本編
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『あ!』
向こうに白布と川西が歩いている。
川西とはろくに挨拶もしていないから、名前を呼べるのは白布だけだ。
『白布くーん!じゃあねー!』
ぶんぶんと手を振って別れの挨拶をしてみれば、白布から返ってきたのは
「はあ…どうも…」
だけだった。
隣にいた川西は、え、それでいいの?とでも言いたげな顔をしている。
『彼は…なんなの?一定時間話しかけないと好感度が下がるシステムなの?ギャルゲーか何か?』
テーピングあげて、ちょっと仲良くなれた気がしていたのに。
イマドキのギャルゲーでも多分ここまで難易度は高くないはず。知らんけど。
「そもそもそんなに好感度高くなかったんじゃない?」
天童の歯に衣着せぬ物言いに、悠桐は半目になる。
『天童くんのそういう正直なとこ嫌いじゃないよ』
「エッ!付き合う??」
『ははは、勘弁して』
「伏見といったな、ギャルゲーとはなんだ」
『牛島くんの口からギャルゲーとか聞きたくなかった!!』
そんな俗世のものに興味を示さなくていいんだよ!
『女の子と仲良くなるゲームです』
「…?白布は男だが」
『あ、うん、そうだね。ごめんね』
「ブヘァーッ!」
これがボケ殺しか…
面白くてしょうがないとばかりに腹を抱えて笑う天童を睨めつけて、早く五色戻って来ないかなぁと悠桐は思う。
「それと、他校の生徒と付き合うのは大変じゃないか?」
『うん、天童くんとは付き合わないから大丈夫だよ牛島くん』
「ヒャッヒャッヒャッ!!」
おい天童うるせえ。
早くこの天然ボケ殺しマシーンを連れ帰ってくれ。
「すみません、お待たせしました!」
ようやく戻ってきた五色を見て、悠桐は泣きたくなった。
早く青城のバスに戻りたい。
『五色くんありがとう!本当にありがとう!感謝してる!かっこいい!大好き!』
「えっっ」
「天童、伏見は五色を好いているようだが」
「ゴメン若利くん、それ以上言わないで…!!」
「え、天童さん青城のマネージャーが好きなんですか!?」
「ブヘァーッヒャッヒャッヒャッ!」
『……』
素直(五色)と天然(牛島)、混ぜるな危険。