本編
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「ーーというわけで、今日からゴールデンウィーク最終日までマネージャーしてくれる伏見さんです」
『よろしくお願いします』
及川の紹介のあとに、悠桐はぺこりと頭を下げた。
お願いしアース!と元気よく返事が返り、悠桐は思わず頬を緩める。
『(高校生可愛いなぁ)』
「じゃあ早速だけど、1年に聞いてドリンク作ってくれる?」
『はーい』
及川の指示を受けて、悠桐はこっちですと手を振る1年生に近付いた。持参したノートにやり方をメモして、1年生に続いて体育館を出て行く。
スクイズを使うのはレギュラーのみで、あとの部員はジャグを使うのだそうだ。確かに人数の多い青葉城西は、全員がスクイズを使うと洗ったりする方が大変になる。
なるほどなぁと深く頷きながら、悠桐はたっぷりドリンクが入ったジャグを、片手に一つずつ持って体育館へと向かおうとした。
「あ、重いので持ちます!」
『え、平気平気』
「いやでも…」
『大丈夫だよ。君たちが重い物持って手でも痛めたら大変だし』
任せなさい、とにっこり笑う悠桐に、1年生たちは目を丸くする。
「でも俺たちレギュラーじゃないし…」
『でもプレイヤーでしょー』
ならば大切にすべきなのだ。
せっかく仮にも青葉城西のマネージャーなんぞの位置に着いたのだから、存分に助けてやりたいと思っている。
悠桐は足取り軽く体育館へ戻った。
「…え、ジャグ2個も持って来るとか、伏見ちゃん何者?」
「ゴリラか?」
『誰がゴリラじゃ。1年生を見習えバカども』
俺でも2個持つのは辛い、と言う及川と、なんとも失礼な花巻の横をすり抜けて、指定の場所にジャグを置く。そのまま踵を返してレギュラー用のスクイズを取りに戻って、とりあえずドリンクの用意は終了した。
次に何をすればいいかを確認する悠桐を見て、岩泉は力強く頷く。
「使える」
「岩泉、言い方」
窘めるように松川が口を開いて、同じように悠桐へと視線をやる。
「働き者だな」
「やっぱりクソ及川目当てじゃないだけあるな」
「岩ちゃん、言い方」
「うるせぇ」
「なんでだよ!」