結婚相手は同級生
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「よっ、千川。元気だった?」
勘右衛門は、何事もなかったように明るく笑った。
「私は元気ですよ。尾浜くんこそ元気で何よりです。しかし、なぜウチに?」
勘右衛門の卒業後の進路は知らない。
しかし、中途採用で忍術学園出身者が入隊し、なかなか使えるという話は聞いていた。
それが勘右衛門なのは今知ったが、なぜ彼が我が忍軍に入隊したのかは疑問だ。
「う〜ん。色々あるんだけどさ。フリーだと税金云々が面倒くさくて、だから城務めにすることにしたんだけど。せっかくならうまい飯が食えるところがいいなって。それで福利厚生が整ってるここにしたんだ」
「まぁ、福利厚生は整ってますね。社宅もリフレッシュ休暇も、食堂もありますし」
「そうそう。成果だせば昇進も早めにできるし。まぁ、それがお前の実家だという話は入ってから知ったんだけどね。千川けっこう有名らしいじゃん」
「まぁ、忍組頭の娘ですし」
「あ〜、そうじゃなくて。美人になったってこと。忍組頭の娘は美人って有名なんだよ」
「それは、身内の贔屓目というか。そう言わないと忍組頭が怒るからでは?」
ブスだと言えば父である忍組頭の機嫌を損ねてしまうだろう。
故に美人と言わざるを得ないのだと説明すれば、勘右衛門は首を横に振った。
「いや美人だよ。学園にいた時は可愛いって感じだったけど、二年経ったら美人になった。これは事実だと思うな」
真剣な目でそう言われ、つい照れてしまいそうになる。
「そういう尾浜くんだって、逞しくなったんじゃないですか」
「そりゃ、成長期だしね。背だって伸びたよ、手だって大きくなった」
勘右衛門は沙知の手を取り、手の大きさを比べだす。
すると沙知の手を包み込めるぐらい、勘右衛門は大きな手になっていた。
かつての同級生の男の部分を見せつけられた気がして、沙知は少し頬を赤く染めた。
「だからさ。美人で強い千川につりあう男になるからさ。この縁談結んでくれないかな。後悔はさせるつもりはない。俺と結婚してよかったって思えるような人生にさせてみせるからさ」
真剣な目で語る勘右衛門の言葉に嘘偽りがないように見える。
すると勘右衛門は何を思ったのか、沙知の手の甲に口づけを落とした。
「な、なにするんですか」
いきなりのことで、つい声を荒げてしまえば勘右衛門はこう続けた。
「南蛮では、手の甲に口づけして結婚を申し込むなんて珍しくはないらしいよ。それに千川のことだから。こうして口づけしないと意識しないかなって思って」
「充分意識してます」
沙知は言葉にして、はじめて勘右衛門のことを男として見ていることに気がついた。
そして勘右衛門は、にっこりと笑っている。
「よかった。意識してなかったらどうしようかと思ったよ」
「試しましたね?」
「まぁ、気持ちは知りたかったから。意識されなかったら、されるところから始めなきゃいけないだろう」
勘右衛門は悪びれることなく語った。
食えない男だと思いつつも、このくらいしてくれなければ父や兄は縁談相手に選ばないだろうと沙知は考えた。
「で、どう?千川の隣に俺を置いてくれる」
「えぇ、もちろん。特等席でお見せいたしますよ」
勘右衛門に優しく微笑んだ沙知は今までの人生で一番幸せな顔をしていたのだった。
勘右衛門は、何事もなかったように明るく笑った。
「私は元気ですよ。尾浜くんこそ元気で何よりです。しかし、なぜウチに?」
勘右衛門の卒業後の進路は知らない。
しかし、中途採用で忍術学園出身者が入隊し、なかなか使えるという話は聞いていた。
それが勘右衛門なのは今知ったが、なぜ彼が我が忍軍に入隊したのかは疑問だ。
「う〜ん。色々あるんだけどさ。フリーだと税金云々が面倒くさくて、だから城務めにすることにしたんだけど。せっかくならうまい飯が食えるところがいいなって。それで福利厚生が整ってるここにしたんだ」
「まぁ、福利厚生は整ってますね。社宅もリフレッシュ休暇も、食堂もありますし」
「そうそう。成果だせば昇進も早めにできるし。まぁ、それがお前の実家だという話は入ってから知ったんだけどね。千川けっこう有名らしいじゃん」
「まぁ、忍組頭の娘ですし」
「あ〜、そうじゃなくて。美人になったってこと。忍組頭の娘は美人って有名なんだよ」
「それは、身内の贔屓目というか。そう言わないと忍組頭が怒るからでは?」
ブスだと言えば父である忍組頭の機嫌を損ねてしまうだろう。
故に美人と言わざるを得ないのだと説明すれば、勘右衛門は首を横に振った。
「いや美人だよ。学園にいた時は可愛いって感じだったけど、二年経ったら美人になった。これは事実だと思うな」
真剣な目でそう言われ、つい照れてしまいそうになる。
「そういう尾浜くんだって、逞しくなったんじゃないですか」
「そりゃ、成長期だしね。背だって伸びたよ、手だって大きくなった」
勘右衛門は沙知の手を取り、手の大きさを比べだす。
すると沙知の手を包み込めるぐらい、勘右衛門は大きな手になっていた。
かつての同級生の男の部分を見せつけられた気がして、沙知は少し頬を赤く染めた。
「だからさ。美人で強い千川につりあう男になるからさ。この縁談結んでくれないかな。後悔はさせるつもりはない。俺と結婚してよかったって思えるような人生にさせてみせるからさ」
真剣な目で語る勘右衛門の言葉に嘘偽りがないように見える。
すると勘右衛門は何を思ったのか、沙知の手の甲に口づけを落とした。
「な、なにするんですか」
いきなりのことで、つい声を荒げてしまえば勘右衛門はこう続けた。
「南蛮では、手の甲に口づけして結婚を申し込むなんて珍しくはないらしいよ。それに千川のことだから。こうして口づけしないと意識しないかなって思って」
「充分意識してます」
沙知は言葉にして、はじめて勘右衛門のことを男として見ていることに気がついた。
そして勘右衛門は、にっこりと笑っている。
「よかった。意識してなかったらどうしようかと思ったよ」
「試しましたね?」
「まぁ、気持ちは知りたかったから。意識されなかったら、されるところから始めなきゃいけないだろう」
勘右衛門は悪びれることなく語った。
食えない男だと思いつつも、このくらいしてくれなければ父や兄は縁談相手に選ばないだろうと沙知は考えた。
「で、どう?千川の隣に俺を置いてくれる」
「えぇ、もちろん。特等席でお見せいたしますよ」
勘右衛門に優しく微笑んだ沙知は今までの人生で一番幸せな顔をしていたのだった。
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