プロポーズしてみた
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バレー部の練習を見に行ったあと、そういえば冷蔵庫の中身が何もなかったと思い出して、学校から近い所にあるスーパーへ寄った。
今日のご飯は何にしようかなぁと思いを馳せつつ買い物を終わらせると、思ったより時間が経っていたらしい。
「お」
『あ』
スーパーの前でばったり会ったのは、練習が終わって帰ってきた花巻だった。
「買い物?」
『そう』
「伏見が買い物すんの?親は?」
『一人暮らしだから』
「え、まじか」
両手に袋をぶら下げていると、花巻は重い方の袋をひょいと奪った。
『え?』
「持つ。んで送る」
『え、なんで!?』
「暗いし」
『いやいや大丈夫だけど…』
「じゃー勝手について行く」
にひ、と笑ってみせる花巻に、思わず心臓が跳ねる。
『くっそイケメンめ…!』
「お?キュンとした?」
『したぁ…』
「まじか、ウケる」
『なぜウケる』
テンポよく会話をしながら、のんびりと家まで歩く。
歩幅を合わせてくれているのがよく分かる。
この年齢にして異性への気遣いが出来る。素晴らしい青年だと思う。
聞いてくれ全国の花巻ファン。こいつは出来る男だぞ。
「なんで一人暮らし?」
『仕事の関係で』
「仕事?」
『あ、親の!親のね!』
「ふーん」
危ねぇ。普通に答えてしまった。
特に気にした風もない花巻をちらりと見て、その整った横顔に惚れ惚れする。
「…なに?」
『ん?』
「見すぎ。さっきから」
『いやぁ、バレー部ってイケメンじゃないと入れないのかと思って』
「はあ?」
いやだってイケメンっていうか男前っていうか、そういう人しかいないじゃん。
と、続けようと思った時、グイッと腕を引っ張られた。
『お?』
「危ねぇよ。チャリ来てたろ」
『えー…』
どうやら後ろから迫っていた自転車から遠ざけてくれたらしい。
ちゃっかりそのまま車道側をキープされて、また歩く。さり気なさすぎかよ!
『マッキー結婚しない?』
「そのうちな」
驚くか引くかの2択だと思っていたのに、にやりと笑った花巻にぽん、と頭を撫でられた。
『もうマッキーなんなの…しんどい…』
「お、惚れた?」
『惚れたぁ…』
「ウケる」
『だからなぜウケる』
笑ってんじゃねえぞ。