いい。ちなみにその後輩は、小平太と夜間忍務らしいな。忍務前に、こき使ってやるなよ」
「七松くんとねぇ、足引っ張るだけじゃないの」
「小平太が指揮をとれれば、問題なかろう。」
「ふーん、まぁ、七松くんとね?」
「随分と小平太に入れこんでいるんだな」
「別に入れこんでなんかいないわよ。帰るわ。ご馳走様でした」
立花の言葉が同級生の忠告と重なり、説教はごめんだと思った雅は障子を開ける音をワザと立てて出ていった。