本編
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「ありがとうございました!」
「「「っしたぁ!」」」
及川に続いて挨拶をする部員達をみて、悠桐はぐぐっと腰を伸ばした。
『(すんごい疲れた…)』
練習が一つ終わる度にタオルとドリンクを配り、ドリンクがなくなり次第作りに走る。溜まったタオルと使用済みのビブスを洗濯機に突っ込んで、回し終わったら順番に干して。
仕事は単調でも、人数が多いと仕事量も増えるというもの。動き回ることも重い物を持つことも、別に苦ではないし屁でもない。
それでもヘマをしては迷惑がかかるのではという思考が無駄に緊張を誘っていたのだ。
その緊張のおかげで、自主練が終わる時間まで作業が残ってしまった。
「お疲れ」
『あー、お疲れ様』
松川に声を掛けられ、悠桐は疲労を隠さないままに口角を上げる。
「ほんとに疲れた顔してる」
『うん、疲れた。仕事量がすごいね』
「まあ、うちは人数多いしな」
仕事の邪魔にならないようにと一つに括っていた髪を解くと、ぼさぼさになったそれを手櫛で整えながら、悠桐は自主練を終えて片付けを始める部員達に視線をやった。
『確かにマネージャーいないときついかもね』
普段は1年生が分担して行っている。あれでは満足に練習も出来ないのだろうと、悠桐はぼんやりと考える。
「ゴールデンウィーク終わってもマネージャー続けてくれていいよ?」
『ははは、やらない』
にやりと笑う松川に、悠桐は半笑いでぴしゃりと言ってのけた。