本編
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放課後。
男子バレー部3年の4人組は、揃って部室へ向かっていた。
長い廊下を突き抜けた先に体育館がある。
その廊下と体育館との真ん中には渡り廊下があって、自販機が2つほど並んでいる。
ちょうどその、渡り廊下に出ようとした時だ。
「……あ、」
「あ」
「「?」」
先頭を歩いていた及川と花巻の足がピタリと止まった。
後ろを歩く岩泉と松川も立ち止まり、どうしたのかと声を掛けようと口を開く。
「ーーって、及川も花巻もさぁ」
「あーわかる。バレーばっかしちゃってさぁ」
「バレーとかつまんないしー。もっと彼女大切にしろって話だよねー」
「そりゃすぐ振られるっつーの!」
「ちょっと顔が良いからって調子乗りすぎ!」
耳障りな甲高い3人の女子生徒の笑い声。
そのうち2人は、少し前まで及川と花巻の彼女だった女子生徒だ。
「……」
「あー…」
出て行きづらい、という顔をして苦笑いする及川と花巻に、岩泉と松川は何も言えずに小さくため息をついた。
ああやって、かつて別れた相手に陰口を言われることはあった。最初こそ大切にしていたのにと憤りがあったものの、もはやその感覚は麻痺してしまったようだ。
ああ、また言われてんな。くらいにしか、もう何も思わなくなった。
さっさとどこかに行ってくれないかな、という思いが4人の頭に過ぎった、時だった。
何かが強く壁に当たる音がすると同時に、悲鳴が聞こえた。
「きゃああ!」
「え、なに…!?」
「何すんのよ!!」
騒いでいた女子生徒達だ。
何事かとそちらを覗こうとした4人は、聞こえた声に固まる。
『いやーごめんごめん、あんまり胸糞悪い話してたからペットボトル投げちゃった』